青二塾

青二プロダクション附属俳優養成所 青二塾

青二塾

演技面はもちろん、人間力の育成についても定評がある青二塾は、第一線で活躍する声優たちを長年にわたって輩出し続けている。そんな青二塾で学び、現在は青二プロダクションに所属する若手声優4名と、古川登志夫塾長との座談会をお届けしよう。

基本情報

青二プロダクション附属俳優養成所 青二塾

【所在地】
▼東京校
〒106-0031
東京都港区西麻布1-6-4 AONI BLDG.(青二ビル)
https://www.aonijuku-tokyo.jp

▼大阪校
〒532-0011
大阪府大阪市淀川区西中島6-2-3 チサン第7ビル1212号
https://www.aonijuku-osaka.jp/

【アクセス】
▼東京校
地下鉄各線「六本木」駅

▼大阪校
御堂筋線「西中島南方」駅
JR・地下鉄各線「新大阪」駅

インタビュー

青二塾

古川登志夫 塾長
ふるかわとしお●7月16日生まれ。青二プロダクション所属。主な出演作は、アニメ『ONE PIECE』(ポートガス・D・エース)、『ドラゴンボール』シリーズ(ピッコロ)、『ゲゲゲの鬼太郎(第6期)』(ねずみ男)、『機動警察パトレイバー』(篠原遊馬)ほか

篠塚理子

篠塚理子さん
しのづかりこ●6月3日生まれ、長崎県出身。大学卒業後に青二塾40期入塾。青二プロダクション所属2年目。ラジオドラマなどで古川塾長と共演。

真仲莉央

真仲莉央さん
まなかりお●3月14日生まれ、埼玉県出身。大学と並行してアルバイトでお金をためて青二塾41期入塾。青二プロダクション所属1年目。

日向朔公

日向朔公さん
ひゅうがさく●3月1日生まれ、宮崎県出身。大学卒業後に青二塾40期入塾。青二プロダクション所属2年目。洋画『Truth Seekers』(ライオネル)などに出演。

井上貴太

井上貴太さん
いのうえたかひろ●3月15日生まれ、兵庫県出身。高校卒業後、専門学校などを経て、青二塾41期入塾。青二プロダクション所属1年目。

コロナ禍で遅れた分を取り戻す濃密な1年間

――皆さんは入塾式で初めて古川登志夫塾長と会われたそうですが、塾長の印象は?
篠塚 最初は「本物だ~っ!!」って思いました(笑)。そして「この方から1年間教えていただけるんだ。浮わついていられないな」と身が引き締まる思いでした。
日向 入塾式のとき、塾長の情熱を感じました。その後のことを考えるとワクワクして、楽しみで仕方なかったです。
井上 僕ら41期生は、コロナの影響で授業の始まる時期が3カ月ほど遅れました。それでも塾長は、入塾式で「前の期よりも実りのある授業をして、41期で良かったと思わせたい」とおっしゃって、そのとおりにしてくださいました。塾長はすごい方です。尊敬します!
真仲 「大変な時期だからこそ、もっと熱量を上げてやっていこう」というお話には感動しました。塾長のお言葉を聞いて、スイッチが入りましたね。
古川 たしかにコロナで授業のスタートが遅れましたが、その分、凝縮してやろうとプランを練り直しました。内容を凝縮して「どうやれば(これまでの期と)同じ熱量で伝わるのか」と考えて、台本をかなり書き直しましたね。結果的に中身の濃い授業が多かったと思います。

――皆さん、塾長の授業を受けられて、特に印象に残ったことは?
篠塚 私は「常に背水の陣」と「やりすぎと言われるくらいやろう」という言葉がすごく響いて、この二つの言葉は、どの台本にも書き込んであります。私は「この1年でダメだったら諦める」と思って入塾してきたので、背水の陣は常に頭に置いていました。
日向 卒塾公演の朗読劇のオーディションのとき、最初は男性キャラのオーディションを受けましたが、その後、塾長から勧められて女性キャラのオーディションも受けました。僕は自分のしゃべり方や声質もコンプレックスでしたが、「それも武器にしていいんだよ」と言ってくださいました。塾長は塾生一人ひとりを見てその人の可能性を引き出すために試行錯誤してくださるんです。それがダイレクトに伝わってきて、塾生に対する愛情を感じました。
古川 私たちは塾生に「教える」というよりも、みんなのもっている個性を引き出してあげることが大事だと思っています。いつも「この子たちのいいところは何だろう」という目で見ています。
井上 外画吹き替えのとき、僕はほかの養成所で「口パクに合わせてしゃべりなさい」と言われていたけど、塾長はそうではなく、「まず自分の演技プランを作って、絵に負けないように自分の演技をぶつけていくんだ」とおっしゃいました。それまでの価値観を壊されて、そこで「自分の考えたものを出していいんだ」と演技の作り方が変わりました。
真仲 さっき日向さんの話を聞いて思ったのですが、同じキャラでも演じる人によってまったく違うディレクションをしてくださるんです。演じる人の“その人らしさ”を大切にしてくださっているんだと感じました。また「自分をアマチュアだと思ってはいけない。プロ意識をもちなさい」と言われたのも印象に残っています。それまで自分はどこか受け身でいましたが、この言葉を聞いて「毎回の授業が、常に本番なんだ」という意識をもてるようになりました。

青二塾

演技面はもちろんのこと人間として大きく成長

――では、古川塾長から4人の皆さんへの寸評をお願いします。
古川 みんな上手にしゃべれるんだねぇ(笑)。40期の篠塚、日向については、とにかく〝愚直さ”です。最初の挨拶で「愚直なまでにまい進するしかない」と話しましたが、それを具現化して一つひとつ積み重ねていきましたね。それぞれの感性は違うけど、二人とも「これは出てくるな」と思いました。41期の二人も非常に個性的ですね。井上は生意気で、一度僕が叱ってボロ泣きしたこともありましたが、一本気なところがあり、後半から一気に伸びましたね。真仲はアンテナが高くて、いろいろなことを吸収するタイプ。リーダーシップを発揮するところもありました。ここにいる4人は、次代の青二プロダクションを背負って立つ人たちだと思っています。

――篠塚さんは、お仕事で塾長と共演されているそうです。
篠塚 最初はラジオドラマ『青山二丁目劇場 -十二ヵ月の殺人-』でご一緒しました。緊張したけど、放送を聴いたとき、古川塾長の後に私の声が聞こえてきたのがうれしくもあり、不思議な感じがしました。塾生のときは「いつか塾長とお仕事できたらいいな。でもまだずっと先の話だな」と思っていたけど、それがすぐに現実になって、ウルウルしました。
古川 そのうち君たちが主役で、僕が脇役でいくからね(笑)。
篠塚 『青山~』のときは別録りでしたが、トーク番組『天空トーク』のとき、お仕事をされている古川登志夫さんを見て、「この方に教えてもらっていたんだ。すごい人が師匠なんだ」と感慨深かったです。
古川 世渡りがうまくなったね(笑)。愚直なところ、そのまんまだ。
篠塚 自分は青二プロダクションに入ってお仕事をしていますが、そこで終わりじゃなく、ずっと先があるんだと身にしみて感じました。(塾長には)全然手が届かないけど、「ずっと追い続けたい。目指し続けたい」とあらためて実感しました。天空トークは緊張してガチガチでしたが、「方言でしゃべってみて」と言われて、地元の長崎弁をしゃべって気持ちがほぐれました。

古川登志夫

――青二塾で学んで成長できたことは?
篠塚 演技面はもちろん、人間的な面でも成長できました。たとえば掃除のやり方にしても、最初は「きれいになればいい」と思ってやっていたけど、自分が修行する場所なので、感謝の気持ちを込めてやるようになりました。
日向 授業では、自分の立てた演技プランと何が違うかを感覚的に学ぶことができました。また、人として素直になることで演技も上達しました。
井上 自分の未熟さを感じて「これじゃダメだ」と正しい方向に向き直させてもらい、人間的に成長できました。青二塾は、悔しさや喜びなど、いろいろな感情を知れる場所だと思います。たったの1年間ですが、人生の中ですごく大事な時間になりました。
真仲 作品との向き合い方はもちろん、自分や他者との向き合い方も学ばせてもらいました。いちばん強く感じたのは、限界はない、不可能はないんだということ。コロナ禍はハンデだったかもしれないけど、それを無理だと決めつけないでどんどん挑戦していくこと。事務局のスタッフさんも「いける、できる」と言い続けてくださったおかげで、限界を決めずに目指し続ける姿勢を学びました。青二塾全体がすごい熱量だったと思います。

――そんな青二塾のおすすめポイントを教えてください。
篠塚 大きな魅力は、最前線の現場で活躍するプロの方にすべてを教えていただけること。現場で使っている技術だけでなく、人としても成長できる場所だと思います。
日向 一人ひとりの個性を伸ばして可能性を引き出してくれる、愛にあふれた場所です。精神面でも成長できますし、見た目も1年で見違えるように変われます。
真仲 変わりたいと望めば変われるし、情熱や愛を全部受け入れてくれる場所です。先生方はとても愛があって、私たち以上に私たちのことを信じて「絶対できるから」「もっとMAXでやりなさい」と言ってくださいます。その言葉を信じてやれば、限界を超えられると思います。
井上 「声優になりたい」という強い気持ちをもって、やる気がある人にとってはどんどん自分を伸ばしていける、最高な場所だと思います。

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主な青二塾出身者

青二塾 主な出身者

青二塾塾長・古川登志夫より

古川登志夫

青二塾では、養成理念の根幹を成す3つのスローガンを掲げています。

一つ目は「生涯俳優宣言」。この文言の意味するところは、生涯現役として次代の青二プロダクションを背負って立つ俳優になると宣言してしまうこと。そして宣言してしまった以上は、その目標に向かって愚直なまでにまい進するしかないという強い意志を表しています。二つ目は「人格の陶冶(とうや)」。人格を磨くということ。優れた声優である前に優れた俳優であれ。そして優れた俳優である前に、良識ある一社会人であれ。さらに良識ある一社会人である前に、品性ある一人間であれ、と、人格の高みを目指すことを求めています。三つ目は「表現力の錬磨」。言うまでもなく、優れた演技力を身に付けるということです。

この「表現力の錬磨」が、三番目にきているところがポイントです。つまり、うまい表現者になりたかったら、前の二つの項目にこだわることが先決である、という考え方です。優れた表現者は、人間的にも魅力的な人が多い。長年この仕事を続けてきた僕の実感です。これは決して容易なことではなく、僕自身、その高みを目指す最中(さなか)にあります。若い人たちと共に学んでいきたいと思っています。優秀な卒塾者たちの受け皿となる青二プロダクションに、僕自身所属しているわけですが、辞めようと思ったことは一度もありません。青二プロは僕にとって、日本一の事務所なのです。その事務所にお返しをしたいという思いで、塾長を引き受けました。

青二塾は、入るのが難しいという先入観をお持ちの方もおられるようですが、実は演技経験はまったく問いません。東京校の規定の履修期間は一年間だけです。『未来の青二プロダクションとなる俳優』との出会いを待っています。

入所案内&コース紹介

■東京校
【募集コース】
週5日コース(塾生)/1年制 ※高校卒業(見込み)以上対象

【募集時期】
43期生:2021年8月1日(日)~11月30日(火)

【選考方法】
一次試験:書類&ボイスサンプル審査
二次試験:12月18日(土)、19日(日)※受験料5,500円

【費用】
入塾時納入金660,000円、年間計1,100,000円(参考金額)

 

■大阪校
【募集コース】
土日週2日コース(塾生)/2年制
※高校卒業以上~28歳対象

【募集時期】
40期生:2022年1月8日(土)~2月8日(火)

【選考方法】
簡単な筆記テスト、朗読、実技、面接。
入試は2月11日(金・祝)※受験料10,000円

【費用】
入塾金165,000円、前・後期授業料 各250,800円(参考金額)

公式ホームページ&資料請求

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