畠中祐

畠中祐のゆっくりすくすく 第64回

畠中祐

このコラムでは畠中さんのお仕事や好きなもの、感銘を受けた作品などについて語っていきます。

今回選んだ作品は劇場版『きのう何食べた?』。

待ってた。いや待ってましたよ。ドラマからのファンです。多分このコラムでもドラマの感想書いたはずです。

この「きのう何食べた?」と言う作品は、ゲイであることを隠しながら弁護士として働くシロさんと、ゲイであることを隠さず、持ち前の明るさで美容師として楽しく働くケンジの2人が、様々な葛藤と向き合いながら、お互いのことを思い、愛し合い、深い関係になっていく姿を「食」を通して描いていく物語です。

今回の映画は、ドラマ後のシロさんとケンジの姿が描かれるのですが、シロさんが、ケンジの誕生日プレゼントとして、2人きりの京都旅行を提案します。もちろん大喜びのケンジだが、一方で、ゲイカップルであることを隠してきたシロさんが、どうして突然態度を変えてきたのか不安になり、それをシロさんに聴くと、彼の口から語られたのは、彼らカップルが抱える、とても複雑な問題でした。

今回の映画で描かれた問題は、ドラマと同じように、とても軽快なタッチで表現されてますが、よく考えると本当に重いテーマだと思います。

両親の息子に対する想い、子供に対する考え、親とのこれから、など、きっと付き合っていく上で2人が共に乗り越えなければならない問題が、性別を超えて、リアルに降り掛かってきます。

でもそこで、この映画の中でケンジが発する言葉が、とても深く胸に刺さります。

「誰かが嬉しいことって、嬉しいじゃない」

この作品を象徴するような言葉です。
僕が、ドラマでもこの映画でも、深く深く胸を揺さぶられるシーンは、本当に相手のためを思って出た言葉だったり、行動だったりするんですよね。

ケンジの寂しさに寄り添うシロさんの、愛する人を想う優しい言葉。シロさんへの愛が溢れて、自然に笑顔になってしまうケンジの笑顔。愛を持って、愛する息子と向き合うシロさんの母の言葉。その全てにちゃんと相手を想う気持ちが染み込んでいて、そこにものすごく胸を揺さぶられました。

来年は、もっと人を想おう。
相手のために芝居をしよう。
周りにいる人を、もっともっと考えよう。
そんなにうまくいかないことだらけ、そんなに人は綺麗じゃないかもしれないけど、それでも、とても暖かくて、尊い感情をこの作品は教えてくれます。

ありがとうシロさん、ケンジ。
映画館で、しっかりと幸せと元気をもらいました。
来年も頑張るぞと、背中を押してもらった気がしました。

次回の「畠中祐のゆっくりすくすく」は、1月29日(土)に更新予定! お楽しみに!

畠中さんに質問!

Q:コロナが落ち着いたら婚約者の人と道外でデートしに行きたいです!たすくんのおすすめデートスポットはありますか?(北海道・あやか)

あやかさん!質問ありがとうございます!!!
むっちゃベタですけどやっぱり横浜が好きですかね!みなとみらいとか!だってほら、僕神奈川県民ですから!!超おすすめですよ!!!

畠中祐が今、答えます!!!

畠中さんが動画でも質問にお答えしていきます。
今回のお便りのテーマは「あなたの1万円でする自分へのご褒美は?」です。

次回のお便りのテーマは「あなたが「大人になったなあ」と感じたエピソードは?」です!

1月10日が成人式ということで、「わさびありでお寿司が食べれるようになった」「大人買いした」など自分が「大人になったなあ」としみじみしてしまったエピソードを教えてください!

畠中さんへの質問&お便りを大募集!


    はたなかたすく
    8月17日生まれ。神奈川県出身。賢プロダクション所属。主な出演作はアニメ『RE-MAIN』(猪俣ババヤロ豊)、『MARS RED』(栗栖秀太郎)、『SK∞ エスケーエイト』(喜屋武暦)、『ましろのおと』(田沼総一)、『ダイヤのA ActⅡ』(浅田浩文)、『うしおととら』(蒼月潮)、『KING OF PRISM by PrettyRhythm』(香賀美タイガ)ほか。