『僕らがアメリカを旅したら』 KENN&細谷佳正ハワイ編放送直前スペシャルインタビュー

人気男性声優がアメリカを旅する『僕らがアメリカを旅したら』(海外ドラマ専門チャンネルAXN)。下野紘さん、梶裕貴さんのロサンゼルス&ラスベガス編に続き、4月28日放送の第7話放送からは、KENNさん、細谷佳正さんのハワイ編がスタートします。

同い年でプライベートでも仲の良いKENNさんと細谷さん。長時間共に過ごす海外ロケとあって、お二人の関係性や意外な素顔が垣間見られる旅になった模様。放送より一足先に現地でのエピソードをうかがいました。

初のハワイ旅行 意外な素顔が見られるかも?

──今回の番組企画を聞いたときどのように感じましたか?

KENN ただただビックリしました。以前から話は進んでいたと思うんですが、ギリギリのタイミングで、サプライズとしてマネージャーから知らされたんです。お相手の細谷くんはプライベートでも仲良くさせていただいているということもあって、一緒に海外に行けると聞いたときはうれしかったですね。「海外での細谷くんってどんな感じなのかな?」と楽しみにしていました。
細谷 僕は映像の仕事をして来なかったので、世間的には「こういう番組に出る人ではない」と思われてるだろうなと思ってたんですね。なのでオファーがあったときは驚いたし、嬉しかったです。一緒にロケをするのがKENNさんと聞いて、KENNさんが僕を推してくれたんだろうな…じゃないとオファーは来ないだろうなと思いました(笑)。英語圏にとにかく行きたかったので、ハワイと聞いて嬉しかったです。

──お二人ともハワイを訪れるのは初めてということでしたが、いかがでしたか?

KENN 飛行機から降りたらすぐ、早朝からいきなりロケだったんです。早朝にもかかわらず、現地のイベンターさん、スタッフの方々がフレンドリーに接してくれて、温かな雰囲気のなか始まりました。良いスタートを切れたなと思いました。
細谷 日本と違って空気が乾いているんだなというのが第一印象でした。旅した印象としては、リップサービスではなく“ずーっと楽しかった”です。小さなトラブルはありましたが、別にいいかなと思えるくらい楽しかったです。

──今回の旅のコンセプトは“女子旅”。“女子旅”というとお二人はどんなイメージを抱いていましたか?

KENN 僕は共学の高校に通っていたんですが、「女子高ってどういうところなんだろう?」って思うような感覚といいますか(笑)。一言でいうと、未知の世界。男子禁制じゃないけど、男子が入ってはならない秘密の場所的な感覚なのかなと勝手に思っていました。
細谷 「大冒険だ!」と外に飛び出していくようなワイルドな旅というより「ここのレストランのご飯おいしい」とか言いながらインスタ用の写真を撮るような、インドアな旅を想像していました。

──実際女子旅をされていかがでしたか?

KENN 楽しかった! もっと男子もやるべきだと思う(笑)。女子旅だから女子らしくするとか、そういうことではないんだなと。地元の文化に触れたり、そのときはやっている話題の場所に行ったり、SNS映えする写真を撮ってみたり、トレンドのものでも遊びつつ、その土地ならではの良さを知っていく、それが女子旅なんじゃないかな、と。これはハマるなぁと思いましたよ。
細谷 楽しかったです。普通に37歳に無理のない旅行…みたいな感じでした(笑)。女子旅というテーマにはなってますけど、本物の拳銃を撃ったりもしてます。なので、大人の観光という感じでした。

──今回の旅では、スマホでSNS映えする写真を撮影することがルールとして設けられていましたが、“映え”なお写真はたくさん撮ることができましたか?

KENN かなり撮れましたね。プロのカメラマンさんがいるにもかかわらず僕らでたくさん撮って。
細谷 沢山撮りましたね。番組のルールでインスタ映え写真を撮る、みたいなのがあったんですけど、僕は自分のカメラで、自分用の思い出写真を取ってました。その間、真面目にKENNさんが番組用の写真を撮ってくれていました(笑)。KENNさんがいなかったら番組内の『インスタ映え写真企画』は成り立たなかったと思います(笑)。

──お二人は普段からスマホでお写真をよく撮影されるほうなのでしょうか?

KENN あんまり撮らないんです。普段作った料理を記録のために残す程度ですね。一眼レフも持ってないですし……ただ手先を動かすことは好きなので、興味はあるんですけどね。でも、今回の旅を経て、ステキな風景を記憶に残すこと、記録をみんなと共有することってこんなに楽しいことなんだと知りました。
細谷 普段は全く撮らない、に近いと思います。写真を見返す事もあまりしないんですけど、ハワイの写真は自分でも珍しいくらい沢山撮りましたね。

──旅で印象的だったことや、おすすめしたいスポットがあれば教えてください。

KENN 印象的だったことはいろいろとありましたが、特に印象的だったのが「天国にいちばん近い海」(サンドバー)ですね。そこで細谷くんが教えてくれた“映える”撮り方があって。通常のパノラマモードだと横から撮っていくと思うんですけど、あえて縦で撮るんです。そうすると不思議な世界観の写真になるんですよ。あれはなんて言うんですかね……ブリッジ撮り?(笑) それまではカメラテクについてなんて一言も話してなかったのに、後半でいきなりその技を出してきて「やるな……!」と(笑)。あとクアロアランチという場所も印象的でした。『キングコング』や、僕が吹き替えで参加させていただいた『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』のロケーションにもなっている場所なんです。しかもハワイを発つ直前に、配信でたまたま『キングコング』を観ていたのですごくうれしかったですね。ここでもパノラマモードの技に挑戦しました(笑)。
細谷 パノラマモードの縦撮りは、僕が屋久島に旅行に行った時に、山登りの先生に教えて貰ったんですね。風景の中にいい感じに人間を入れて撮るのが好きなんですけど、KENNさんはどこから撮っても絵になるので、カッコいい写真が沢山撮れました。印象的だったのは、ロケが12月だったので、常夏の雰囲気のなかにクリスマスツリーがあって、それが何か不思議でした。あとはセグウェイで公道を走ったことがとにかく楽しかったです。楽しすぎてハワイの思い出のほとんどを、セグウェイが占めてます。僕は免許を持ってないので、自転車よりもスピードが出る乗り物で、公道を走れたのが本当に楽しかったです。

──食べ物でオススメしたいものはありますか?

KENN 果物が豊富だなという印象があって、毎日パパイヤを食べていました。個人的に大好きなエナジードリンクの種類が多くてうれしかった。30、40種類くらいあるんですよ! ……ちょっと言い過ぎたかもしれません(笑)。撮影した場所でいうと、最初に行った「トロピックス・バー&グリル」のハンバーガーや焼きそばがおいしかったです。なじみやすい焼きそばにフライドオニオンやパクチー、エスニックな味付けが加えられていて。和風との融合でおいしいなと思いました。細谷くんは「塩焼きそばのよう」って言ってたんですけど、僕はしっかりソースの味を感じていました(笑)。あと、木梨(憲武)さんが常連という「朝日グリル」のテイルスープもすごくおいしかったです。ハワイ好き御用達のお店なんですけど、気取らない味付けで。醤油と生姜の日本人好みの味が楽しめました。
細谷 僕も「朝日グリル」のテイルスープと、あとカオマンガイみたいなものが印象に残っています。食べ物は全部美味しかったですけど、あれが一番好きでした。

──旅といえばハプニングがつきものですが、トラブルはありました?

KENN 毎朝「ABCストア」でパパイヤとチキンサラダを買ってベランダで食べることを日課にしていたんですが、英語を話せなさすぎて、ほかに欲しいものがあったときに店員さんにそれがどこにあるか聞けなかったんです(笑)。お土産を入れる布製のキャリーバッグが欲しかったんですが、聞いてもわからなくて……。結局もう一度行って写真を見せてどこにあるか教えてもらいました。僕がそうやって物怖じしているなか、細谷くんはすごく積極的でした。違う場所で店員さんに英語で話しかけていてすごいなと。
細谷 ほとんどテキトーに“出川イングリッシュ”で乗り切りました(笑)。ハプニングと言うほどでもないんですけど、夜、ホテルのバーで一人で飲んでいたときに外国人のカップルがやって来たんですね。椅子が1個しか空いていなかったので、隣に寄って席を空けたんです。そしたら彼氏の方が凄く感謝してくれて、モスコミュールをおごってくれました。ランディっていうマッチョなアメリカ人で、日本について話たんですけど、ほんとに『サムライ』が好きなアメリカ人は多いんだなと感じました。最終的には『俺が日本に行く時は頼むぜ』と言ってくれて『もちろんさ』と返しておきました。わからないけど(笑)。

旅を経てお互いの印象が変わった

──旅のなかでお互い印象が変わった部分や、新たに発見した意外な一面はありましたか?

KENN 英語はもちろん、細谷くんの積極的な一面を見ることができました。普段の細谷くんが消極的かと言われたら、決してそうではないんですが……たとえば普段一緒にご飯を食べに行くときは僕からきっかけを作ることが多いんです。でもハワイに行ったら逆で。本人も番組内で言ってましたけど、海外だと性格が変わるらしいです。それがすごく頼もしくて、僕は逆にたじたじしてしまって。自分一人じゃ何もできないなということを痛感しました(笑)。
細谷 いい意味でKENNさんのイメージが大きく変わりました。7年くらい前の、知り合ったばかりの頃のKENNさんのパブリックイメージって、『カッコよくて、キチンとしたコメントをする人』だったと思うんですね。最初のイメージ作りって大事だし、それを徹底されていた時期もあるんだと思います。でも今回の旅でのKENNさんは、周りを和ませるためにわざとくだらないことをしたり、自分をちょっと下げて、場を盛り上げたり。スムーズにロケが進むように周りに気を配ってくれていました。そういうKENNさんの立ち振る舞いや姿勢を見ていて、何となく浪川大輔さんに似てるなと思いました。実際KENNさんに「浪川さんの影響を受けていたりするんですか?」と聞いたら「すごく尊敬していて、見習っているんだよ」と。

──番組を楽しみにされている視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。

KENN プライベートのように楽しんで撮影させてもらいました。そんな楽しい部分を見ていただけたらうれしいですね。ハワイに行かれる方のガイドブックになれたらいいなとも思います。
細谷 僕は、よく他人に誤解されるし、すぐに決めつけられがちだなと思っています。周りの人間があまり口にしない事を言うと“天然”と簡単にレッテルを貼られるし、自分の興味があることを話すと“大丈夫?”と笑われたりする。だからいつからか、公の場では必要最低限しか話さず、突っ込み所を見せない様に、心を開く事をしなくなりました。でもこの映像の中には、心を大きく開いた自分がいます。KENNさんだからこそ開けたところもあると思うし、僕だからこそ開いてくれた部分がKENNさんにもあるだろうなと考えています。そういう姿を見られることってあまりないだろうなと。ハワイの風景、女子旅というプログラムも魅力的ですけど、こんなに楽しそうな二人はあまり見られないんじゃないかな、と思いました。

──本当にステキな旅だったんですね。ハワイに行ってみたくなりました。

細谷 是非行ってみて下さい。ずーっと元気でいられます。僕もまた行きたいです。
KENN 本当にいい思いをさせていただきました。この楽しさが皆さんに伝わってハワイに行くキッカケになったり、“頑張って行ってみたい”って思ってもらえたらうれしいな。

【プロフィール】

KENN(けん)
3月24日生まれ。Zynchro所属。主な出演作は『ツキウタ。 THE ANIMATION』(皐月葵)、『明治東亰恋伽』(菱田春草)、『アイドリッシュセブン』(四葉環)、『ピアノの森』(レフ・シマノフスキ)ほか。

細谷佳正(ほそやよしまさ)
2月10日生まれ。フリー。主な出演作は『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』(オルガ・イツカ)、『この世界の片隅に』(北条周作)、『メガロボクス』(ジャンク・ドック/ジョー)、『ゴールデンカムイ』(谷垣源次郎)、『進撃の巨人』(ライナー・ブラウン)ほか。

 

【番組紹介】

『僕らがアメリカを旅したら』

人気男性声優の下野紘&梶裕貴、細谷佳正&KENNの2チームに分かれ、日本を飛び出しアメリカを旅するこの番組。細谷さんとKENNさんが旅したハワイ編は海外ドラマ専門チャンネルAXNにて毎週日曜夜21:30~放送予定。2019年12月1日にはスペシャルイベントの開催も決定している。

 

【番組公式HP】

https://bokutabi.jp/

 

【公式ツイッター】

@letsbokutabi

 

取材/逆井マリ