多くの経験をさせてくれた作品
――これまで演じた、印象的なキャラクターについて教えてください。
『悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました』というアニメ作品で、リボンという獣の子供役を演じさせていただいたのですが、見た目がすごくかわいらしくて。台本には「ガウガウ」とか「ギャーギャー」としか書いてなかったので「キャラを前面に出して演じればいいのかな」と思ったのですが、音響監督さんから「もっと獣っぽさをリアルに出してみて」とディレクションを頂き、必死で演じたのを覚えています。あの時は我ながら頑張ったなと。声優をやっていると、ピンとこないような動物たちを演じる機会もありますし、その場合は家でデモンストレーションしてから臨むケースもあります。動物園に行き、リアルな鳴き声を肌で感じるのもいいかもしれませんね。
リボンはいじめっ子たちに捕まえられ、泣き叫んでいるところを主人公の(高橋李依さん演じる)アイリーンに助け出されるのですが、その後、アイリーンに対し、徐々に懐いていくんです。最初は人間への警戒心が強かった彼女が、柔らかな表情を見せるのがかわいいなと思いました。
――アフレコ以外のお仕事で楽しかったことは?
中学生の頃は、勉強のお供に深夜ラジオをよく聴いていました。ですのでラジオの冠番組をやらせていただけて本当にうれしかったです。最初は一人でしゃべることに不安を感じ、家でリハーサルをして臨んでいたのですが、回を重ねるごとに段々と慣れてきまして。「今週はこのテーマについて話そう」「あの出来事を話そう」と楽しくお話をしていたら、あっという間に時間が過ぎるようになりました(笑)。今は一人でおしゃべりできるラジオを持っていないので「またやりたい!」という気持ちが高まっています!
――ラジオ以外で思い出に残っているお仕事は?
数年前に大阪で、事務所の同期の子と二人で、トークイベントをやらせていただいたことがありまして。集まってくださった方のほとんどが、もう一人の子のファンだというのがわかってしまい「私、ここにいて大丈夫かな……」と不安になってしまったのですが、皆さんが優しく盛り上げてくださったので、とても楽しい思い出になっています!
――では、現在出演している作品について教えてください。
『学園アイドルマスター』で月村手毬役を演じさせていただいております。本作を通して初めてライブのステージに立ったり、イベントに登壇したり、生配信をやらせていただいたり……多くの経験をさせていただいてます。彼女をより魅力的に受け取ってもらうためにどうしたらいいのかを常に考えながら演じたり歌ったりしていますので、皆さんにもその熱意が届いたらいいなと!
一言発しただけで景色が思い浮かぶ声優
――最近ハマっていることはありますか?
コンセプトカフェに行くことです。メイドカフェやバンパイアカフェ、最近は執事喫茶に行きました。執事の年齢層が幅広く、皆さんすごく丁寧に応対してくださり、私が本当のお嬢様になったかのような気分を味わえるんですよね。非日常感があり、すごく楽しかったです! もしかしたらこの体験が今後の演技につながるかもしれないですし、機会があればまた行きたいですね。
――休日はどのように過ごしていますか?
事務所の同期である稲垣好ちゃんはマブダチと言えるような存在で。先輩の薄井友里さん、後輩の川村玲奈ちゃんともよく遊んでいます。あと、事務所は違うのですが、飯田ヒカルさんとは大好きなラーメンを一緒に食べに行きます! とは言え、「アウトドア派」というわけでは決してなく、一日中家でゆっくり休む日もあります。
――最近テンションが上がったことは?
ラーメンの具材でいちばん好きなのがメンマなのですが、先日つけ麺の中にメンマをどっさり入れて食べた時は本当にテンションが上がりました(笑)。
――最後に今後目指したい声優像を教えてください。
一言発しただけで、そのキャラクターの気持ちや性格、今置かれている状況などが伝わるような、聴いている方に景色を思い浮かべてもらえるような声優になりたいです。
撮影/石田潤 取材・文/佐伯敦史
小鹿なおさん手書きプロフィール
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https://youtu.be/X9s9wtI5vyI