上手な学校選び

声優学校や声優業界、声優の仕事についての情報を集めました!

自分を知る

あなたは、なぜ声優になりたいのでしょうか。子供の頃からアニメが好きだったから? 朗読を誉められたことがあるから? 歌とダンスをやりたいから? 憧れの声優のようになりたいから?  では、声優にどんなイメージを持っていて、どんな仕事ができると考えているのでしょうか。今現在、得意なことは? 苦手なことは? 自分自身の適性を見極めたうえで、合う学校を選びましょう。

 

学校の種類(予算、時間に合わせて選ぼう)

専門学校(専修学校)

まったくの初心者が、声優になるための基礎から実践的なスキルまで身につけることができるのが、専門学校です。
専門学校は、学校教育法に定められた学校(各種学校、専修学校、高等専門学校、短期大学、大学など)のひとつである専修学校に含まれます。 専修学校とは、高校卒業以上、あるいは大検合格者が進学できる学校で、職業に必要なスキルや教養を広く身につけることを目的としています。

カリキュラムは「一般課程」「高等課程」「専門課程」の3つの課程に分かれていて、とりわけ専門課程の設けられている専修学校を、専門学校と呼んでいるのです。法的に認められた職業教育機関なので、履歴書の学歴欄に「専門学校卒」と記入できることが特徴です。修業年限1年以上、年間授業時間数800時間以上(夜間の学科は450時間以上)、学生数は常時40人以上と規定されています。

平たくいえば、高校のように、毎日朝から夕方まで授業を受ける、と考えればイメージしやすいでしょう。通学定期や学割が使えるのも特徴です。 面接などで、本人の就学意思を確認して入学を許可する学校が多く、声優を専門に育てる学校のほか、総合専門学校内に声優学科を設置する学校も増えてきています。学校名が「○○専門学校」とされている場合もあれば、「○○学院」など、一見して判別しにくい場合もあるので、よく調べてみましょう。

一般声優スクール(各種学校)

専門学校以外にも、声優の勉強ができるスクールはたくさんあります。文部科学省の分類では「各種学校」と定められており、正式な学歴にはなりませんが、規定がないぶん、個性的でバラエティに富んだカリキュラムを組む学校がたくさんあり、学費も専門学校に比べリーズナブルなのが特徴です。
無試験で入れる学校も多く、また、週1日、週3日などコースを選べる場合もあり、社会人で声優を目指したい人、働きながら勉強したい人、高校や大学に通いながら声優の勉強もしたい人が、時間の余裕や予算などを考えながら選ぶことができます。例えば週一度、平日の夜、または土日のどちらかに通って、残りの6日間は復習や自主練習。そういった日々を過ごしながらプロになった人が大勢います。

養成所

養成所には、プロダクションが所属声優を育てるために運営している付属養成所と、プロダクションには付属していないけれど、複数のプロダクションと繋がりを持った独立養成所があります。 どちらも、よりプロに近づけるための養成を行うため、入所するには、厳しい試験があるのが一般的です。専門学校やスクールに通って基礎を身に着けたあと、養成所の試験を受けてプロダクション所属を目指す、といった道をたどる人が数多く見受けられます。

劇団

声優としての実力を身につけたいなら、劇団に所属するのもひとつの方法です。ベテランの声優に劇団出身者が多いのは、声優も役者も、発声や演技、肉体を鍛えるなど基本的な勉強は同じだからです。
募集方法や選考方法、募集時期、人数は劇団によって様々のため、目指す劇団の情報をチェックしましょう。声優志望者だけでなく、役者志望者など様々な人が受けるので、倍率はかなり高いと思ったほうがいいでしょう。

その他

最近では、通信制の高校やサポート校でも声優科を設置している学校も多くなってきました。これらの学校の特徴は一般の高校と同じ勉強をしながら、尚且つ声優を目指すための勉強もさせてくれるカリキュラムを備えているところです。

 

どんなことを学べるの?(カリキュラムをチェック)

カリキュラムの組み方、授業の課目や内容は、学校によって違いますが、共通して必ず行う不可欠な授業が、発声、肉体トレーニング、演技のレッスン。また、マルチに活躍できる声優を育成するため、ダンスや歌をカリキュラムに入れるところもあります。 学校によっては、ナレーションの教育も同時に行ったり、また、アフレコ実習、ラジオ実習やメイクアップ、ファッション、スチール撮影やインタビューの答え方など、きめ細かく指導する学校もあります。

さらに、同じ科目でも、講師によって教え方も内容も異なっていることがほとんどです。 卒業課題として、CDドラマを作成したり、舞台公演を行ったり、また、在学中にラジオ番組に出演するなどデビューする機会を与えられる学校も。カリキュラムは細かくチェックして、希望にあった学校を探しましょう。

 

学校説明会(体験入学にも参加しよう)

学校の雰囲気や授業のすすめ方が自分に合うかどうかは、行ってみなければわからないもの。興味のある学校を見つけたら資料を取り寄せて、日程をチェックしましょう。 定期的に学校説明会が開かれているほか、オープンスクールや体験入学、授業見学ができるところも多いので、積極的に参加して、本当に通えるかどうかを見極めることが大切です。
とくに、学校の休み期間中に行われるサマースクールや春期講習、冬期講習などはぜひ活用しましょう。

 

就職の実績(卒業後の進路などをチェックしよう)

学校を選ぶ大切な目安になるのが、卒業生の進路です。どんなプロダクションに所属しているのか、どんな番組への出演実績があるのかを調べれば、スクールに入ってからどんなチャンスが得られるか参考になるでしょう。 また、好きな声優、目標とする声優がどんな学校に通っていたのかを調べることも、学校選びの参考になるでしょう。逆に、実績のまったく未知数な新設校の一期生となるのもひとつの方法です。(歴史の浅い学校であれば、少人数で細かく指導してもらえる可能性が高いといえるでしょう)。

 

入所試験はどんなことをするの?(準備のために)

専門学校では、面接や体験入学などを通して、本人の適正や意思を確認し、入学を許可するケースが多いようです。専門学校以外のスクールも同様です。 一方、養成所では、厳しい選考試験やオーディションがあるところがほとんどです。例えば、面接、自己PR、パントマイム、台本を読むなどがあります。すぐにでもプロとして通用する人、荒削りだが光る人、他の養成所で癖をつけていない真っ白な人など、選考基準は様々ですが、共通して求められるのは、やはり人間性。意欲やガッツがあるかどうか、一般常識があるかなどもチェックされます。

 

費用はどれくらいかかるの?(支払い制度も確認しておこう)

費用は学校によって、また通うコースによっても様々です。専門学校の場合、ある程度の目安は年間100万円前後。養成所やスクールは、授業内容や日数によって、12万円前後、30万円前後、50万円前後と様々です。入学金や教材費が含まれるかどうかも確認しましょう。支払方法が、一括払いのみか、分割払いを採用しているか、また国民金融公庫の「国の教育ローン」が使えるか、奨学金制度があるかなども確認するとよいでしょう。