自身初の配信シングル「Oh No!!」を本日、11月18日にリリース!!
仲村宗悟さんが自ら作詞作曲を手がけた一曲は、これまでの楽曲とはガラリと違ったテイスト。その制作秘話から、楽曲のMV撮影について、さらには3rdシングル「JUMP」についても話を伺った。
デジタル配信決定の発表はサプライズでお届けしたい
――2020年10月30日でアーティストデビュー1周年を迎えた仲村さんですが、まずは今の気持ちを聞かせてください。
あっという間という気持ちと、まだデビューして1年しか経っていないんだという気持ちの両方がありますね。とくに前半の半年間は駆け抜けてきた感じで。ただ後半の半年間は皆さんもそうだったと思うのですが、僕も足踏み状態の日々が続きました。それでも心の内側ではやりたいことの計画を立てていまして、今回リリースさせていただく配信シングルもその一つなんです。配信シングルをリリースすることが決まったのは本当に直前で、リリースするという発表も10月30日の『デビュー1周年記念生配信イベント』でした。
――このインタビューはその発表の前になるんですが、どんな形で発表する予定なのでしょうか?
「新曲作ったんですよ。その曲を今から歌います」みたいな感じでサプライズ発表ができたらいいなと思っています(笑)。そんな「Oh No!!」はこれまで応援してくれているファンの皆さんにはもちろん、アーティストデビュー1周年ということで、より多くの方に聴いてほしいという思いもあるので、『デビュー1周年記念生配信イベント』は「仲村宗悟という名前は知っていたけど、どんな楽曲を歌っているのかは知らない」とか「この人はどんな人なんだろう?」みたいな僕のことをあまりよく知らない人たちでも入りやすい環境を作ってきたつもりです。
――この記事がアップされるころにはイベントも終わっていますが、きっと盛り上がったことでしょうね。
当日はぜひ盛り上がってほしいですね。いや、違いますね。イベントに向けて僕の気持ちも上がっているし、当日は僕が盛り上げなきゃダメだろうという気持ちで挑みます!
――アーティストデビュー1周年となりましたが、この1年で叶った目標は?
叶ったことでいうといちばんは「アーティストデビュー」。役者になるという夢のほうが先に叶って、今もこうして声優を本業でやらせていただいていますが、歌手としてのデビューは願ったり叶ったりのお話でしたし、モチベーションも高くはじめさせてもらいました。31歳という年齢も、人生紆余曲折あってからのデビューということで、ベストタイミングだったんじゃないかな? チームにも熱意があって僕の意見も積極的に取り入れてくれますし、僕自身も1stシングルからトラックダウンやバンドRECに参加させていただき一緒に音を作っていくことができて……恵まれた環境だなと感じています。もしかするとこの「一緒に作っていく」ということも叶ったことの一つなのかもしれません。
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「Oh No!!」では作詞作曲を担当
自粛期間中に生まれた新たなテイストの楽曲
――11月18日に配信リリースされる「Oh No!!」は、どのような楽曲になりましたか?
「Oh No!!」は自粛期間に生まれた楽曲です。みんながみんな我慢すること、耐えることを強いられている日々があって、それは今もそうですが、それでも僕のなかには発信することは我慢しなくてもいいんじゃないかという思いや、ファンと離れていても僕ができることはあるんじゃないかという思いがありました。それに僕はエンタメが死ぬことは絶対にないと思っていますし、人間の心の栄養としてアニメーションも音楽も全部必要だと思っていて。そのなかで今の僕ができることはなんだろうと考えた結果、デジタル配信で「Oh No!!」をリリースしようと。
――1stシングルや2ndシングルとは別次元のサウンドや言葉選びに驚かされました。
激情、怒り、耐える気持ち。生きていたら楽しいこともたくさんありますけれど、一方でストレスを感じることもたくさんあるじゃないですか。そういう部分を自分だけ我慢しておけば円滑になるの? いやそうじゃないだろう? みたいな気持ちを表現しています。サウンドに関してもジャンルレスというか、今はまだ“仲村宗悟”という枠を決めたくなくて、「こういう楽曲もあるんですよ! 歌えるんですよ」と知ってもらいたいという気持ちから、意識的に1stシングルや2ndシングルとはまったく違うジャンルを提案させてもらいました。
――デジタル配信だからこそのサウンドだと思っていたのですが、そうではなかったんですね。
はい。デジタル配信の良さはフットワークの軽さにあって、それこそ僕のなかで生まれた発想が皆さんに届くまでの期間が短くて済むのはいいなと思っていますが、音に関してはデジタル配信だからみたいな狙いはありませんでした。
――その「Oh No!!」では作詞作曲を担当していますが、音と詞のどちらが先に生まれましたか?
音が先ですね。以前から「この音、かっこいいな」と感じていたフレーズがあったのですが、そのときはうまい具合に曲にならなかったんです。そんなフレーズを久しぶりにギターで弾いてみたら曲のサビがすらっと出てきて、これはもう「Oh Noだ!」とテーマまでパッと出てきたんです(笑)。そこからは歌詞も苦戦することなく書けました。
――曲のメロディはどんなときに出てくるのでしょう?
自分の鍵はリラックスしているときに開くので、くつろいでいるときはもちろん、お風呂の最中だったり寝る前だったりによく出てきたりします。だからお風呂に入っているときなんて大変ですよ。思いついたらびしょびしょのままボイスメモに吹き込むんですから(笑)。
――先日は「Oh No!!」のMV撮影にも密着させてもらいましたが、どんな映像になりましたか?
「カラフル」と同じ監督さんに撮ってもらったのですが、そんな「カラフル」のMVとはまったく違う系統のMVになっています。監督からは「静と動」がテーマだと言われていまして、映像にも二人の仲村宗悟が出てくるのですが、その対比も面白い映像となっています。
――アミューズメントパークでの撮影でしたね。
初めてビリヤード台の上で寝ました(笑)。激しいダンスもありましたし、1stや2ndとはまた違った映像を楽しんでもらえるんじゃないかと思います。
――そのダンスは何度も休憩を入れての撮影でした。
振り付けとかはなく、あのシーンは楽曲のノリにあわせて僕が自由に動くという内容だったのですが……、思いのほか激しくなっちゃいました(笑)。
――それを5~6回繰り返していたのだから、体力がすごいなと感心してしました。
僕の中にスイッチみたいなのがあって、お芝居もそうなのですが、スイッチが入っちゃうとああなっちゃうんですよ。あとはモノが作られていく過程が好きなのかもしれませんね。真剣に遊ぶというか、みんなで一つの物を作り上げていくのだから、僕が任された部分は楽しく精一杯をやろうと……。そんな撮影でしたから、今回も楽しかったですね。
――「前日は楽しみすぎて眠れず、ほぼ徹夜で撮影に来た」という話をスタッフさんに聞きました。それほど楽しみにしていたのですね!
誰ですかばらしたのは(笑)! でも本当に楽しみで、遠足前日の子供みたいな気分でした。それでも撮影中は目がギンギンに冴えてまったく眠くないんだから面白いですよね。……ビリヤード台の上で目をつむるシーン。では、カメラチェンジなどがあって10分くらいそのまま寝てしまいましたけど(笑)。
――ジャケット写真も印象的。頭を抱える仲村さんの姿がインパクトがあります!
この姿は僕からのお願いでこうなりました。というのも今回はシリアスではなく、かっこつけた感じでもなく、少しコミカルに仕上げたかったんです。それでいてタイトルが「Oh No!!」ですから激しさも出したくて――。かっこいい姿やシリアスな写真は声優グランプリさんにいっぱい撮ってもらっているので、ぜひ声優グランプリさんを見てください!
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2021年の目標は?
――すでに発表されている3rdシングル「JUMP」の内容も少しだけ教えてください。
こちらは1月から放送されるTVアニメ『スケートリーディング☆スターズ』エンディング主題歌になっていまして、2ndシングルに入っている「風花」の片山義美さんが作曲をしてくださった楽曲になっています。アニメのタイアップということで、作品の主題歌という点に力を入れて作詞をさせてもらいました。片山さんの楽曲はポップでキャッチーで、老若男女問わず愛される楽曲になっているので聴きやすい! 一度聴いたら忘れられないサビも聴きどころ。ぜひ楽しみに待っていてください。
――こうして無事1周年を迎えた仲村さんですが、次の1年に向けての目標を教えてください。
そうですね……。2020年にできなかったことの一つに1stライブというものもありますので、状況次第にはなりますが2021年こそはという気持ちでいます。やっぱりお客さんの顔を見ながら歌いたいですからね。でも何が何でも早くライブがしたいかと言われればそうでもなくて、やるならばみんなが安心して会場に集まれる状況になったときに満面の笑顔で会いたいなと思っていますので、ゆっくりと待っていてもらえるとうれしいです。それからアルバムを作ることも一つの目標ですし叶えたい夢でもありますから、そこも目指していきたいなと。
――アルバムを作るならば、どんなテーマにしたいですか?
仲村宗悟に内包されているパワーを感じてもらえる1枚になればいいですよね。僕のなかには「出たいよ! 出したいよ!」と叫んでいるエネルギーがまだまだたくさんありますので、そういった表現をたくさん取り入れたいですし、楽曲も自分で作りたいですし――。とにかくアルバムを出すチャンスが訪れた際には、いろいろな世界を皆さんにお見せすることを約束しますので、楽しみに待っていてもらえるとうれしいです。
最近「Oh No!!」と思ったできごとは? 新しく買った服を着て豚骨ラーメンのお店に入ったときに、スープを服にこぼしちゃったことが「Oh No!!」でした。こぼしたは語弊があるかな? 上着を脱ごうとしたらスープがバシャッとついちゃったんです。そのあとに現場があったので、トイレに駆け込みびしょびしょになるまで服を洗って……。大変でした……。 |
■information
仲村宗悟 デジタル配信楽曲「Oh No!!」
『アイドルマスター SideM』(天道輝役)や『TSUKIPRO THE ANIMATION』(久我壱星役)などで活躍中の声優アーティスト・仲村宗悟初のデジタル配信楽曲。作詞作曲は本人によるもので、2020年11月18日に各主要配信サイトにて配信開始。また2021年2月10日には3rdシングル「JUMP」のリリースも発表されている。こちらはTVアニメ『スケートリーディング☆スターズ』エンディング主題歌となる。
撮影/中原 幸 取材・文/田中克佳