【声グラ限定】堀江由衣さんインタビュー!約2年ぶりリリースの待望の新曲はTVアニメ『SHAMAN KING』新エンディングテーマ!

 

完全新作となって復活したTVアニメ『SHAMAN KING』。7月からオンエアされる第2弾エンディングテーマは、堀江由衣さんが歌う「Adieu」に決定しました。2000年放送版に引き続き、人気キャラクターのアイアンメイデン・ジャンヌ役を演じる堀江さんですが、『SHAMAN KING』のテーマ曲を担当するのは今回が初めて。どんな思いで臨まれたのでしょうか? ご本人にお聞きしました。

 

  • 新たに作り直すような気持ちでジャンヌ役に臨んでいます

――7月1日放送分から『SHAMAN KING』のエンディングテーマが堀江さんの歌う「Adieu」になりました。堀江さんは今回のTVアニメでも2000年版に引き続き、アイアンメイデン・ジャンヌ役でご出演されていますね。
2000年版の頃は私もまだ新人だったので、何をどうしていいかわからないままアフレコをしていたんですけど、当時から今に至るまで「アイアンメイデン・ジャンヌちゃんが好きでした」とか「『シャーマンキング』見ていました」という方がすごく多くて、大人気作品の中でとても人気のあるキャラクターだったんだなって、改めて思いました。今回のエンディングも、ジャンヌちゃん推しみたいな映像にして頂いていましたし(笑)。

――そういう意味では、20年越しに堀江さんの歌うエンディングが実現したという感じでしょうか?
ただ、自分としては当時ジャンヌちゃんを演じさせていただいたときの記憶といえばアフレコは毎回緊張していましたし、役柄としても難しいものだったのもあって、当時の自分がどういう気持ちで演じていたのか、あまり思い出せなくて(笑)。今回のアフレコも、どちらかというと新たに作り直すような気持ちでやらせていただいています。なので、楽曲を録ったのはアフレコの前ではあったんですけど、今の『SHAMAN KING』に合った歌になっているのかなという気はします。

――「Adieu」の作詞・作曲・編曲は、これまでも堀江さんに多数の楽曲を提供されている清 竜人さんです。
『SHAMAN KING』という世界観の雰囲気もあり、ジャンヌちゃんという役柄の雰囲気もあり、ちゃんとすべてを網羅した楽曲ができあがったなという印象を受けました。疾走感もありつつ、ジャンヌちゃんの心の葛藤みたいなところもちゃんと表現されていて。

――レコーディングはいかがでしたか?
清さんの楽曲はいつも清さんご自身がデモを録音してくださって、それを元に頑張って歌おうと思っているんですけど、毎回難しいなと思いながらレコーディングに臨んでいて。でも、清さんがお優しいからか、わりと何でもOKになるんですね。「あ、今のいいと思います」とか、すごく褒めてくださるから、私としては「本当に大丈夫ですかね?」と言うんですけど「全然大丈夫です」みたいな(笑)。たぶん清さんの頭の中には完成形があるんだろうなと思うんですけど、それがなかなか素人には見えないので、私のほうから「ちょっともう1回いいですか?」と言って何度か歌わせていただくという感じですかね。

――それも清さんが天才だからということですかね?
しかも、ここ最近、女性のアーティストさんに楽曲の提供をされることも多かったので、女性が歌うことに関しての完成形ができあがっていらっしゃるのかもしれないなって。
――元をたどれば、清さんが楽曲提供したアーティストの第1号は堀江さんなんですよね。
そうなんです。当時は私にしか書かないとおっしゃっていました(笑)。いや、全然いいんですよ!(笑) 素晴らしい楽曲が世の中にたくさん発表されるのはいいことだと思うので全然いいんですけど(笑)。

――清さんが初めて楽曲提供された「インモラリスト」は2011年リリースです。
もう10年もたつのか……。今でも覚えているのは、当時のディレクターさんからまず1コーラスだけデモを聴かせてもらって、「この曲どう思いますか?」と言われたんですよね。実は「インモラリスト」は後半部分からトリッキーになる楽曲なんですけど、最初にトリッキーなところは聴かないまま大丈夫ですとお返事したら、そのあとで後半の難しい部分を聴かされるみたいな提案のされかただったなって(笑)。でも、後半を聴いてからもすごく素敵な曲だなと思ったので、「ぜひに」ということで歌わせていただきました。

――それ以降もさまざまな楽曲を清さんが書かれていますが、決してトリッキーなだけではないところが魅力ではありますよね。
清さんに曲をお願いするときって、今回のようにアニメのテーマ曲になるときは原作をお渡しして、作品の説明をさせていただいて、自分のアルバムの曲を頼むときはアルバムのコンセプトと楽曲のイメージをお伝えしているんですけど、突拍子のないものができたりするのかなと思いきや、ちゃんと作品の世界観に合わせて下さりつつ、さらに斜め上のものをいつも提示してくださるから、本当にすごいなと思っていて。天才なんだけど、きちんとこちらの意向に合わせてくださることができる天才というか、その幅広さと、柔軟性と、斜め上を行く感じが素晴らしいなと思いながら、いつも歌わせていただいています。

  • 未来でやらせてもらうことに関して、うまくできる自分でありたい

――ジャケット写真・アーティスト写真は湖で撮られているようですが、撮影のエピソードを教えていただけますか?
これは実際には遠浅の湖で、水の高さは大人のひざ上くらいまであったのかな? そこに台を置いていただいて、その上に立っていた感じでしたね。最悪、落ちても深くはないんですけど、できるだけ落ちたくないなと思って。

――せっかくのきれいな衣装が濡れてしまうと台無しですからね。
このドレスは裾が水にちょっと触れるくらいの丈なんですけど、水を吸うとどんどん裾が重くなっていって、ちょっとした波にも足を取られそうになってくるんです。「もうそろそろ危ないです!」「限界です!」とか言いながら、実は撮影していました(笑)。

――集中力が要りそう(笑)。 
カメラマンさんとかスタッフの皆さんは岸にいるから、話し声も聞こえているような聞こえていないような感じなんです。普通は撮ったら(パソコンの画面等で)確認しながら、撮影を進めるじゃないですか。それもできないから「自分は今どんな感じなんだろう?」って、ずっと思いながら。優雅に見えて、結構大変な撮影でしたね。

――そんな大変な思いをして撮影されたのなら、ぜひ多くの方に写真を見てほしいですね。
この苦労を見てほしい(笑)。いや、苦労は別にいいんですけど、せっかくなのでたくさんの方に見てほしいなと思います。

――この「Adieu」は堀江さんにとってアルバム『文学少女の歌集』以来、約2年ぶりのリリースとなります。2019年12月にはライブツアーも無事に開催されましたが、その後、世界は大きく様変わりしました。
たまたま私たちのツアーは楽しいままで終わったんですよね。そんな(新型コロナウイルスの)話もまだないくらいの頃だったので。そもそも私は歌の活動を定期的にやっていないのもあって、自分のかかわる案件の中では何かが起きた感じはあまりなかったんですけど、それでも去年1年間はものすごく早く過ぎてしまったような感覚がありますね。年に1回やらせていただいているファンクラブのイベントも、もともと2020年は会場がなくてできないねという話をしていましたし、ライブやイベントができなくて悔しい思いをいっぱいされている方もいるなかで、私は本当に運がよかったなって。

――「Adieu」の歌詞にも「未来へ繋がりますように」とありますが、こんな時代だからこそ持っている未来への希望が何かありましたら、教えてください。
特に未来で何がしたいということはあまりないのですが、未来で何かやらせてもらうことに関して、それがうまくできる自分でありたいなとは、ずっと思っています。そういう意味で自分のレベルみたいなものをちょっとずつ上げていけたら……というのは最近思っていて、具体的に何をしたかというとヨガを始めて、ひざを壊しました(笑)。あまりに(自粛期間中)動かなかったから、何かしようと思ってヨガを始めたんですけど、ヨガってあんな優雅な感じに見えて、意外ときついんですよね。さらっと、ものすごい自重がかかるポーズをさせられたりとかして、一応気をつけつつやってはいたのに、それでもひざが痛くなってしまって。今はだいぶよくなりましたが、そんな感じで、ちょっとずつ何かをできる自分になれたらいいなと思っています。

取材・文/仲上佳克

 

堀江由衣デジタルシングル「Adieu」

TVアニメ『SHAMAN KING』第2弾エンディングテーマ
作詞・作曲・編曲 清 竜人
各音楽配信サービスにて配信中

『SHAMAN KING』
2001年7月から2002年9月まで放送されたTVアニメ『シャーマンキング』が、完全新作となってよみがえる! 放送はテレビ東京系6局ネットにて毎週木曜夕方5時55分~、BSテレ東にて毎週木曜深夜0時30分~、AT-Xにて毎週金曜夜8時30分~。
▼作品公式サイト:https://shamanking-project.com/

ほりえゆい●9月20日生まれ。ヴィムス所属。主な出演作は『魔法つかいプリキュア!』十六夜リコ(キュアマジカル)、『<物語>シリーズ』羽川翼、『DOG DAYS』ミルヒオーレ・F・ビスコッティ、『オルタンシア・サーガ』マリユス・カステレード、『平穏世代の韋駄天達』ポーラ、『最果てのパラディン』マリーほか。