キャラクターの裏に隠された声優たちの素顔に迫る、インタビュー企画『声優図鑑 by声優グランプリ』。
今回は『ラブライブ!』シリーズ『蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ』セラス 柳田 リリエンフェルト役などを演じる三宅美羽さんです。声優になるまでのお話から、日々のお仕事について、そして未来の目標までたっぷりと語っていただきました。
みやけみう●12月14日生まれ。アットプロダクション所属。主な出演作は、ゲーム『Link!Like!ラブライブ!』(セラス 柳田 リリエンフェルト)、音声ドラマ『離婚後夜』(香帆)、『The Sandman』(ケイト・フレッチャー)ほか。 公式HP:https://www.at-production.jp/talent/miyake-miu/ ★三宅さんの手書きプロフィール&コメント動画は2ページ目に! |
セラスちゃんと一緒に切磋琢磨している感覚があります
──三宅さんが声優を意識しはじめたのはいつ頃で、何がきっかけだったんでしょうか?
小学生から中学生にかけて、深夜アニメが大好きだったんです。『かんなぎ』とか『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』、『Angel Beats!』ぐらいの時期ですね。そこで声優さんというお仕事があることを知って、将来お仕事をするなら大好きなアニメの世界で、しかも声優さんだったらアニメの世界に入れている感覚にもなれるから、叶うことなら声優さんになりたいなーって。その気持ちが、年齢を重ねるにつれて強固になっていきました。
──アニメの中でも深夜アニメなんですね。
どうして深夜アニメに惹かれたのかは説明しづらいんですけど、やっぱり日中に放送されるアニメとはストーリーとかが違うじゃないですか。深夜アニメにハマる前は、家族で『ひぐらしのなく頃に』を観ていたりもしたので、ちょっと際どい作品が好きだったんだと思います。
──声優デビューのきっかけを教えてください。
芸術系の大学に通って、映画学科の演技コースで学んでいたのですが、そこのOBの方がオーディオドラマのキャスティングに携わっていらっしゃって、演技コースの学生にオーディションの話を持ちかけてくれたんです。そのオーディションを受けて選んでいただいて、オーディオドラマの吹き替えに参加しました。それが最初のお仕事です。当時、すでに事務所に所属はしていたんですが、事務所経由ではなく大学関係のご縁から頂いたお仕事が最初だったという。
──初めてのお仕事には、どんな印象が残っていますか?
初めて収録現場に行けるうれしさはもちろんありましたが、けっこう苦戦した記憶も残っています。外国人俳優さんの吹き替えだったので、その方のセリフの音の波形を見ながら、吹き替える声の大きさや長さを合わせて演技するんです。そういう収録形式は声優のレッスンでも教わっていなかったので、難しかったんですけど、「こういうやり方もあるんだ! ほかにはどんな収録形式があるのかな?」って、楽しみな気持ちも同時に生まれました。
──未来に向けて前向きな気持ちが生まれた出発点になったんですね。
声優としての技術が未熟で、なんかそれっぽい演技をしてしまったという反省もありました。今になって見返すとちょっと恥ずかしいぐらいの出来でしたし、声優としてもっともっと精進しないといけないと思わせてくれた経験でもあります。
──そこからキャリアをスタートさせた三宅さんの現時点での代表作は、『ラブライブ!』シリーズ『蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ』のセラス 柳田 リリエンフェルト役ですね。
『ラブライブ!』シリーズって、本当に長く続いている大きなコンテンツなんですが、『蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ』は初めてバーチャルとリアルの連動を導入した、新しい試みの作品になります。キャストは高校に入学してから卒業するまでの3年間を演じていて、ただ単に高校生役を演じているというよりは、(バーチャルとリアルが連動していることによって)本当に自分の学生時代にダイブしているような感覚になる作品です。私が演じているセラスちゃんは、年相応のかわいらしさもありつつ、スクールアイドルに対する情熱や一生懸命さ、その中で泥臭さを感じさせる部分もあって、そこまで頑張れるひたむきさ、芯の強さが本当に尊敬できるなって思います。そんなセラスちゃんを愛おしいと思う気持ちもありつつ、引っ張っていかなきゃという気持ちもありつつ、背中を押してくれる存在でもあるので、一緒に切磋琢磨している感覚がありますね。
──アフレコ現場は、どんな様子ですか?
けっこうな長時間、みんなでずっと一緒にいてアフレコをするんですよ。それぞれ役に触れ合っている時間が長いからこそ、シナリオにあるセリフでもこの子はちょっと言わないかもと思ったら、そのたびにスタッフさんに質問したり、話し合いをしたりしながら作っていっています。声優とシナリオを書いている方々、演技指導の方々と、本当にみんなで作り上げている現場だと感じていますし、それがすごく楽しいです。