このコラムでは畠中さんのお仕事や好きなもの、感銘を受けた作品などについて語っていきます。
今回選んだ作品は映画『偶然と想像』。 『ドライブ・マイ・カー』。今話題になってますよね。海外で数々の賞を受賞してます。僕もこの映画は公開時に見まして、ものすごく静かな役者さん達のお芝居の底に、なんとも言えない生々しい揺れを感じて、衝撃を受けました。なんと丁寧な映画なのだと。ものすごく面白かったです。 そんな、『ドライブ・マイ・カー』の濱口監督が手掛ける同じテーマの短編映画3作品をまとめたこの「偶然と想像」渋谷の映画館でロングラン上映してましたので、見に行きました。 短編映画集なので、一つずつ感想書きますか! まず1話目「魔法(よりもっと不確か)」は、若い女性のほろ苦い恋愛を描いてます。ネタバレにならない範囲で書くと無茶苦茶大雑把なあらすじなのですが、ここで注目してほしいのは会話のエロさです!別にエロい単語とかを言ってるわけでもなんでもない、なのに、なんなのだこの2人の間にある色気は!!!体が触れてるわけじゃないのにものすごく絡み合う熱い繋がりは!!!と!!!無茶苦茶に興奮して見てしまいました。気持ち悪いですね。でもいいのです。会話で興奮してしまうほど、密度の高いお芝居にやられました。すごい。
2話目「扉は開けたままで」は、大学生と不倫をしている女性が、その不倫相手の言いなりになって、その不倫相手に恨まれている大学教授をハニートラップにかけようとするお話。 3話目「もう一度」は、20年ぶりの女子高の同窓会で、東京から仙台まで戻ってきた1人の女性が、偶然とあるもう1人の女性と出会い、今まで秘めていた思いを紐解いてく、そんな繊細なお話でした。こりゃたまらん。偶然出会った人と人が、想像によってこんなにも結ばれて、そして、、、、もうね、俺はなんだかこれ涙止まりませんでした。これも役者さんたちのお芝居は控えめなのに、すごくくる。何かが起こった瞬間は、すごく控えめなのに、なのに何かが湧き立った瞬間は一瞬にしてわかるし、そしてそれが本当にドラマチック。たまらん。たまらんぞ3話。 と、ネタバレなしで書くと本当になんのこっちゃって感じですよね。 濱口監督の特徴なのかもしれませんが、役者の芝居は本当にフラットです。自分で何かを起こしたり、何か感じようとしてるわけじゃなくて、何かが起きるまで待つというか、そういう、ある種、偶然のようなものがあるのかなぁと思うほど、ものすごく繊細なお芝居に驚きます。 これはこの映画のインタビュー記事で読んで驚いたことなのですが、その裏には、映像には決して載せないのに、その載せない部分のお芝居も脚本にして、役者に演じさせるのだそうです。例えば、2人の男女がどのように出会ったか、どんな会話をしたか、などの裏設定をしっかり練り込み、脚本にして、役者に演じさせる。そうすることで、映像の中での役者の芝居の、想像の部分がよりはっきりとした質感になる。 その丁寧な作り方が、逆に、様々な表現を削いで、ものすごくシンプルで繊細なお芝居に繋がっているのかもしれない、本当に沸き起こった、衝動のような一瞬に、色気を感じるのかもしれないなぁと思いました。 これが出る時はまだ渋谷ではやってるかなぁ、、、?会話劇が好きな人にはもう超おすすめです!是非ご覧ください!!! |
次回の「畠中祐のゆっくりすくすく」は、3月26日(土)に更新予定! お楽しみに!
畠中さんに質問!
Q:チョコレートのお菓子は何が好きですか?(山口県・HINA)
HINAさん!質問ありがとうございます!!生チョコが無茶くそすきです!!!チョコほぼそれしか食わないくらい好きです!!!
畠中祐が今、答えます!!!
畠中さんが動画でも質問にお答えしていきます。
今回のお便りのテーマは『あなたのダイエット法を教えてください』です。
次回のお便りのテーマは『あなたが「ありがとう!」と伝えたい人を教えてください』です!
皆様からのおたよりをお待ちしております!
畠中さんへの質問&お便りを大募集!
はたなかたすく
8月17日生まれ。神奈川県出身。賢プロダクション所属。主な出演作はアニメ『RE-MAIN』(猪俣ババヤロ豊)、『MARS RED』(栗栖秀太郎)、『SK∞ エスケーエイト』(喜屋武暦)、『ましろのおと』(田沼総一)、『ダイヤのA ActⅡ』(浅田浩文)、『うしおととら』(蒼月潮)、『KING OF PRISM by PrettyRhythm』(香賀美タイガ)ほか。