松竹芸能声優アカデミーが主催する「トミカ絆合体 アースグランナー声優オーディションTHE FINAL」が2020年8月29日、松竹芸能新宿角座にて開催されました。世の情勢を鑑みて、少しでも多くの方に夢や希望が与えられる機会が作れたらという思いから当初予定していたアカデミー生限定のオーディションではなく、広く全国からのエントリーを受け付ける形で開催されました。
そうして集まった360名以上の参加者から1次、2次審査を勝ち抜いてきた22名のファイナリストによる作品出演権を賭けたオーディションの様子をお届けします。
審査員はウシロシンジ監督、えびなやすのり音響監督、金岡英司プロデューサー、井上たかしプロデューサー、斎藤朋之プロデューサー、小林敬宜松竹芸能声優アカデミー所長、声優でアカデミーの特任講師の潘恵子さんの7名。飛散防止シートやフェイスガードなど新型コロナ対策を施されて審査が始まりました。
参加者が1人ずつ登壇し、自己紹介に続いてあらかじめ用意された駆動ライガ、マッハ ゴウ、熊猫リン、チャンバーらのセリフを抜き出した実際の台本から2つを選択し、ステージ上で演じていきます。驚かされたのは全員台本を持っていないこと。ステージ上には何も持たずに上がり、長いシーンを演じていきます。中には途中でセリフがとんでしまう出場者もいましたが、自力でリカバー。これにはえびな音響監督も「この緊張する空間で瞬時に対応できるのはすごいこと」と感心していました。
そうして全員の審査が終了し、会場内に残った審査員たちによって協議が行われ、いよいよ合格者の発表です。最初に名前を呼ばれたのは田村嬉子(きこ)さん。自己紹介でも「夢をかなえるためには努力を惜しみません!」と語っていた高校生。受賞の喜びに感極まりただただ「うれしいです!」と一言。続いて発表されたのは岩下美侑さん。「演ずることに出会うまでは感情を表すことのないつまらない人生だった」と語っていた専門学校生は「本当に嬉しい時って言葉が出てこない。頑張ります!」と喜びを爆発させていました。
ここでどうにも絞りきれなかったということで急遽特別賞を2名選出するとアナウンスされ、金岡プロデューサーの発表によりフラダンスで日本一になったこともある専門学校生の水島春花さんと、8月31日が誕生日だという若干7歳小学2年生の鵜沼(うぬま)太一郎くんが選ばれました。
総評でウシロ監督は「本当に皆さんレベルが高かったので、4名の方を選ぶのも、この方はすごく良かったとか、この役にはこの方が合うのではとか様々な意見が出ました。その中で今のコロナの状況などもありますが、私たちもアニメーションを作っていく中で、ぜひこの先ご一緒に仕事が出来るようになっていけたらと思います。今回の経験も演じる上で必ず役に立つと思いますので、皆さんと現場で会えることを楽しみにしています」と期待と労いの言葉をかけました。
今回の合格者たちが今後作品の中でどんな役柄で出演するのか、テレビ大阪・テレビ東京系列で毎週日曜午前9時30分からの放送にご期待ください。