希水しお「私の有り余るエネルギーで目の前にいる人たちと共鳴したい」【声優図鑑 by 声優グランプリ】

希水しお「私の有り余るエネルギーで目の前にいる人たちと共鳴したい」【声優図鑑 by 声優グランプリ】

希水しお「私の有り余るエネルギーで目の前にいる人たちと共鳴したい」【声優図鑑 by 声優グランプリ】

キャラクターの裏に隠された声優たちの素顔に迫る、インタビュー企画『声優図鑑 by声優グランプリ』。

今回は『アイドルマスター シャイニーカラーズ』の三峰結華役や、『ウマ娘 プリティーダービー』のデアリングハート役を演じる希水しおさん。お仕事の話はもちろん、アニソン好きの一面や、友だちと過ごした休日のエピソードなど、パーソナルな話題も盛りだくさんでお届けします。

希水しお「私の有り余るエネルギーで目の前にいる人たちと共鳴したい」【声優図鑑 by 声優グランプリ】

希水しお
きすいしお●3月28日生まれ。東京都出身。BLACK SHIPジュニア所属。主な出演作は、アニメ『アイドルマスター シャイニーカラーズ』(三峰結華)、ゲーム『ウマ娘 プリティダービー』(デアリングハート)ほか。

オフィシャルサイト:https://www.blackship.jp/female/shiokisui/
X:https://twitter.com/kisui_shio

★希水さんの手書きプロフィール公開中!
https://ch.nicovideo.jp/seigura/blomaga/ar2198286

家族みんな『ドラゴンボール』が大好き

――ミュージカルにも出演されていた希水さんですが、どのような経緯があったのですか?
3歳のときに『セーラームーン』のアニメにハマって、母が『セーラームーン』のミュージカルに連れて行ってくれたんです。それで、将来はセーラームーンになりたい! と。それから一気にハマって、小学生や中学生の頃にミュージカルに出演していました。劇団とかには入っていなかったので、個人でオーディションを受けていました。

――小さい頃からオーディションを受けていたんですね。その頃から音楽教室にも通っていたとか。

はい。ミュージカルに出るために発声を習いたかったので。小学生の頃は『ドラゴンボール』にも激ハマりしました。母がアニメ好きで、自分が小さい頃に観ていたアニメを観せてくれたんです。ほかにも『未来少年コナン』とか『ガンバの大冒険』、『銀河鉄道999』など。その頃から声優というお仕事を意識するようになりました。

希水しお「私の有り余るエネルギーで目の前にいる人たちと共鳴したい」【声優図鑑 by 声優グランプリ】

――世代関係なく作品を楽しんでいたんですね。

『ドラゴンボール』で悟空が「おら、ワクワクすっぞ」っていうじゃないですか。私もほんとにワクワクしちゃって…! 次々観ていたら1日6話とか…。繰り返し4〜5回は観ていたので、お気に入りの場面は今でも覚えていますね。この前も、家族でZまで見返しました。

――そんなに最近も家族と盛り上がっていたとは…。

母も弟も好きなので一緒に観たりします。コアなセリフを覚えることに謎のプライドがあって、そういえばあんなシーンあったよねって家族が話し始めたときに、そのシーンのセリフが出てこないとめちゃくちゃ悔しい…っていう。一時期、ドラゴンボールクイズが家族内で流行って、登場するキャラクター名をずっと言い続けるっていうことをしていました。最初の天下一武道会があって、それからピッコロが出てきて…と時系列でひとりも欠かさないようにキャラ名を言って。

――楽しそう…。この業界にいるとドラゴンボール好きにたくさん出会えそうですね。

そんな、恐れ多いです…。本当にくわしい方がいっぱいいると思うので、私なんかもう。日々忘れないように勉強しておかないと…! よく考えたら、『ガンバの大冒険』や『銀河鉄道999』も野沢雅子さんの出演作で。私にとって野沢さんは神様のような存在です。

三峰の言動の一つひとつに向き合っています

――2022年からは『アイドルマスター シャイニーカラーズ』の三峰結華役に。

もともとライブ映像を観たことがあって、役を通した表現がすごく丁寧で素敵だったので、まさか自分が参加させていただけるなんて、身が引き締まる思いでした。嬉しかったですね。

――希水さんが考える三峰結華とは、どんなアイドルですか?

ぱっと見は飄々としていて、みんなのまとめ役だったり、ムードメーカーだったりしますけど、胸の内に誰も知らない想いを秘めていたり、過去の自分と向き合う目標を持っていたりと、心の中のひだが多い女の子。「この子はこう」って決めつけずに、1つひとつの出来事に対して繊細に向き合っていきたいなと思っています。実際はそこがすごく難しいんですけど。

――今までにない新しい挑戦もあったんでしょうか。

初めて挑戦するタイプのアイドルだったので、自分の引き出しが足りないな……と感じることが収録でもあって。次の収録までに何を自分で蓄えればいいのか、どうすれば求められているお芝居ができるのか、すごく短いスパンでたくさん学ばせていただきました。

希水しお「私の有り余るエネルギーで目の前にいる人たちと共鳴したい」【声優図鑑 by 声優グランプリ】

――これまで多かった役柄とは違ったんですね。

今までは、表裏があんまりなくて明るい! っていう役が多くて。私自身もどちらかというと明るいタイプなので、自分に近しい役というか。あ、私はどちらかっていうより、とにかく明るいんですけど(笑)。なので、今回は台本を読むときに怖さがありました。どうしてこういう言葉を口にしたのか、とか、三峰の言動の一つひとつに向き合う時間が多かった気がします。

――その試行錯誤がお芝居に生かされているんですね。これから三峰役を演じるにあたって、楽しみにしていることを教えてください。

初期から今までのコミュを通して、本人の成長や、プロデューサーさんとの関係みたいなものが、どんどん新しくなっているアイドルだと感じるので、その感情のグラデーションを魅力的に出せるように演じたいです。ライブでも、三峰ならではの表現をもっと追求して、三峰の魅力を色濃く感じてもらえるように頑張りたいです!

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地声が低いので少年役にも挑戦したい

――『ウマ娘 プリティーダービー』のデアリングハート役も、これからが楽しみな役のひとつですね。

デアリングハートはアメリカ育ちでリーダー気質なウマ娘。いつも人に囲まれている人気者なので、そのオーラみたいなものをお芝居でも出していけたら。じつは、こういうお姉さんっぽいポジションの役を演じることが目標のひとつでもあったので、それがこんなに早く実現されるなんて…。

――デアリングハートのようなお姉さんっぽい役のほかに、これから演じてみたい役柄はありますか?

意外と地声が低いので、低音を強化したい気持ちがあって。重厚感のある役とか、少年役にも挑戦してみたいです。坂本真綾さんが演じられている少年のキャラクターにすごく憧れがあって。難しいとは思いますけど、勉強させていただいています。

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――YouTubeでは「歌ってみた」や「ミニアニソンメドレー」などを発信していますね。歌が本当に上手すぎて…。

歌に関しては完全に趣味なんですけど、最近はGoose houseさんの動画を観たのをきっかけにアカペラにハマってまして。ひとりアカペラをやってみたのが「ミニアニソンメドレー」です。

――メドレーはセレクトされた楽曲が興味深いですね。水樹奈々さんの「ETERNAL BLAZE」とか。それこそ「ドラゴンボールZ」の「CHA-LA HEAD-CHA-LA」とか。

平成のアニソンを意識しながら、私の好きなアニソンを全部入れちゃいました。水樹さんはこの前もライブに行ってきたんですけど、絶対に「ETERNAL BLAZE」を入れたくて…。YouTubeは、応援してくださる方が、お時間があるときに楽しんでもらえるものを届けたいっていう気持ちで配信しています。

希水しお「私の有り余るエネルギーで目の前にいる人たちと共鳴したい」【声優図鑑 by 声優グランプリ】

自分が強くなるのを感じられる瞬間が好き

――プライベートでよく会う声優さんはいますか?

最近よく会うのはやっぱりシャニマスのメンバーですね。特に、L’Anticaの4人(菅沼千紗さん、結名美月さん、礒部花凜さん、八巻アンナさん)にはよく会います。レッスンのあとに「ちょっと足りてないよね」「本番の前にもっとクオリティあげたいよね」って感じで、お茶をしながらパフォーマンスについて会議を開いたりとか。真剣に話しているときと、家族のようにリラックスして話しているときと、全然違う時間を一緒に過ごしてます(笑)。

――そこでまた結束が固まりそうですね。

はい。お友だちだと、高柳知葉ちゃんは昔から仲良しで、ずっと共演したいなと思っていたら、『ウマ娘』でご一緒できることになって! 情報解禁されたときも、嬉しい! って話をしました。この間は七瀬彩夏ちゃん、岩井映美里ちゃんと大菩薩嶺っていう山に登りました。始発かな!? っていうくらい朝早い電車に乗って、私は初登山だったから登山経験者の2人に教えてもらって。知葉ちゃんも行く予定だったんですけど、スケジュールが合わなくって。

――大菩薩嶺、けっこう高い山のようですね。

余裕かな。なんて思っていたんですが、しっかり山でした(笑)。登山グッズを一式借りて、ちゃんとした装備で行ったので大丈夫でしたけど。最初の30分くらいは「あれ? 岩を登ってる?」っていうくらいの坂で、これはまずいかも…って思ったんですけど、途中から「楽しいかも!?」って切り替わる瞬間があって、頂上で焼き芋を食べることを楽しみに登りました。焼き芋、おいしかったです!

――じゃあ、また登るかもしれない?

そうですね。過酷なことが好きなんですよ。バンジージャンプとか、高い場所でのアスレチックとか。子どもの頃から「世界の果てまでイッテQ!」でイモトアヤコさんを観ながら「私もやってみたい!」と思っていて。もちろん簡単にはできないことだと思いますけど。だからこの前は、そのうちの一つを山登りで体験できて良かった! と。

希水しお「私の有り余るエネルギーで目の前にいる人たちと共鳴したい」【声優図鑑 by 声優グランプリ】

――過酷なことっていうと、自分にプレッシャーをかけるのが好きっていう感じでしょうか…。

そうですね。ワクワクしますね。たとえば筋トレも、筋肉痛が痛ければ痛いほど嬉しくなるし。ドラゴンボール精神なのかどうかわかりませんが、自分がどんどん強くなるのを感じられる瞬間が好きなんです。サイヤ人もどんどんレベルが上がっていきますよね。番組の罰ゲームなどでバンジージャンプができるといいな。私の場合、罰ゲームじゃなくなりそうですけど…お声がけ、待ってます(笑)。

――すぐにでもお誘いがありそうですね(笑)。お休みの日は、出かけることが多いんですか?

撮り溜めたアニメを観ることもあるし、ライブやミュージカル、お芝居鑑賞も多いですね。最近は朗読劇が好きで、私も出演したいっていう想いがあります。「VOICARION」っていう朗読劇を観たときに、生で聴くセリフのぶつかり合いや、その瞬間にしか生まれない魂の掛け合いがすごくて。まだまだですけど、いつかあんなお芝居ができる役者になりたいです。

――朗読劇が目標のひとつなんですね。将来的にどんな声優になりたいですか?

いっぱいアニメに出たい! っていうのが一つと、生涯役者として活動していきたいというのがもう一つです。そのためにはどうしたらいいのか、つい考えてしまいます。心を通わせて音楽を楽しむ空間も大好きなので、音楽面もがんばりたいですし。

人生の目標は、自分が出会った人たちや目の前にいる人に少しでも元気や楽しさ、ワクワクを届けること。自分の有り余るエネルギーを共鳴するというか、みなさんの心を少しでも明るく照らせるような存在になりたいです。

――希水さんの有り余るエネルギーは、どこから湧いてきているのか気になります。

その人がいるだけでその場が明るくなるような人にいろんな現場で出会ってきて、助けられる瞬間があったので、私もそういう存在になりたいなと思っています。応援してくださる方の中に、私のエネルギーを受け取ってつらいことを乗り越えた……と言ってくださる方々がいて、とてつもなく嬉しくて。その言葉が私にとっても、お仕事はもちろん、生きることの原動力になっています。

希水しお「私の有り余るエネルギーで目の前にいる人たちと共鳴したい」【声優図鑑 by 声優グランプリ】

撮影=武田真和、取材・文=吉田あき

希水しおさんコメント動画

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