全世界の音楽ファンに向けて、緒方恵美さんから歌のメッセージ! 緒方恵美LIVE「Hang In There,Dears!」

緒方恵美さんの熱い想いがつまった最高の無観客&無料生配信ライブ!

本来、この日は毎年恒例となっているバースデーライブが行われる予定だったが、昨今の社会情勢により内容を大幅に変更。今年開催予定だった海外公演『出演作アニソンカバーライブ』のセットリストに、エールロック(緒方さんのオリジナル楽曲)を加えて再構成。世界中緒方恵美ファン、アニソンファンに向けてYouTube上で無観客&無料生配信を届けるべく、4月30日からクラウドファンディングが行われた。

結果はわずか46分で目標金額の700万円を達成。最終的には1000人を超える支援者から約1,270万円分の“想い”が集まった。

そして迎えた6月6日(土)。16時を少し回ったところで、緒方恵美LIVE「Hang In There, Dears!」がついに開幕! 白い衣装を身にまとった緒方さんが登場し、開幕ナンバーであるゲーム『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』EDテーマ「再生-rebuild-」、そして「Can’t go back my misson」と披露する。

休む間もなくカバー曲ブロックへ。「Get Wild」「Driver’s High」と男性ボーカル曲を立て続けに披露し終えると、英語を交えながら「リハーサルは寂しかったけど、本番になったら、みんなが私のことを見てくれているのを感じます。ありがとう!」と感謝の気持ちをカメラ越しに伝える緒方さん。その言葉通り、生配信の場であるYouTubeの視聴者数はどんどん伸びていく。なお、コメント欄には日本語以外にも様々な言語が飛び交っており、まさしくワールドワイドなライブの様相を呈していた。

挨拶のあとはテレビアニメ『魔法少女 俺』EDテーマ「硝子の銀河」を低音ボイスで歌い上げ、続く「Be My LADY」では「2度と離さない」のセリフが! YouTube上には「かっこいい!」「幸せすぎる!」など、“黄色い声援”ならぬ“黄色いコメント”が矢継ぎ早に流れていく。

その後はうって変わって高音を響かせた「Agape」、そして「ENDLESS LOVE」では伸びやかな声が配信会場を支配。お客さんの顔はもちろん見えないが、全世界のファンがそれぞれのモニターの前で一つになっているのをひしひしと感じる。やはり、ここはいつもの、あの幸せなライブ空間だ。

ここで前半戦は終了。いったん会場の空気を入れ替えるべく、しばしの換気タイムへ。ちなみにここではリハーサルの様子を映したメイキング映像が流れるという、通常のライブではなかなか見られない生配信ライブならではの試みも。緒方さん、バンドメンバー、そして配信に携わっている全スタッフの熱い思いが感じられる演出であった。

そして、感動のフィナーレへ

ライブは早くも中盤戦に突入。真上からの白いスポットライトに照らされて『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』劇中挿入歌「Komm, susser Tod」が投下され、さらに『劇場版 美少女戦士セーラームーンR』EDテーマ「moon revenge」、テレビアニメ『幽☆遊☆白書』EDテーマ「アンバランスなKissをして」と次々に大人気ナンバーを歌い上げると、呼応してYouTube上の熱気もぐんぐん高まっていく。

テレビアニメ『暗殺教室』OPテーマ「バイバイYESTERDAY」からは早くも終盤戦へ。テレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』OPテーマ「残酷な天使のテーゼ」を披露すると、「待ってました!」とばかりに「緒方さん&シンジくんお誕生日おめでとう!」といったバースデーコメントがズラリ。

「鏡の国のアリス」「断鎖-break-」を渾身の歌声と演奏で歌い上げたあとは、緒方さんのバックバンド「ゲイニンバンド」のメンバーがリハーサルの思い出や、おうち時間の過ごし方などをそれぞれ語った映像が流れ、あっという間にアンコールへ突入。ライブTシャツに着替えた緒方さんが登場し「アイノウタ」をしっとりと歌い上げると、強い言葉で「やっぱりみんなに会いたいよ。寂しいです」と本音を吐露する一幕も。しかし「またいつか、ここで会いましょうね!」とすぐに笑顔を浮かべ、改めてバンドメンバーを呼び込む。

そしてここで、バンドメンバーからバースデープレゼントのサプライズ。開封直後、驚いた表情で「ドンペリ!」と叫んだ緒方さん。そう、今年のバースデープレゼントは、お酒を飲まない人でも大半が知っているであろう高級シャンパンの代名詞、ドンペリことドン・ペリニヨン。これにはファンも大盛り上がりで、再度「おめでとう!」のコメントが並ぶ。

そして今度は緒方さんからファンに向けて「3年ぶりとなるアルバムを制作中です!」とのうれしいサプライズが届けられると、今度は「ありがとう!」のコメントで埋め尽くされたのだった。

今回の全世界無料生配信ライブについて「ライブ空間はお客さんとみんなで楽しむものなんだということを、改めて感じました」と語った緒方さんは続けて、「皆さんの力になれるようなエンターテイメントをお届けできるように頑張っていきます。また会えるそのときまで!」とメッセージを贈り、「最後はぶちかましていきましょう!」と、気の置けない仲間たちとともに「Byo-doでいきましょう」、そして「Try Out, Go On!」とコール&レスポンスが楽しいナンバーを披露。こうして熱狂のライブは無事に幕を閉じたのだった。

なお、今回のライブは生配信にもかかわらず、楽曲の詳細と歌詞がリアルタイムで表示されるといったこだわりの演出が見られたほか、カメラワークの良さも際立っており、イラギュラーな形のライブであったとはいえ、新時代のエンタメの可能性もしっかり示してくれた。時間のない中でこれだけのものに仕上げてくれた全てのスタッフの方々に、いちファンとして改めて感謝したい。

【SET LIST】
01.再生-rebuild-
02.Can’t go back my misson
03.Get Wild
04.Driver’s High
05.硝子の銀河
06.Be My LADY
07.Agape
08.ENDLESS LOVE
09.Komm, susser Tod
10.moon revenge
11.アンバランスなKissをして
12.バイバイYESTERDAY
13.残酷な天使のテーゼ
14.鏡の国のアリス
15.断鎖-break-

【ENCORE】
EN.1 アイノウタ
EN.2 Byo-doでいきましょう
EN.3 Try Out, Go On!

撮影/佐伯敦史