近藤玲奈

【声グラ限定】近藤玲奈さんコンセプトアルバム『11次元のLena』。テーマは“中二病”“闇”!?

近藤玲奈
「一文字一文字聴いて」細部にもこだわり抜いた収録

――1曲目「僕だけが消える世界」は、主人公の陰鬱な感情を歌った序章のような楽曲。アレンジもとにかくインパクトがありました。

私も、デモを聴いたときに衝撃を受けました! 消え入るようなイントロから、いきなりおどろおどろしいサウンドが始まるので。音量もグッと上がって鳥肌が立ちましたし、聴き終わったときしばらく言葉が出ないくらい感動しました。まさに私が表現したかった曲調ですね。

――レコーディングはいかがでしたか?

デモを聴いたのもレコーディングをしたのも「僕だけが~」が最初でしたし、私自身こういう楽曲をレコーディングするのは初めてだったので、プリプロをやってある程度方向性を固める作業をしたんです。だけど、その段階では感情表現が足りなくて。レコーディング当日は、細かくディレクションをしていただきながら丁寧に録っていきました。そうしていると、私自身も知らなかった歌い方をたくさん引き出してもらえて、どんどん気持ちが乗ってきて! 最終的には、感情を惜しみなく出して歌えた実感があります。(今回のコンセプトアルバムのプロデュースを務める)hisakuniさんも「いいですね! 闇の感情が届いてきました!」と言ってくださって、こんなに褒めてくださるなんて!とすごくうれしかったです。

――手応え十分ですね。

誇張でもなんでもなく、一文字一文字ニュアンスを付けて歌ったくらいこだわっているんです。なので、一文字一文字聴いてほしいですね。

――2曲目「Erase Me」はリード曲ですね。

私ではない“玲奈”と、11次元にいる玲奈の本体・Lenaが葛藤しているという楽曲です。レコーディングでは、リズムのとり方が難しかったですね。特に1番のAメロにある〈憂鬱のトリガー〉。「ここだけ落としきれていないですね」という指摘を何度か受けて、「私も憂鬱だわ……」となっていました(笑)。でも、結果的にいい楽曲の導入になっていると思います。この曲では、本体であるLenaが玲奈に大きな影響を及ぼしています。玲奈が行動に移した結果、どうなったのか……まではあえて見せていないので、考察しがいがあると思いますし、聴き応えもかなりあると思いますよ。

――そうして3曲目「放課後のデカダンス」へと流れていきますが、このコンセプトアルバムの中では珍しく明るさを感じる曲調ですね。

「“僕”と玲奈は同じ気持ちだったんだ」とお互いに認識して、温かな気持ちになるという、いちばん平和な曲ですからね。色々なエフェクトが入ったEDMっぽい楽曲で、サウンドがメインの曲だなという印象ではあったので、歌はそこに寄り添うイメージでレコーディングしました。

――ただ、こちらの曲もリズムが特徴的ですよね。

ディレクションでも、リズムを指摘されることが多かったです。特にサビの〈「綺麗だね」とつぶやいてたんだ〉という部分は、スラーが入っていたので余計に難しく感じましたね。