声優道

超ベテラン声優からあなたへ、声優になるための極意を伝授します。


_DSC0629

丹下桜の声優道

アニメ『カードキャプターさくら』の木之本桜から『ガールフレンド(仮)』のクロエ・ルメールまで、一度聴いたら忘れられないくらい甘くてかわいらしい声で愛され続ける永遠のヒロイン声優・丹下桜さん。養成所時代やデビュー当時のことはもちろん、過去に表紙やグラビアを飾った本誌の思い出も語っていただきました。

プロフィール

丹下桜 たんげさくら・・・3月24日生まれ。ピクニック所属。
1994年、アニメ『ママレード・ボーイ』の佐久間すず役ほか、90年代後半にかけて数々のアニメやゲームに出演し、またラジオパーソナリティやソロアーティストとしても活躍。とくに主人公・木之本桜役を演じた『カードキャプターさくら』は現在でも多くのファンをもつ代表作となっている。
2000年代に入り声優業を一時休止するが、2009年に発売されたゲーム『ラブプラス』の小早川凛子役で活動再開。復帰を待ち望んでいたファンを喜ばせるとともに、新たなファンも増えることとなった。近年の主な出演作にスマートフォン向けアプリからTVアニメ化された『ガールフレンド(仮)』のクロエ・ルメール役などがある。

①幼稚園や小学校の頃から自分の〝声〟を意識していた

幼稚園や小学校の頃から自分の〝声〟を意識していた 

名称未設定 1

 声優グランプリさん、20周年おめでとうございます! 私は過去3回、表紙を飾らせていただいたんですよね。今ふと思い出したのが、某現場でとある声優さんに「声優グランプリで桜さんが赤いニットを着ているのを見て、私も赤いニットを買おうと思いました!」と言われたことです。自分が知らないところで、まさかのファッションリーダー的な扱いになっていたのにびっくりしました(笑)。それに、当時の雑誌を見ていた女の子が実際に声優さんとなって、現場でお会いしたというのもすごいことだなと思いました。
 私自身はあまり普段着で赤を着ることはないのですが、撮影では「桜」という名前のイメージでピンクとか、暖色系を着せていただくことが多かったです。北海道で撮影したりもしましたね。ひたすら懐かしいです……。

 ちょうど私のデビューした頃は、それまで裏方というイメージだった声優さんが徐々に雑誌とかテレビに出始めた時期だったので、私も違和感なくいろんなお仕事に取り組むことができました。もともと私が声優を目指したきっかけも、高校3年生のときにテレビで、〝アニメの裏側〟みたいなドキュメンタリーを見たことだったんですよ。実際にアフレコしている、今だったら本当にそうそうたるベテランの方々の様子をテレビで見て、初めて職業としての声優を意識しました。幼稚園や小学校の頃もお友達とか先生に「桜ちゃんの声は隣の教室に行ってもわかるよ」とか「どこにいてもすぐにわかるね」とか言われたりしていて、それが子供心にちょっと恥ずかしかったんですけど、自分の声というものを意識はしていて。でも、とくに演劇部とかに入ることはなかったし、目指す職業として考えるようになったのは、本当に高校3年生の進路を決めるときが初めてでしたね。 

 それで養成所に入ろうと思ったわけですが、私のときは入る資格が「高校卒業以上」とか決まっていたんですよ。今は中学生とか、子役から声優になる方も多いので、年齢制限はないと思うんですけどね。なので、タイミング的にもちょうどいいなと思いまして、高校卒業後に故郷の愛知から上京し、短大と並行して養成所に通うことにしました。

_DSC0780 大学の学費はもちろん親が出してくれていましたが、養成所に行くことは内緒にしていました。私より上の世代の声優さんがよくおっしゃっていたことのひとつに、「何のお仕事をしているの?」と聞かれて「声優」と堪えると「スーパーでレジを打っているのかな」と思われてしまうというのがあって、当時、職業としての認知度はそのくらいだったんですね。

今でこそ、なりたい職業の上位に「声優」って挙がっていますけど、そのときは目指す人なんて周りにいなかったし、親に余計な心配を掛けたくなかったので、養成所を卒業して、ちゃんとお仕事するようになってから初めて言おうと思っていたんです。高校のときはアルバイト禁止だったので、上京してから日中は大学に行って、夕方からアルバイトをして半年で授業料を貯めて、それから養成所に入って。「しめしめ、ここまでナイショでうまくいったぞ」と思ったら、まだそのとき18歳だったので、未成年は養成所から親に連絡がいくんですよね。それでバレてしまって、「何これ?」みたいな電話が親からかかってきました。

 そこをどう切り抜けたかというと、私が通っていた養成所が〝アナウンスアカデミー〟(当時)というところで、どちらかというと声優というよりアナウンサーの育成をイメージされるようなところだったんですね。うちの親も声優は知らなくても、アナウンサーなら朝のニュースとか見て知っているからと思って「お母さん、私ね、アナウンサーになろうと思っていて、みんな大学に行きながら養成所に通ってスキルを学ぶんだよ」と言ったんです。そうしたら「そうだったの、がんばりなさい」って、わりとあっさり賛同を得られて、実はそのときは知らなかったんですけど、母も若かりし頃アナウンサーになりたかったみたいなんです。かなりたってから「実はね、桜がこういうお仕事をしているのは不思議だなぁと思って」と打ち明けられたんですけど、そのときは知らずに母のツボをついちゃったみたいで(笑)。とにかく、それで「よしよし」と思って養成所に通い、1年後に卒業して、その時のオーディションで事務所に合格して、そこの預かりとなって声優としての活動を始めました。

 

先輩から学ぼう!

声優相談室、柴田がカツ
最強声優データベース、声優名鑑

ページの先頭へ戻る