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【イベントレポート】トークや朗読劇に即興歌も……!? バラエティ豊かなラジオ版『鴨の音』公録イベントが開催!

歴史ある世界文化遺産「下鴨神社」で行われている朗読劇『鴨の音』。2020年から毎年、第一線で活躍する実力派声優が集い、古都・京都の幻想的な空間を舞台に、声で物語を紡ぎ出している。今回レポートするのは、そんな朗読劇の魅力を伝える、ラジオ版『鴨の音』(文化放送)のスペシャルイベント。パーソナリティの中井和哉さんと下野紘さん(第1部のみ出演)に加え、これまで『鴨の音』に出演してきた岸尾だいすけさん、島﨑信長さん、三木眞一郎さんを交えて、トークにバラエティコーナー、オリジナル朗読劇も披露された大ボリュームのイベント第1部の模様をお届けする。

イベントレポ―ト

ラジオ版『鴨の音』スペシャルイベント 第1部

開催日:4月22日(土)
会場:ステラボール(東京都港区)
出演:中井和哉、岸尾だいすけ、島﨑信長、三木眞一郎、下野紘(第1部のみ)

2023年4月22日(土)品川プリンスホテル敷地内のステラボールで行われた、文化放送で毎週日曜20時から放送中のラジオ版『鴨の音』のスペシャルイベント。雅な音楽と共に開演を告げるナレーションが流れると、いたって普段通りの様子でふらっとステージに現れた、パーソナリティの中井さん。イベントらしからぬ落ち着いた振る舞いを反省した中井さんは、舞台袖に戻って「みなさんこんにちはー!」とテンション高く仕切り直すことにしたのだが、結局「ダメだ、保たない……下野くーん!」とラジオの相方である下野さんを呼び込むことに。すると「どーもー!」と下野さんも元気よく登場して、改めてイベントはスタート。

予想もつかない言動でイベントを盛り立てる岸尾さん、先輩たちに囲まれて終始ニコニコと楽しげな島﨑さん、ユーモアを交えつつも穏やかな物腰の三木さんと、三者三様のゲストも揃い、まずはラジオのイベントらしく、ゆったりとメール紹介へ。下鴨神社という特別な舞台での朗読劇について感想を求められて「あの場で素っ頓狂なくだりから始まる朗読劇にビビりました」「空間の力みたいなものを感じた気がします」と語る島﨑さん。一方、第一夜から出演し続けている岸尾さんは、下野さんと島﨑さんが出演した第二夜を振り返って「先輩がいないから、勝手に背負いこんじゃって」「胃が痛くて痛くて」と、実は先輩としてのプレッシャーに苛まれていたことを明かしてくれた。

そんななか、場をかき回す言動が止まらない岸尾さんに「メール読むから各々(おのおの)語って……!」と進行役の下野さんが突っ込むと、「小野(大輔)君はいねーだろー!」と反射的に切り返す岸尾さん。それを受けた下野さんは、『鴨の音 第三夜』で小野大輔さんと共演した三木さんに、話を投げかけることに。すると「小野君はねぇ……楽屋に入ってくるなり、息を切らしながら『時間が足りなかった!』って言っていた」と、本番前に京都観光を満喫する小野さんのエピソードを語ってくれた三木さんなのだった。

ここで、リスナーから寄せられた「ライバル」というテーマを元に書き下ろされた、オリジナル朗読劇へ。かの有名な巌流島を舞台に、宮本武蔵(演:中井さん)と佐々木小次郎(演:下野さん)、さらに武蔵が恋い慕う女性・お通(演:岸尾さん)や小次郎の妻・ユキ(演:島﨑さん)が登場したかと思えば、「黒船」が来航し、武蔵たちに襲い掛かってくるという奇天烈な展開を辿っていく。三木さんの雰囲気たっぷりな語り(ナレーション)も相まって、会場からの笑いの絶えない、独特な臨場感に溢れる一本となった。

続いては、サイコロトークのコーナー。サイコロの目に割り当てられた「感情移入しやすい役は?」などのお題で話が広がるなか、「新生活のエピソード」というお題を受けて「高校時代、演劇部に入ったはずなのに、やる演目がミュージカルばかりだった」と語った下野さん。すると、そのエピソードを聞いた岸尾さんは「そんなに歌いたいんだったらいいよ?」「『新生活』で一曲どうぞ!」と即興ソングを下野さんにキラーパス! むちゃ振りを受けた下野さんだったが、イベントの内容を踏まえて「新生活を迎える人への応援歌」を高らかに歌い上げる……! あまりの完成度に、演者・観客からは拍手喝采、三木さんからは熱い抱擁が送られたのだった。「久しぶりにやりましたね……」と語る下野さんに、中井さんも「みんな笑ってるけど、泣きそうになってるの俺だけ?」と得も言われぬ感動の念を漏らしていた。

ここ一番の大盛り上がりとなったところで、2本目の朗読劇へ。「ザ・ジェスチャー・コンベンション2023」なるイベントを舞台に、ジェスチャラー(ジェスチャーで様々なことを表現し伝える職業)「ヨシオ・タケノウチ」の受難(?)を描いた一本。ジェスチャーで「鴨が葱を背負って来る」ということわざを必死に表現しようとするも、一向に相手に伝わらずに憤慨する男「ヨシオ・タケノウチ」を演じたのは三木さん。中井さんによるナレーションも相まって、声だけでも伝わってくる、その懸命ながらも滑稽な様に、演者陣(特に下野さん)は笑いを堪えるのに一苦労。朗読を終えたあとも「俺もう(笑いで)涙が止まらないもん」(下野さん)「楽しかったぁ……! 今日はこれをやりに来たね」(岸尾さん)「本気感が伝わってきますよね!」(島﨑さん)と口々に感想を語り合う。三木さんが「みんなが頭の中で想像していく、リーディングの醍醐味だよね」と語っていたように、見る者の想像力を掻き立てる、朗読劇ならではの面白さを堪能できたのではないだろうか。

その後、前日に誕生日を迎えた下野さんを祝う一幕を経て、わちゃわちゃとした空気のまま終演したイベント第1部。今回は、あくまで愉快なラジオ番組のイベントではあったものの、経験豊かな声優陣による迫真の朗読劇は、今後のラジオ版『鴨の音』の放送や、10月21日・22日に京都の下鴨神社で行われる『鴨の音 第四夜』への期待も膨らむものだったはず。これを機に『鴨の音』に興味を持った方は、2023年の秋、京都・下鴨神社で紡がれる「声の世界」へと足を運んでみてはいかがだろうか。

「鴨の音」とは

2000年の歴史を誇る世界文化遺産「下鴨神社」にて行われる朗読劇。声優・野沢雅子を筆頭に、毎年第一線で活躍する実力派声優が参加。古都・京都の幻想的な空間と物語で紡がれる【声の世界】を日本から世界へ発信しています。

・鴨の音ホームページ:https://www.kamonone.com/
・公式Twitter:https://twitter.com/KAMONONE_
・ラジオ番組『鴨の音』:https://www.joqr.co.jp/qr/program/kamonone/
文化放送にて毎週日曜20:00~20:30放送中