雨宮天さんのアーティストデビュー10周年を記念して、これまでさまざまな企画が行われてきたが、その締めくくりとなるスペシャルイベントが8月10日に東京・有楽町よみうりホールにて開催された。「10くすGiving!!」のタイトル通り、青き民(雨宮さんのファンの呼称)への感謝をいっぱいに伝えるイベントの、夜の部の模様をレポートする。
マシンガントークで振り返るアーティスト活動年表!
開演時間となり、イベントグッズのTシャツとペンライトのカラーで客席がブルーに染まった空間に登場した雨宮さん。これがライブであれば緊張感をもってステージに立つのだろうが、この日はデビュー10周年をお祝いしたいという青き民たちが集まったイベントだけに、雨宮さん本人も開幕からリラックスした表情を見せる。
「昼の部も始まってみたら、ひたすら私のしゃべりが止まらない感じのイベントになりながらも穏やかな時間を過ごせたんですけれども、いつも応援してくれるみんなとゆるく楽しい時間を過ごしていきたいなと思います」
そう言って始まった最初のコーナーは「雨宮天アーティスト活動年表」。これは文字通り年表を見ながらアーティストとしての活動履歴を振り返っていくもので、前半部分にあたる2014年~2019年の出来事についてはすでに昼の部で話し終えていた。というわけで、夜の部は2020年から見ていくことに。この年は「かわいいに全振り」に挑戦した10thシングル「PARADOX」のリリース(1月15日)から始まり、幕張メッセイベントホールで行われた初の生バンドによるライブ“The Clearest SKY”(1月18日・19日)と、今までにない挑戦の連続で幕を開けた。そうこうしているうちに世間がコロナ禍に突入し、音楽チームが一新されたことをきっかけに音楽理論の勉強を始めたことや、オンラインライブでスキマスイッチの「奏(かなで)」を弾き語りしたことなどを振り返る。その一つ一つに思い出が詰まっているだろうから、自然と雨宮さんのトークにも熱がこもり、この時点でかなり予定の時間をオーバーしていたらしい。そのため2021年以降はやや駆け足気味で年表を見ていくことになるが、2021年は声優として初の『THE FIRST TAKE』出演(7月2日・14日)、初のカバーアルバム『COVERS -Sora Amamiya favorite songs-』(10月6日)発売、2022年はベストアルバム『雨宮天 BEST ALBUM – BLUE -』『雨宮天 BEST ALBUM – RED -』2枚同時発売(1月5日)、覚悟をもって苦手なダンスに挑戦した13thシングル「Love-Evidence」リリース(5月11日)、2023年には全曲を自身で作詞・作曲したEP『雨宮天作品集1 -導火線-』発売(3月22日)、大磯プリンスホテルにてディナーショー開催(11月3日)と、どの年も特筆すべきトピックがいくつもあった。
10周年を締めくくり、11周年に向けて新たなスタート!
ここまでマシンガントークで突っ走ってきたが、スタッフから「もうちょっとゆっくりしゃべって大丈夫です」と指示が入り、「だいぶ酸欠状態だった」という雨宮さんは少しペースダウンして活動を振り返っていくことに。リアルな蝶の標本を小道具として使ったジャケット撮影で苦労した14thシングル「衝天」(1月31日)、タイトルのわりに苦手を克服するというストイックな内容になったイベント「お遊戯会」(3月2日)、10周年を飾るアルバム『Ten to Bluer』(3月27日)、10周年記念ツアー “Ten to Bluer Sky”(5月11日~6月23日)、初のクリスマスソングとなる15thシングル「Blue Christmas for You」(12月18日)と、この年も内容は盛りだくさん。そして2025年はライブフォトブック『Blue Period』(3月25日)、『第五回 雨宮天 音楽で彩るリサイタル』(4月12日)、カバーアルバム第3弾『COVERSⅢ -Sora Amamiya favorite songs-』(6月18日)と来て、イベント当日である8月10日の『雨宮天 アーティストデビュー 10th Anniversary Event 10くすGiving!!』で年表は締めくくられる。「最初の5年も挑戦でしたけど、意外と最近の5年も挑戦にあふれていました」と感慨深げな雨宮さんだった。
総勢50名のお客さんにサイン入りの賞品が当たる大プレゼント抽選会や、雨宮さん本人にも完全サプライズの『この素晴らしい世界に祝福を!』シリーズで長く共演する福島潤さんからの動画コメントの上映(昼の部は『七つの大罪』シリーズの梶裕貴さんだった)をはさんで、イベント後半は歌唱コーナー。ここでは会場の都合で客席のスタンディングができないという制約はありつつも青き民のために3曲を披露。まずは「ASH」「Absolute Blue」の2曲を続けて歌うと、とても着席したままとは思えないほどの熱気が客席から伝わってきて雨宮さんも楽しそう。最後はデビュー曲であり、とても大切な曲である「Skyreach」で10年間の想いが込められたかのような熱唱を聴かせてくれた。その「Skyreach」の発売日が2014年8月13日。つまり、10周年イヤーをファンと共に過ごすのはこの日が最後となる。10年間応援してきてくれた青き民への感謝を述べつつ、「11周年の雨宮天もよろしくお願いします!」と元気に手を振ってイベントは幕を下ろした。
取材・文/仲上佳克
◇Profile◇
雨宮 天
あまみやそら●8月28日生まれ。ミュージックレイン所属。主な出演作はアニメ『卓球少女 -閃光のかなたへ-』(ワン・ルー)、『#コンパス2.0 戦闘摂理解析システム』(ジャンヌ)、『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』(湘南旭)ほか。
◇リリース情報◇
『COVERSⅢ-Sora Amamiya favorite songs-』
4,000円(税込)
<収録曲>
01. シャングリラ (オリジナルアーティスト:久保田早紀)
02. 初恋 (オリジナルアーティスト:村下孝蔵)
03. 赤いスイートピー (オリジナルアーティスト:松田聖子)
04. シルエット・ロマンス (オリジナルアーティスト:大橋純子)
05. 雨の慕情 (オリジナルアーティスト:八代亜紀)
06. DESIRE―情熱― (オリジナルアーティスト:中森明菜)
07. 駅 (オリジナルアーティスト:竹内まりや)
08. 糸 (オリジナルアーティスト:中島みゆき)
09. 最後の雨 (オリジナルアーティスト:中西保志)
10. 時の流れに身をまかせ (オリジナルアーティスト:テレサ・テン)
雨宮天 公式Twitter https://twitter.com/Amamiyastaff
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