声優道

超ベテラン声優からあなたへ、声優になるための極意を伝授します。


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高橋広樹の声優道

少年時代はプロレスラーに憧れ、18歳のとき“エンターテイナー”を目指して役者の道へ。声優としてアニメ『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』『テニスの王子様』などに出演し、また舞台俳優、歌手として幅広いジャンルで活躍している高橋広樹さん。彼が歩んできた声優道を、全3回のトークでお届けします。

プロフィール

高橋広樹 たかはしひろき・・・9月7日、東京都生まれ。マックミック所属。アニメ『マクロス7』(金龍ほか)、『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』(城之内克也、ヘルモス)、『HUNTER×HUNTER』(ヒソカ=モロウほか)、『テニスの王子様』(菊丸英二ほか)のほか、洋画吹替えも多数。男性声優ユニット「STA☆MEN」のメンバーとして音楽活動も展開。11/30~12/4に舞台「Run for Your Wife」(Zeppブルーシアター六本木)に出演する。

①小学生の頃、プロレスラーが一番のスターだった

小学生の頃、プロレスラーが一番のスターだった

 僕は小学生の頃、プロレスラーに憧れていました。アントニオ猪木さん全盛の頃です。当時は新日本プロレスがゴールデンタイムに生放送していて、夕食後に熱狂して観ていました。初代タイガーマスクの佐竹聡さんのファンだったけど、やっぱりメインで出てくるのは猪木さん。外国人レスラーにボコボコにされても最終的には延髄蹴り一発で勝っちゃう。そして勝った後の猪木さんの「ダー!」に代表されるパフォーマンスにカリスマ性を感じて憧れました。当時もし8時台のゴールデンタイムに僕がドハマリするようなバンドがいれば、すんなり芸能界を目指していたかもしれないけど、当時の僕にとってはプロレスラーが一番のスターだったんです。

 中学に入ったら「何か格闘技をやりたい」と思って柔道部へ。高校に入ったらレスリングをやりたかったけど、レスリング部のある高校には進学できず、スタン・ハンセンがアメフト出身ということで、アメフトに近いラグビーを始めました。当時『スクール☆ウォーズ』というドラマも流行っていたし(笑)、ラリアットも鍛えられそうだし、タックルもできるし・・と思って。

 でも高校3年間やって、ケガばかりしてたんですよ。じん帯を痛めたり、肩を外したり。それで「自分はスポーツ選手を目指すには何かが足らない。プロレスはもっとケガが多いし、向いてないかも・・」と思い始めました。それまで「将来はプロレスラー」と漠然と思っていたので、他の進路を全く考えていなかったんですね。

声優養成所で学んで、演技の楽しさに目覚める

 そんなとき、雑誌を読んでいてふと目に留まったのが声優養成所の広告でした。「声優、俳優にもなれるし、お笑い芸人、歌手、ナレーター、パーソナリティ・・・いろんな可能性がある」と書いてありました。僕が憧れていたプロレスラーは、人前でパフォーマンスして人々を熱狂させるエンターテイナーだと思っていたので、自分も声優や俳優といったエンターテイナーに向いてないだろうかと気になって、「どんな世界なのか、ちょっと見てみよう」と、その養成所に応募_DSC6848_atariしました。

 そこは月謝制で、レッスンは日曜だけだったので、高校生の僕でも通えるところでした。当時アルバイトもしていたし、「これぐらいの月謝なら高校卒業するまで通えるな」と判断して通うことにしました。

 同じクラスのみんなは、全員声優志望でした。僕も声優という仕事は知っていたし、「お芝居のトレーニングをするんだな」と思って通い始めたんですが、レッスンを受けていくうちに、お芝居をすることの面白さに引き込まれてしまって。声優の養成所だけど、原稿を読むだけじゃなく、ちゃんと心のこもった演技ができるように指導されていたので、そこで演技をする楽しさというか・・その当時は不思議さだったけど、「何だ、この不思議さは!?」って。元々プロレスラー志望で、“観客の前に立ってパフォーマンスをして、リアルに感動を与える立場の人”に憧れがあったのですが、その意味では役者もエンターテイナーですから。「これはもう少し続けてみたいな」と思って続けました。

 そして高校を卒業すると、役者を目指して専門学校の舞台演劇コースに入りました。「お芝居って面白い。お芝居をちゃんとやるには、どの学校がいいだろう?」と3校ほど専門学校に見学に行って、その中で一番良かったところに決めました。子供の頃の憧れはプロレスラーだったけど、18歳の頃、自分に手が届きそうなのが舞台俳優なのかなと思っていました。

オーディションで見事役をつかみ、声優デビュー!!

 その専門学校で2年間勉強しましたが、最初に通っていた養成所も継続して通っていました。貧乏しながらも月謝を払い、専門学校の卒業公演や中間発表のとき以外は、ずっと通い続けました。そしたら、その養成所の方から「アニメのオーディションに行ってみませんか?」と声がかかったんです。19歳の夏でした。

 そのオーディションで、一緒に受けていた女性の方が「美女と野獣」のセリフをやることになったんです。そこでスタッフさんが「野獣役をやる人、いない?」と言ったので、とっさに「僕、やります」と手を挙げてやらせてもらいました。何しろ野獣の声ですからね、19歳の僕が出せる一番低~い声でやったのを覚えています。

 結局そのオーディションでは落ちてしまいましたが、別の役でそのアニメにレギュラー出演させていただくことになったんです。もう急展開ですよ!! 19歳の僕がもらった役が、34~35歳でスキンヘッド、黒人みたいな褐色の肌を持つ、筋骨隆々なパイロット部隊の隊長の役でした。その部下役で、当時絶好調の子安武人さんがいらっしゃって。「こんな貫禄のある役を、僕がやるの?」と驚きました。それがデビュー作の「マクロス7」でした。

 その作品のディレクターさんは僕の恩師で、今でもお会いするとドキドキしてしまう方です。その方に直接お聞きしてはいないけど、僕がオーディションで“野獣の声”をやっていなければ、あの隊長の役を振ってくれなかったと思います。あのとき「僕、やります」と積極的に手を挙げて良かった。マネージャーさんも「こういうこともあるんだね」と言ってました。

 その「マクロス7」で声優デビューして、その養成所の上部組織である声優プロダクションに所属することになりました。当時はまだ実感がなくて、「俺、声優になっちゃった・・そりゃそうか、声優の養成所にいたんだもんな」なんて思ってました(笑)。

高橋広樹さんが出演する「Run for Your Wife」は11/30(水)~12/4(日)まで、
Zeppブルーシアター六本木にて上演! チケット好評発売中! runforyourwife

Run for Your Wife (作:レイ・クーニー、演出:野坂実)

▼CAST
山寺宏一 as ジョン・スミス
高垣彩陽 as メアリー・スミス
寿美菜子 as バーバラ・スミス
岩崎ひろし as ポーターハウス警部
高橋広樹 as トラウトン警部
小野賢章 as ボビー・フランクリンrunforyourwife2
横田健介 as 新聞記者
水島裕 as スタンリー・ガードナー

▼TICKET
チケット料金:6,800円(全席指定・税込)

▼チケットの購入方法など、詳しくは下記URLをチェック!
http://seigura.com/news/20160927_19717.html

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最強声優データベース、声優名鑑

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