前途有望でフレッシュな声優の現在、過去、未来を、年表形式で紹介していく連載の第2回目は、おっとりした雰囲気が魅力の茅野愛衣さんが登場。
Profile
かやのあい ●9月13日生まれ 大沢事務所所属。主な出演作は、TV『彼女がフラグをおられたら』魔法ヶ沢茜、『ウィッチクラフトワークス』多華宮霞、『凪のあすから』比良平ちさき、『ちはやふる2』大江奏、『ゴールデンタイム』林田奈々、『サーバント×サービス』山神ルーシー(略)、『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』冬海愛衣、『あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。』本間芽衣子 ほか
茅野愛衣’s LOOK INTO THE FUTURE
自分の限界に挑戦し続けたい!
Ai’s PAST
5歳
小学校に入学
おっとりした性格なのに負けず嫌いな一面も。かけっこの練習ではクラスでいちばん遅いのに、なぜか運動会当日になると一緒に走ったグループ内では1番になるという、本番に強い(というか本番でないと本気が出ない)タイプの子だった。
12歳
中学に入学
クラスメイトに声優に詳しい子がいて、初めて声優という仕事の存在を知る。ただ、そのときは自分が声優になろうとは考えず、美容関係や喫茶店など、癒しがテーマになるような仕事がしたいと思っていた。
15歳
高校に入学
高校と同時に美容系の専門学校に通い、エステティシャンの資格を取得。そのかたわら、洋画を見ていて「どうして声だけでアクションシーンなどを表現できるんだろう」と感じて、声優という仕事に興味を持ち始める。
18歳
大学に入学
美容関係の仕事をしながら、大学に通う。
21歳
美容の仕事に全力投球
仕事が忙しくなったこともあり、毎日、帰宅が深夜に及ぶような忙しい生活のなか、家に帰ったときにテレビをつけたら偶然流れていたTVアニメ『ARIA The ORIGINATION』に癒される。それをきっかけに「もしかして声優も、私が目指していたような、人に癒しを与える仕事なのでは」と気づき、声優にチャレンジしてみたいと決意。声優養成所のオーディションを受ける。
22歳
プロ・フィット声優養成所に入所
週1回のレッスンを受けながら、OVAの生徒役でデビュー。目の前でプロの声優さんが演技している姿に感動する。
23歳
プロ・フィットに所属
TVアニメ『閃光のナイトレイド』にネコの役で、『デュラララ!!』でまおみん役で出演。また、『とある魔術の禁書目録Ⅱ』で初のTVアニメレギュラーを獲得。
Ai’s FUTURE
25歳
ラジオパーソナリティに挑戦
じつは口下手であまり話すのは得意ではないのだが、ラジオはよく聞いているので、自分もやってみたいという気持ちがある。自然に耳に入ってくるような、リスナーの気持ちを癒すような番組を担当してみたい。
27~30歳
魔法少女役に挑戦
子供ができたら自分が出演したアニメを見せたいという夢があるので、子供が楽しめるような魔法少女モノなどのアニメでメインキャラクターを演じてみたい。
30歳過ぎ
結婚
結婚をして、子供も産みたい。20台は仕事に全力投球して、悔いはないってくらいがんばったら結婚を考えると思う。それが何歳になるかは分からないけど、希望は30代前半くらい。しかし、肝心の結婚相手が見つかるかは謎。
35歳
洋画吹き替えに挑戦
声優という仕事に興味を持ったきっかけが洋画なので、是非吹き替えの仕事をしてみたい。できれば大好きなフランス映画の吹き替えで、色っぽい役に挑戦してみたい。このくらいの年齢になれば、大人の色気も身についているのではと思っている。
40歳
仕事も家事もこなすキレイなお母さんに
仕事をしているからといって絶対に家庭をおざなりにはしない。そして、願わくば子供が自慢できるようなキレイなお母さんになりたい。子供から「こんなお母さんがいてくれてよかったな」と思ってもらえたら最高!
60歳
美容業に専念
さまざまな角度からお客様を癒したいという気持ちがあるので、美容と健康にこだわったカフェをオープン。ときには声優の仕事から学んだ技術を活かして、カフェで朗読会などを開いて癒し空間を演出できれば、と考えている。
茅野愛衣を知る10の質問
自分はどんな性格だと思う?
子供のころのまま、のんびり、おっとり、ぽけーっていう感じです。たまに「何を考えているか分からない」って言われるんですが、そういうときはたいがい何も考えていません(笑)。あと、緊張してないみたいにも見られることがあるんですが、表情に出にくいだけで、すごく緊張してるんですよ!
悩んだときの解決法は?
誰かに相談するより自分の中で消化したいタイプなので、悩んだときはカフェめぐりをします。コーヒーの香りに包まれてぽけーっとしていると幸せだなって思いますね。
おすすめの映画は?
『アメリ』です。映っている風景もキレイだし、映像の色づかいも美しいし、音楽もオシャレだし、BGM感覚で家でずっと流していることも多いですね。そういう日常風景に溶け込むような作品が好きなんです。
特技は「絵を描くこと」ってあるけど、今でもよく描いているの?
昔から絵を描くことが好きで、中学では美術部に入って水彩画を描いていました。今でも友達に贈るバースデーカードに動物のイラストを書いたりしてます。
今まででいちばん怖かった経験を教えて!
富士急○イランドの絶叫マシン・フジヤマに乗ったことです。あれってまるで飛行機が落ちるみたいな怖さじゃないですか。友達に誘われて乗ったんですけど、あまりの怖さに体を伏せていたら体を支えるガードに鼻を強打してしまって……。絶叫マシンはもともと得意ではないのですが、もう二度と乗りたくないと思いました(笑)。
今まででいちばんうれしかった経験は?
最近なんですけど、新しい家族が増えました。ヨークシャーテリアの杏・々(あんあん)ちゃんです。間の「・」は母が字画にこだわって付けたので、忘れないでくださいね。ペットを飼うのは初めてなのでとまどうこともありますが、今は一生懸命離乳食を作ってます。
好きな食べ物は?
ちょっと渋い趣味なんですが、日本そばが好きです。ワサビを麺つゆに溶かずに、おそばの上に載せて食べるとおいしいんですよ。そばアレルギーになったら死んじゃうくらい好きです。あとは納豆とか。毎日の食事も基本は和食です。
役を演じるときに気をつけていることは?
ファンの方やスタッフの方がキャラクターに対して求めていることに。なるべく近づけるようにと思っているんですが、そのなかで自分らしさ、自然な感情を表現できればいいですね。毎回その難しさを現場で感じていますが、少しずつ成長していきたいと思っています。がんばります!
演じるのが苦手な役は?
口が悪い役でしょうか。養成所ではさまざまなタイプの演技を学んだのですが、言いなれない言葉を自然に聞こえるようにしゃべるというのは、すごく難しいことなんだなと思いました。じつは家でこっそり何度も「ばかやろう」とか練習したんですけどね(笑)。
座右の銘は?
ありません(笑)。性格的にも、ポリシーにしたがって生きるより、自分らしくいることが大事だと思うので……ってこれがポリシーなのかもしれません(笑)。
From 茅野愛衣
茅野愛衣
声優という道に入るまでは、誰かの前で感情をあらわに表現したり、大きな声で叫んだりという機会がない生活を送っていました。学生時代も学校と美容の勉強に集中して、卒業後も美容の仕事をして、声優としては、他の方に比べると遅いスタートだと思います。
でも、これから役者として歩んでいくかぎりは、自分の限界に挑戦し続けていきたいと思っています。まだまだ勉強中の身なので不安もあるんですが、温かく見守ってください。そして将来は、聞いてくださる人の心に染み渡るような演技ができる役者になりたいと思っています。