声優道

超ベテラン声優からあなたへ、声優になるための極意を伝授します。


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藤原啓治の声優道

『クレヨンしんちゃん』の野原ひろし役から『交響詩篇エウレカセブン』ホランド・ノヴァク役――。二枚目から三枚目まで幅広く演じる藤原啓治さんが、もがきながらたどり着いたのが、「うまくなれば、必ず仕事はある」という境地だった。ニーズに合わせるのではなく、自分がニーズになれ! 仕事が始まったら、そこがスタートライン。どう成長し、どう演じ続けているのか……。演技を通じて自分を見つめながら、藤原さんが見つけ出した「演技のもつ力」とは!?

プロフィール

藤原啓治 ふじわらけいじ…10月5日生まれ。東京都出身。AIR AGENCY所属。主な出演作は、アニメ『機動戦士ガンダムOO』(アリー・アル・サーシェス)、『天保異聞妖奇士(竜導往壓)、『交響詩篇エウレカセブン』(ホランド・ノヴァク)、『屍姫』(田神景世)、『黒塚』(歌留多)、『西洋骨董洋菓子店~アンティーク~』(橘圭一郎)、『RD潜脳調査室』(久島永一朗)、『BACCANO!』(ラッド・ルッソ)、『クレヨンしんちゃん』(野原ひろし)他多数。
AIR AGENCY

②うまくなれば必ず仕事はある!

想像力をを持つこと。そして、人のためにがんばること

藤原啓治

僕は声優養成所を出たわけじゃないし。声優への道といってもどこが入り口なのか分からないようなところがありました。今は分かりやすい入り口が増えた分、ライバルの数も飛躍的に増えていると思います。勝負は、いかにして抜きんでるか。どんなにライバルがたくさんいても、誰かは必ず生き残っているんです。だから「それが自分なんだ」という意識を持つことが、まず大切ですね。言えるのは「残っている人が努力した人」ということ。これはもう、言いきってもいいな。かと言って、全員を相手にしようと思う必要はなくて、数人くらいにしぼって考えた方がいいと思います。

勉強する場所は、養成所の教室だけとは限りません。たとえば、僕がやったようにテレビを参考にするのはかなり有効です。クラスの中でうまい下手を話し合うのもアリかもしれませんが、これだけ簡単にプロの仕事が見られるんですから、使わない手はないと思います。
あとは、変に偏らずに一般人でいようという意識もすごく大切。この仕事を長くやっていこうと思うと、アニメや漫画以外も必要なんじゃないかと思うことがあります。日常生活の中で見聞きするもの――その中にだって参考になるものはゴロゴロしているはず。そういうものを得て想像力の幅が広がっていくわけですし、想像力は役を演じるうえでとても大切なものです。たとえば二枚目のキャラクターと三枚目のキャラクターがいるじゃないですか。でもふたりは人として、内面には同じものを持っているわけですよ。そうしたものを引き出してあげることができるのは、やはり想像力なんです。どんな役だろうと、僕は演じるときに「別人になりきってやろう」なんて気は、さらさらありません。

長く仕事をし続けたいのならば、うまくなるしかありません。逆に言えば、うまければ必ず仕事はきます。シンプルなんですから、シンプルに考え、向上心を持って学ぶべきでしょう。あとは、人のためにがんばるという意識もすごく大事。人間、自分だけのためにがんばろうと思うと限界があるんです。たとえば学費を出してくれている親に親孝行したいだとか、そういうことでいいんですよ。ちなみに僕は、亡くなった父親のお墓を建ててあげられたときに「ああ、がんばってよかった」と実感しました。

誘惑に打ち克ったとき、見えてくるものはきっと多いはず

仕事で新人さんに望むのは、うまい下手よりも、マイクの前でどれだけ声が出せるか。何かをやろうという意気込みが、一番見たいんです。不慣れなのは周囲が分かっているんですから、そんなこと気にしなくても大丈夫。むしろ「不慣れですけどプロです」という意識で来てほしいですね。若いうちは、失敗しても許されるもの。だから、どんなに誘惑が多くてもたとえば1年とか2年とか期間を決めて「その間、俺はこれしかやらないぞ」と脇目もふらずに打ち込んでみるのもアリですよね。街に出れば楽しげなことはいくらでも目につくけど、その誘惑に打ち克ったとき、見えてくるものも多いのではないでしょうか。

先輩から学ぼう!

声優相談室、柴田がカツ
最強声優データベース、声優名鑑

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