自分が出演していることを抜きにしてもオススメしたい作品です
――『ホテル・インヒューマンズ』は初めてのTVアニメのレギュラーとなりますが、役が決まった時の率直なお気持ちはいかがでしたか?
もちろんすごくうれしかったんですけど、「この素敵なキャラクターを演じることができるんだ!」という喜びとほぼ同時くらいに責任感みたいなものが押し寄せてきて、「絶対失敗できないな」みたいな、押しつぶされそうな気持ちが正直大きかったような気がします。
――そのプレッシャーをどう乗り越えていきましたか?
第1話の収録の時はそれまで自分が知っていた声優さんと自分が掛け合いをしているという事実が体になじまなくて、浮足立っていたわけではないんですけれども、なかなか落ち着いてできませんでした。緊張で手が震えてしまったり、汗ダラダラになってしまったりしたんですけれども、第2話以降で星生朗役の小林裕介さんをはじめ、先輩方が空気作りをしてくださったり、音響監督の山田陽さんが「この子は新人だから」というお話を毎回ゲストの方にしてくださったり、それこそアドバイスを先輩役者さんに促してくださったり、本当にありがたい現場を踏ませていただいたおかげで、シリーズの半分くらい以降はほぼ楽しい気持ちだけでできたような気がします。
――『ホテル・インヒューマンズ』は星生朗と灰咲沙羅の二人がレギュラーで、多彩なゲストキャラクターが毎回登場する作品なんですよね。
レギュラーが少ない分の心細さもありつつ、ゲストで来られるいろんな役者さんのお芝居を聴けるというのが新人の自分としてはとても大きかったです。ストーリーもそうですし、ゲストを演じられている役者さんも素晴らしい方々ばかりなので、自分が出演していることを抜きにしてもオススメしたい作品ですね。
――ちなみに、白浜さんがプライベートでハマっているものはありますか?
私は鳥が好きで、飼っていたことはないんですけど鳥の動画を観て保存したり、母も鳥好きなので鳥の動画を見せ合って共有したり、あと、動物好きの友達に「観なさい!」と押しつけたり(笑)。鳥の動画を観ることと布教することが好きですね。
――犬や猫の動画を見せてくる人はよくいますけど、鳥の動画を見せてくる人はあまりいないかも……?
いや、いいですよ、鳥! オカメインコとかご存じですか? ピョイって、黄色いトサカがある鳥なんですけれども、まったく表情を変えずにのんきに歌っている動画とかの癒やし度が高すぎて……! 全然表情が同じまま変な動きをしていたりするのがすごくかわいくて、大好きです。
――この先、声優として鳥の役が来ることもあるかもしれないですしね。
たしかに! 練習しておいたほうがいいかもしれない(笑)。母もずっとインコを飼いたがっていて、私も飼いたいんですけど、事情もありなかなか叶わずという形で。
――いちばん好きなのはオカメインコですか?
私はどんな分野においても推しを決めるのが苦手なので、好きな鳥はたくさんいて、オカメインコもそうですし、アヒルもそうですし、あと、ヨウムってご存じですか? 大きい鳥で、すごく長生きなんですけど、セキセイインコとかほかのおしゃべりインコよりも頭が良くて、いろんなことをしゃべれるんですよ。推し鳥はいっぱいいますし、今後も鳥に関する知見を広げていきたいなと思っております(笑)。
――あらためて、これからどんな声優を目指したいですか?
やっぱり、お芝居で人の心を動かせる役者になりたいですね。昨今、声優さんもいろんなお仕事があると思うんですけれども、できることならば芝居に心血を注いでいきたいなという思いがありますし、自分が作品を観ていて「うわ!」ってなる瞬間って、声優さんが自分の想像の範ちゅうを超えたお芝居をされていたり、プラスであれマイナスであれこちらが心を動かさざるを得ないような表現を聴いたりしたときなんですよ。自分もそういうお芝居ができるようになりたいなという気持ちはすごくあります。今後とも精進してまいりますので、よろしくお願いします!
撮影/小川遼 取材・文/仲上佳克
白浜灯奈乃さん手書きプロフィール
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https://youtu.be/1B5AxeDp8OE