Voice Navi -ボイスナビ-
声優になりたいけど、どうすればいいのかわからない……。でも大丈夫。夢への一歩を踏み出した先輩からのメッセージには、そんな悩みを解決してくれるヒントが満載です。今回は劇団やホテル勤務、webラジオパーソナリティという経験を経て、美紀塾に入所した平林剛さんと名波翼さん、吉村咲さんにお話を聞きました。
平林 剛(写真:左)
ひらばやしたけし●5月15日生まれ。ミュージカルや番組のナレーション、歌の吹き替えなどをしていたが、声の演技を極めたいと思い美紀塾に。
名波 翼(写真:中央)
ななみつばさ●10月21日生まれ。ボイスドラマを聞いたことで声優に憧れ、養成所に通った後、ホテルに就職。その後、SHOWROOMで歌の配信をしたりしている中、縁あって美紀塾に出会い、再び声優を目指す。
吉村 咲(写真:右)
よしむらさき●10月19日生まれ。専門学校からオーディションを勝ち抜きラジオパーソナリティを務める。美紀塾に入ってから演じることに触れ、本気で学ぼうと思い立つ。
声の魔法に導かれて、美紀塾へ
まずは皆さんの簡単な経歴と、声優を目指すことになったきっかけを教えて下さい
平林 もともと演劇などに興味があったわけではなく、中学までは普通の野球少年でした。キャッチャーをやっていたこともあり、声が大きかったので、合唱部の先生に無理やり誘われる形で練習に参加することになったのですが、いざ教室に行きましたら野球部員が勢ぞろいで、これは逃げられないなと(笑)。ところがそこでみんなの声をひとつの塊にして歌うことに感動しまして、歌手を目指し始めました。その後は音大でオペラを学び、劇団四季に所属しながらナレーターなどのお仕事をしていました。当時から「声ってなんなんだろう」と思いながらやっていましたね。ですから、今の道に進んだキッカケは歌ですね。今は声の表現の幅を拡げたいと思いまして3年ほどこちらに通っています。
名波 私は中学3年の時にアニメファンの友人からボイスドラマのCDを借りて、聞いた時に声だけで表現することの凄さを感じたことがキッカケだったと思います。その後スタジオ収録の様子を映像で見たときに「こんな何もない無機質な場所からあの世界を生み出してるんだ!」と衝撃を受けました。そこから声優というお仕事に憧れを持つようになり、養成所に通って勉強したのですが、一度はホテルに就職しました。でも、やっぱり声の表現の仕事がしたいと『SHOWROOM』で歌の生配信などを始めました。そんな中、美紀塾を紹介してもらい通い始め、2年になります。
吉村 子供の頃はドラゴンボールの孫悟空になりたかったんですが、それは難しいということがわかったので、それからはラジオパーソナリティを目指していました。と言っても最初は自分の夢というよりは友人からの影響だったのですが、専門学校に通ってオーディションで81プロデュースに所属、文化放送で番組をやらせていただいたりしていました。しかし、演技の基礎などをほとんど学ばないまま事務所に所属していたので、ディレクターさんにお芝居の楽しさや深さも学ぶよう勧められ、美紀塾を紹介されて入所しました。
自分から夢に向かって動き始めたのはいつでしたか?
平林 ナレーターを務めていた”しまじろうのわお!”のアニメパートで美紀先生が演じていた”みみりん”というキャラクターが、今まで自分が聞いたことのない声の出し方をされていて。すぐ「高橋美紀」で検索して美紀塾を見つけ、連絡をしました。もし習うのであれば自分と違うタイプの方、女性で繊細な声の方に習った方が数年後の自分にとって良いのではないかと考えました。
名波 私が動き出したのは大学1年からで、アルバイトできるようになって養成所に通い始めました。でも本格的にお芝居だったり歌の勉強だったりを学び始めたのは美紀塾に入所してからなので。一旦就職していた時期が終わってからが、本当の意味で表現をちゃんと勉強し始めたスタートだなって思います。
吉村 私は芝居には興味が無くて、むしろ嫌いなくらいでした(笑)。美紀塾に出会うまでは、自分は演技をやったことないのに、上手な人達に囲まれてすごく悩んでいて、なんとかそれっぽく聞こえるようにこなしている中で「それは違うんじゃないかな」と思いながら過ごしていました。そんな時に縁あって美紀さんと出会ってお芝居を観て、心の通ったお芝居を感じることが出来て、ここで学んでいこうと心から思いました。
こちらに入った後で驚いたことはありますか?
平林 劇団四季で活動していた頃、自分は「歌手」としてそこにいたという感覚でした。ここへ来て初めて演技を勉強しているという気持ちで通っています。入る前は「この歳でゼロからやるのかな」「若い子ばかりに囲まれたらツラいな」なんて思ってましたが、全然そうはならず、ただただ楽しい、上手くなりたいという感じです。また舞台特有の声の出し方を指摘されて、声の重心の置き方、目の前のマイクと仲良くするということを学びましたね。
名波 美紀さんの今までの経験をもとに、具体的に教えて下さるんです。例えば息の吸い方ですね。体験レッスンの時に「天井から息を吸ってきて」と言われてやってみたらそれだけでより高い声が出せたりして。それまで独学で歌っていましたが、こんなにラクに声が出せるのかと驚きました。また人間的に豊かになれば表現も良くなる、歌にも演技にも活きてくると教えていただいて。人間的な部分が大きく関わっているということが一番心に響きました。
吉村 私は演技の世界は凄まじいものだと思って入ってきたので、そこまで驚いたことはありませんでした。でも日々学んでいく中での一番の驚きは読解力の繊細さですね。「ありがとう」ひとつ取っても色々あって、その時にどういうまばたきをどういう速度でどういう感情でどういう仕草があって等、細かい部分まで無限にあるのよ、と教えていただいたのは本当に驚きでした。
これまでの中で印象に残っていることはありますか?
平林 入所して3か月ほど経ったころに、朗読劇を月に1回やるという事を知らされた時は驚きましたね。自分の中では声優はスタジオの中だけ、ある意味職人的なイメージでしたので、人の前に出て演技をするという事を想定していませんでした(笑)。しかし、それで上手くなるのならばと思い、気づけばもう30回以上やっています。今は裏方としてだけではなく外に向けてやること、人前で司会したりトークしたりといったことも声優として大切なスキルだと思っています。
名波 その朗読劇に向けたレッスンで、読解とかその世界のこととか美紀さんがやってみせて下さるんですが、凄いのはキャラクターがどう動いているか、その表情まで見えるんです。それこそまばたきの動きまで! これこそが美紀さんのおっしゃる「声の魔法」だなと。ただ凄いな~と思っていた頃から日々学んでいく中で、パッとキャラクターが見えた瞬間の衝撃が忘れられなくて、これを目指していこうと思いました。
吉村 「せつない」という気持ちを知ったことでしょうか。文字通りの意味は知っていたのですが、相手を想うからこそ突きはなしたりだとか、この気持ちをどう表現したらいいかわからないというような「せつない」は美紀さんに出会うまで知らなくて。難しいんですけど一番手に入れたいものだし、美紀さんが演じて下さった時にはそれがいっぱい詰まっているので、今だに大きな衝撃が走ります。
美紀塾のイチオシポイントを教えてください。
平林 ここは本気の人が集まる場所、プロが通っているという凄さですね。現役である美紀先生から毎週更新された状態でその声を浴びる、お芝居を学ぶことができるというのはとても貴重なことだと思います。
名波 ほぼ毎月の朗読劇、舞台に立つ、ラジオをやる、色んな経験がここにはあります。がんばった分チャンスがある。そこに向かうまでの姿勢など、細やかで具体的なアドバイスまでいただけます。
吉村 美紀さんの脚本、BGM、作り出される世界。オーディションで勝ち取ればその舞台に立てる。繊細な読解が求められる。ここでしか味わえない経験だと思います。
では、声優を目指している読者にメッセージをお願いします
平林 「何歳になっても目指せます!」やる気があれば、諦めていた人でも諦めさえしなければ。
名波 一緒にがんばりましょう! 私自身その真っ最中です。何があっても私もがんばるので、ぜひ一緒に。
吉村 「好き」っていう力は絶大です。その力を信じて突き進んで欲しいと思います。
Information
美紀塾は、『ハイスクール! 奇面組』(河川唯)や『しまじろうのわお!』(みみりん、はなちゃん)などで活躍中の声優・高橋美紀さんによる、声の魔法を追求したいという夢を持って頑張っている方のためのスクール。レッスンはすべて高橋さんの直接指導! 細かなアドバイスなど、一人ひとりに寄り添った本気の指導を行っている。まずは、最初の一歩を踏み出してみよう!! 詳細は公式HPをチェック!