久保田未夢

『Live & Documentary Movie 〜i☆Ris on STAGE〜』公開記念・久保田未夢さん撮り下ろしカット&ロングインタビュー!

久保田未夢

i☆Risのライブ&ドキュメンタリー映画『Live & Documentary Movie 〜i☆Ris on STAGE〜』が9月13日に公開されます。

本作は2012年に声優アイドルユニットとしてデビューしたi☆Risのメンバーが抱えてきた葛藤や挫折、ライブへの熱い思いが、今まで語られることのなかった撮り下ろしインタビューやライブシーンで構成されたドキュメンタリー映画となっています。

今回声優グランプリでは、初のドキュメンタリー映画について久保田未夢さんにインタビュー。10年間i☆Risの活動にまっすぐに向き合い続けた久保田さんの思いや、久保田さんにとってのファンの存在、ご自身の中でターニングポイントとなった出来事など、たっぷり語っていただきました。

久保田未夢

――i☆Risとして初の実写映画『Live & Documentary Movie 〜i☆Ris on STAGE〜』の公開が決まった時のお気持ちを聞かせてください。

嬉しかったです。劇場版アニメの話を先に聞いていたので、まさかドキュメンタリー映画も同じ年に公開されるとは思っていなくて驚きました!

――今回のドキュメンタリー映画はi☆Risのこれまでの歴史が詰まった映像になっていますね。

完成した映像を見た時にまず感じたのはi☆Risの歴史の教科書みたいだなって。i☆Risちゃんってもう12年目で活動歴が長いので、一から全て追おうとすると結構大変なんですよ。それが良い具合にポイントがまとめられていたので、古くから応援してくれている人は懐かしさも感じつつも、最近ファンになってくれた方にも、こんな時代もあったのねと知ってもらえる作品になりました。

――メンバーのみなさんが各々の思い出深い場所を訪れていますが、その中で久保田さんは池袋のアニメイトを訪れていました。なぜこの場所を選んだのでしょうか?

ドキュメンタリー映画を作るにあたって思い出の場所を聞かれて、やっぱり自分はアニメや漫画が好きなことがきっかけでi☆Risのオーディションを受けたこともあり、学生時代によく訪れていた池袋のアニメイトを選びました。

――池袋という街にも思い出があるんですか?

私、地元が埼玉の秩父なんですけど、アニメイトの中で1番行きやすいのが池袋だったんです。なので、丸1日池袋にいてヲタ活をしていました。でも、昔行っていたアニメイトの場所が変わってしまったので、少し寂しさもあります。

――今でもアニメイトには行かれるんですか?

行きますよ! 最近、『デュラララ!!』の周年イベントが池袋のアニメイトであったので観に行きました。

――『デュラララ!!』も池袋が聖地ですよね。

そうなんです! もともと『デュラララ!!』が好きで池袋にいたんですよ。そこで推しを感じながらヲタ活をするのが楽しみで……。自分の好きな作品の聖地でもあるし、たくさん訪れていた場所なので、池袋のアニメイトにはたくさん思い出があります。

久保田未夢

――『i☆Ris 4th Anniversary Live ~418~』で披露した「幻想曲WONDERLAND」を印象的なパフォーマンスとして挙げていましたが、それはなぜですか?

私は基本的にi☆Risのライブは緊張しないんですよ。でも、この武道館ライブは初めて緊張しました。武道館でライブをすることはすごく大きな意味をもっていて、i☆Risが結成当初から唯一目標としていた場所でもあったんです。「幻想曲WONDERLAND」が一曲目だったんですけど、メンバー、そしてファンの皆さんの思いを背負ってガクガクになりながら披露した思い出の楽曲です。

――武道館はアーティストにとって目標にする場所でもあります。i☆Risのみなさんは武道館ライブ前後でグループの中で変化はありましたか?

i☆Risは特に変わらなかったですね。武道館ライブを経て、これからめっちゃ盛り上がっていくぞと一致団結することもなく、逆にそこで燃え尽きてしまった感覚があって。今はアリーナライブが目の前の大きな目標ですが、これまでi☆Risは長期的なゴールを提示してきたグループではなくて、目の前にあるものに対してコツコツと向き合ってきたグループなんです。グループとして何か具体的な目標を見つけたほうがいいと思いつつも、これまで十年以上もこのスタンスでやってきたので、それが私たちらしくて良いのかなと思っています。

久保田未夢

――映画の中で若井友希さんはi☆Risのメンバーについて「戦い合える友のジャンルを超えてきた」と話していました。久保田さんにとってi☆Risメンバーの存在は?

やっぱり歴も長くなってきたので、他の現場に行くと歌もダンスもしっかりできる子みたいな扱いを受けることが多いんです。でもi☆Risの現場に戻ってくると、メンバーの中で一番できないのが私なので、その感覚をリセットしてくれるんですよ。他のメンバーがどう思ってるのかは知らないですけど、私はメンバーがずっと1歩先を行って背中を見せてくれるのですごく安心感がありますね。

――でも、メンバー同士で面と向かって話し合ったりはしないんですよね。

しないですね(笑)。デビュー当時はみんな尖っていたんですけど、歳を重ねるごとに角が取れて丸くなってきました。最近のi☆Risはすごくバランスが良くなっているので、すごくいい関係性で活動できているなと感じますね。

久保田未夢

――今回はファンの方のコメントも収録されていますね。

「みんな可愛い!」って思いました(笑)。インタビューしたのがリリースイベントとかライブのタイミングだったので、実際に私がその日に会っている方々が答えてくれているんですよ初期の頃から応援してくれている方もコメントしてくれていて、すごく嬉しかったですね。

――久保田さんはインタビューを受けているファンの方ともコミュニケーション取られていましたよね。

ドキュメンタリーにファンの方のインタビューが入ることは知ってたので、気になって話しかけちゃいました(笑)。

――ファンの方は何に使われるのか分からない状態でインタビューを受けて、実際に完成した映像を見たらびっくりするでしょうね。

知らぬ間に晒されてるって思うんじゃないかな。でもちゃんと同意書は書いてると思うので、それは自分の責任だよって言いたいですね(笑)。でも、みんな可愛かったな〜!

久保田未夢

――久保田さんはすごくファンの方を大切にされている印象があるのですが、改めて久保田さんにとってファンはどんな存在ですか?

一言で言うと友達ですね。特典会でも相手がしゃべりたい話題を持ってきてしゃべってくれるんですけど、私もしゃべりたいことがあるから、お互いのぶつかり合いみたいなのが起こるんですよ。しゃべってる感覚も友達とほとんど変わらないので、長い時間特典会をしていても全然疲れないです。

――活動初期から友達のようなキョリ感を大切にしてるんですか?

そうですね。私はアイドルを全然知らないまま始めたので、アイドルとはこうだ!みたいな固定観念がなくて、ずっと自分のやりたいようにやってきたんです。それはライブのパフォーマンスとかファンとのコミュニケーションでもそうですね。これがアイドルとして正しいのかは未だに分からないんですけど、それを楽しんでくれる方がたくさんいますし、私もそのスタンスでやったほうが楽しいので、自由にやらせてもらっています。

久保田未夢

――そんな久保田さんも活動初期には女性アイドルのイメージに合わせていた部分もあったとも話していましたね。その意識が変わったタイミングはいつ頃でしたか?

明確なタイミングはないんですけど、20代前半の早いタイミングで自分の性格的に無理だってなっちゃったんですよね。そのスタンスで続けるのって楽しくないかもって。i☆Risとして活動する中で、もちろん大変なこともありますけど、それを上回る楽しさがあるからi☆Risを続けられてるんですよ。そう思ったときに自分はアイドルを楽しくやるために、世間のアイドル像に縛られないほうがいいんじゃないかと思ったんです。あとは全員に好かれなくてもいいやと思えたことも大きいですね。この仕事をしていると百人いたら百人全員に好きになってほしいと思うんですけど、そんなの絶対に無理じゃないですか。だから、私は私のことを好きでいてくれる人をとにかく大切にしようと思うようになりました。

――多くのアイドルは理想とされるアイドル像に縛られて悩むことが多いと思うんですけど、久保田さんは早い段階で決別できたと。

アイドル好きじゃないという言い方は変ですけど、その文化を通ってこなかったので理想のアイドル像というものがないんですよ。それが良かったんでしょうね。そこに囚われる必要がないから好き勝手やれているんだと思います。

久保田未夢

――そこが久保田さんがファンの皆さんに愛されている部分なんでしょうね。

そうだといいな〜(笑)。でも、意見を素直に言うようになってから、そこが好きってよく言われるようになりました。社会で生きていて、こんなに自由に発言することってなかなか難しいじゃないですか。このスタンスを受け入れていただいている環境に感謝ですね。

――i☆Risは今年でデビューから12年となりますが、これまでを振り返って印象に残っている出来事はありますか?

i☆Risとしてのターニングポイントで言うと『プリパラ』に出演したことと5人体制になったことですね。『プリパラ』に出演する前まではアイドルなのか、声優なのかどっちつかずな感じだったのが、この作品に出会って声優アイドルとしてのポジションを確立できたんじゃないかなと思います。

あと、メンバーが6人から5人になったタイミングってすごく大変だったんですよ。でも、全員で乗り越える壁があったからこそ、より一層団結することができましたし、自分たちのメンバーカラーに縛られずに新しいi☆Risの魅せ方ができるようになりました。

――そして久保田さんは来年で30歳という節目を迎えます。改めて、20代を振り返ってどんな時期でしたか?

22歳で大学を卒業して学生の立場がなくなり、それまではずっと学生と仕事の両方をやって、どっちつかずだったのが、お仕事1本でやっていく決意をしたのが精神的には大きな変化でした。ある種、甘えられるものがなくなったみたいな。大学生の頃もお仕事に向き合っていたつもりなのですが、きっと心のどこかで、この仕事がうまくいかなくても就職すればいいやみたいな気持ちもあったと思うんです。それが大学という居場所がなくなり、社会人だけになってより気合が入りました。

20代後半に入り他のコンテンツなどで後輩の子たちと仕事をする機会が増えて、お姉さんとしての自覚が芽生えてきました。それまではi☆Risちゃんたちがグダグダしたり騒いでいるときは静観していたのですが、今ではたまにお姉さんポジションに入って、その場をまとめることもあったり。i☆Ris以外の活動でアップデートできた要素が活きてきた時期だと感じています。

久保田

――最後に映画を楽しみにしているファンの方に向けてメッセージをお願いします。

i☆Risのことを歌って踊れるグループというイメージをもってくれている人が多いと思うのですが、ダメダメだった時代もふくめて全部を知ってもらえる映画になりました。初期から応援してる人、最近ファンになった人も、その人なりの楽しみ方ができるんじゃないかなと思います。映画ではファンの皆さんへの思いや、私たち自身がi☆Risというグループに対してどう思ってるのかメンバーそれぞれが語っているので、ぜひ注目してほしいですね。映画を観て11月に行われる12周年ライブを楽しみに待っていていただけたら嬉しいです。

久保田未夢

撮影/石田潤
文・取材/川崎龍也

作品概要

i☆Ris
『Live & Documentary Movie 〜i☆Ris on STAGE〜』
2024年9月13日(金)全国ロードショー

・CAST
山北早紀
山北早紀
芹澤 優
芹澤優
茜屋日海夏
茜屋日海夏
若井友希
若井友希
久保田未夢
久保田未夢

主題歌:「愛 for you!」/i☆Ris

監督:野中哲也
脚本:金森直哉

エイベックス・フィルムレーベルズ
ⒸAPI・81P/i☆Ris on STAGE製作委員会

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