声優・小原莉子さん初のバースデーイベント 『小原莉子1st生誕祭2019』レポート!

2月17日、秋葉原のAsoboxホールにて『小原莉子1st生誕祭2019』が開催された。2部構成で行われたイベントには、小原さんの誕生日を祝うために定員いっぱいのファンが集まった。第1部では黒い鬼のコスプレ、第2部では天使の羽をつけて登場した小原さん。その姿に、客席を埋め尽くしたファンから大歓声が沸き起こる。

イベント最初のコーナーは、小原さんの幼少期から現在までの歴史を追う“写真スライドショー”。生誕祭にふさわしく、昔の写真を映しながらさまざまなエピソードを語ってくれた。

地元のライブハウス「大垣MAX」での初ライブの話では、「高校の文化祭で8人でライブをやったんですが、親友でベースを担当していた子と、当時はやっていた“ミクシィ”でボーカルを募集したんです。それで連絡をくれた子が、初顔合わせの日に、土砂降りのなか自転車で来て。大丈夫なの?って聞いたら、“とばせば余裕です!”って答えたのが面白くて、バンド名は『とばせば余裕』になりました。結局その子は入らなかったんですけど(笑)。」というエピソードで笑わせつつも、「当時は好きだった服がゴスロリで、その衣装に合う小物の帽子を手作りして、HYとかオレンジレンジを演奏しました。結局このバンドは1回きりだったけど、いつかまた大垣MAXでやりたい」としみじみ振り返った。

スライドが変わり、エピソードは東京の音楽専門学校に進学した頃の話に。当時使っていたギターは初心者向け格安セットのブランド「レジェンド」だったため、同級生たちからは「レジェンド」というあだ名をつけられたそう。その後レスポールのカスタムを手に入れたが「初めてのモノは捨てられない」と、レジェンドのギターは今でも持っていると話した。そしてオーディションを経て、バンド・The Sketchbookのギター担当に抜擢され、3年間音楽に打ち込んだ。その活動中で内に秘めていた「声優になりたい」という想いが形となり、声優として最初の仕事「ネコミ役(『それいけ!アンパンマン』)」の機会が得られたそう。

そんな小原さんは、中学生の時から『NARUTO』が大好きで、テレビの音を消してアテレコをしたり、ナルトの独特なクナイの投げ方をマネしたりしていたという。ちなみに、今でもライブでピックを投げるときは、クナイの投げ方で投げているそう。

ほかにも、貴重な写真とエピソードで、これまでの歩みを振り返った小原さん。会場のファンも、その軌跡をともに追うことができて、大満足の様子だった。

お悩み相談コーナーでは、ファンのお悩みに独特の感性で回答。寒さに弱いという悩みには「私の家も寒いので、ドライヤーで指先を温めてからギターの練習をしてします」、ホームシックだというファンには「私はあまり(ホームシックに)なったことがなくて……。でも大人になると、なかなか友達ってできづらいと思うんです。だから友達ができたら、その友達を大事にして、たとえば一緒に住んじゃうとかね!」とアドバイス。
そして、「武道館ライブが近づいてきて眠れません!」というお悩み(?)には「私もです! 毎晩ギター弾いてます。私たちがビシッとキメますので安心してください!」と答え、間近に控えた“RAISE A SUILEN”として出演する日本武道館ライブへの意気込みを語っていた。日本武道館ライブを終えた今、その言葉が見事に実現されたのは、皆知るところであろう。

そして、お待ちかねのライブコーナーがスタート。アコースティックギターを手に透き通るような、それでいて張りのある声で『Angel Beats!』の「Million Star」、『ONE PIECE』のOP曲「ウィーアー!」を歌い上げ会場は大盛り上がりとなった。

大いに沸いたライブパートが終わると、鈍川温泉組合の方から、小原さんが声優を担当する『温泉むすめ』のキャラクター・鈍川まなみと小原さんの名前が刺繍されたオリジナル法被のプレゼントがあり、あっという間にイベントはエンディングへ。「初の単独イベントで緊張したしお客さん来てくれるかなって不安もあったけど、たくさん来てくださってうれしいです! これまで『声優になりたい』『ギターをやりたい』って自分発信でやってきたので、観てくれる人たちの活力になれるよう頑張ります。今日のことは忘れません……!」とイベントを締めくくった。

最後に一人ひとりにカードを渡してお見送りをし、初の単独バースデーイベントは大盛況のうちに幕を閉じた。

 

【イベント概要】
『小原莉子1st生誕祭2019~鬼は外&福は内の巻~』

会場:Asoboxホール(秋葉原)
日時:2月17日(日)
1部 12時半開場/13時開演
2部 16時開場/16時半開演

 

撮影・取材・文/足達倫弘