声優道

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師弟対談編 師/堀内賢雄 弟子/河原木志穂&奈良徹

“師弟対談”として、ケンユウオフィスの堀内賢雄さんと、河原木志穂さん&奈良徹さんにご登場いただきました。“師”としての堀内さんは? “弟子”としての河原木さん&奈良さんは? 信頼できる師弟関係だからこそ言える、ぶっちゃけトークを2回に分けてお送りします。

プロフィール

堀内賢雄 ほりうちけんゆう…7月30日生まれ。主な出演作品は、アニメ『BLUE DRAGON』(レゴラス)、『MAJOR 4thシーズン』(山田一郎)、外画吹き替え『フルハウスキス』(ジェシー)ほか、ブラッド・ピット、トム・クルーズなど多数。堀内賢雄さんが代表の「ケンユウオフィス」では、付属養成所「talk back」で声優志望者の養成をしている。
ケンユウオフィス公式サイト

河原木志穂 かわらぎしほ…4月29日生まれ。主な出演作品は、アニメ『school Days』(西園寺世界)、『怪物王女』(フランドル)、『桃華月憚』(フウ)、『ローゼンメイデン・トロイメント』(メグ)ほか。

奈良徹 ならとおる…5月7日生まれ。主な出演作品は、アニメ『BECK』(桜井裕志)、『Over Drive』(勝木央二郎)、『牙-KIBA―』(クラウド)、『結界師』(黄道)ほか。 

①堀内さんの「久しぶり!」から始まった師弟の出会い

河原木さんと奈良さんはケンユウオフィスに所属されていますが、
おふたりと堀内さんが出会ったキッカケは?

堀内 河原木は、僕のお世話になっている音響監督が紹介してくれたのがキッカケ。会ってみたらかわいいし、性格はいいし、口を開くたびに、「私を売ってください!」「ブレイクさせるなら今です!」って言ってたんだよね。でも、彼女の場合、それが小生意気に聞こえないんですよ。だから「分かりました!」って(笑)。僕らみたいな仕事をしていると、謙虚で控えめだってだけじゃやっていけないから。そういう意味でも、「面白い子だな」って思ったんですよね。

逆に河原木さんから見た堀内さんの第一印象は、どうだったんですか?

堀内賢雄師弟対談河原木 やっぱり、賢雄さんといったら有名な方だって印象があったんです。初めてお会いしたときには緊張したんですけど、思っていた以上に気さくな方で。
堀内 庶民派オーラがあるから(笑)。
河原木 吹き替えでやってらっしゃるトム・クルーズのイメージを持っていたんですけど、お会いしたら「違う」って(笑)。しかも、初めて会ったのに「久しぶり!」って言われたんですよ!
堀内 そんなこと言ってないよ!!
奈良 あ、僕も言われました(笑)。
堀内 えぇ~!?(笑)
奈良 僕、そのときはスーツを着ていて。当時はtalk back(ケンユウオフィスの養成所)に通っていたんですけど、まだ会社員だったんです。だから多分、スーツ姿の僕がどこかの事務所のマネージャーさんに見えたんじゃないかと……。
堀内 人付き合いってだいたいの場合、そうすれば間違いないんですよ!
一同 (爆笑)。

奈良さんは、talk backの第1期生なんですよね。

奈良 インターネットで参加者を募集していたんですよ。賢雄さんと古田信幸さんのお名前が出ていたんですけど、僕、おふたりを知らなくて。「なんだか楽しそうだ」っていう理由だけで参加したんです。最初にそれぞれ自己紹介をしたんですよね。そこで賢雄さんがしゃべっているのを聞いて、初めて「うわ、ジェシーおじさん(海外ドラマ『フルハウス』)だ!!って(笑)。
堀内 奈良はキラ星のように現れた新人だったんだよ(笑)。当時はまだケンユウオフィスもない、ワークショップとしてもスタートしたばかりで。そこから「talk back出身の役者が出てくるんだ」ってうれしかったんですよね。

“師”である堀内さんから見て河原木さん、奈良さんはどんな印象ですか?

堀内 すごいな、と思うのはここまで上がってくる力があること。これだけ役者がいるからライバルも多いだろうし、その中で残っていけるのは彼らの力ですよね。だけど、残っていくと、だんだんハードルが高くなるから、まだまだこれからですよ。力が足りなくて壁にぶつかることもあるだろうし、そういうときにうまくサポートしてあげられたらいいな、って思うんですよね。僕が「こうしろ、ああしろ」って言うのは違うかな、って。だって河原木に「歌っていうのは、こう歌うんだぞ」って言ったら、「私のほうがうまいです!」って言われそうだもん(笑)。
河原木 思ってないです!(笑)
堀内奈良 (爆笑)
堀内 今年から日本俳優連合に加入して一人前の役者になったわけで、これからもっと上を目指していかないとね。上はずっと遠いから、みんなが途中で傷ついたり挫折したりしたときに、僕は一緒に酒飲んで話を聞いてあげるくらいしかできないかな(笑)。

堀内さんがそうしていてくれると、若手の皆さんも安心して上を目指せるのでは、と思います。河原木さん、奈良さんから見て“師”の堀内さんはどうですか?

河原木 ケンユウオフィスに入って、「よかった」って思えることばっかりですね。たとえば、現場で何か失敗しちゃったとしても「賢雄さんのとこだからしょうがないか」って(笑)。
堀内 (爆笑)
河原木 でも本当、たくさんいいところがあるんですよ。
奈良 そうですね。それこそ落ち込んだときに一緒に飲みに連れて行ってくれて、いろいろ話をしてくれて。それも、僕らが何も言わなくても、賢雄さんはどこからか「奈良が何かやっちゃったらしい」ってウワサを聞きつけてきて、何にも知らないフリをして電話をかけてくるんです。飲んでいても仕事の話をするわけじゃなく、どうでもいいようなくだらなーい話を延々朝までするんですよ(笑)。それが僕にとってはすごい助けになって、今までどうにかやってこられたって感じなんです。
堀内 一緒に野球もやるしな(笑)。この世界って、技量も必要だけど何より“人付き合い”が大切なんですよね。役者だって演出家だって、みんな人間なんだから、人柄でつながっていくことってあるでしょ。その点、河原木や奈良をはじめ、若手たちはマメにいろんなことをやって自分たちの幅を広げたり、つながりを作ったりしてるんだよね。僕も「よくやるなぁ」って感心しちゃうことがあるくらい(笑)。
奈良 でもやっぱり、賢雄さんの姿を見ているから、技量だけじゃなくて、人付き合いや人とのつながりって大切なんだなって思えるんだと思うんですよ。
河原木 そうそう、そうですよね。

そうじゃなければ、現場での若手の話も堀内さんに流れてこないですもんね。

堀内 最初のころは、本当にすごかったよ。しょっちゅう「賢雄、オマエのとこの若いのが!」って言われてました(笑)。制作側の人をはじめ、一緒に仕事をする人たちは容赦なく「ヘタだ」「ダメだ」って言うけど、だからといって僕がどうこうできるわけじゃなく、「育ててください」ってお任せするしかないわけですよ。うれしいのは、今まで一度も「礼儀がなってない」って怒られたことがないんですよね。それは僕としても誇れる部分なんだよね。

先輩から学ぼう!

声優相談室、柴田がカツ
最強声優データベース、声優名鑑

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