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「私をアイドルでいさせてくれてありがとう」宮瀬さんラストステージとなった、22/7『宮瀬玲奈 卒業コンサート』をレポート!

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5月25日、Zepp DiverCity(TOKYO)で行われた22/7(ナナブンノニジュウニ)立川絢香役 宮瀬玲奈さんの卒業コンサート。
最新シングル「僕は今夜、出て行く」に収録される楽曲、宮瀬さんが所属するユニットのすべての楽曲が披露されたライブの模様をレポートする。

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宮瀬玲奈さん、そして宮瀬さん演じる立川絢香のペンライトカラーであるピンク色に染まった会場に、先輩メンバー(天城サリー河瀬詩西條和白沢かなえ涼花萌)の声が響き渡る。
開演前の影ナレだったのだが、その明るい雰囲気から、宮瀬玲奈を笑顔で送り出そうという気持ちが感じとれた。

オープニングムービーで、宮瀬さんのこれまでの軌跡が映し出されると、それぞれの個性が表れた純白の衣装をまとった14人がステージに登場する。
この日から、活動を休止していた望月りのも復帰して全員が揃ったのは、何より嬉しい出来事だ。

1曲目は「ポニーテールは振り向かせない」。
途中の宮瀬さんのセリフ「君が好きだ」が「ずっと大好き」に変わったのはエモかったし、音源とは違って、メンバーもずっと笑顔で、いい表情でパフォーマンスをしている。
続く「未来があるから」も、一糸乱れぬダンスを披露。会場のカメラも宮瀬を追い、その豊かな表情を捉えスクリーンに映し続ける。

この日の主役は宮瀬玲奈。セットリストも彼女を中心にしたものになっていた。
まずは彼女が所属する蛍光灯再生計画の「タトゥー・ラブ」で、ゴシックな世界観を歌い上げると、続く22/7 紅組の「ハレロ」では、前半は後輩メンバーを支えるように歌い、最後に渾身の「ハレロ」を叫び、宮瀬さんがセンターに踊り出てくるという振り付けもドラマチックだ。
再び14人で「Just here and now」を歌って最初のMCへ。

自己紹介では、それぞれがこの卒業コンサートに懸ける思いを話していく。
先輩メンバーからは、宮瀬さんとの思い出などが明るく語られ、後輩メンバーからは、彼女を慕う言葉が多く発せられていた。
そんなところからも、後輩メンバーは、もう少し一緒にいたかったのかな?という気持ちが汲み取れた。

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現在のアーティスト写真の衣装にチェンジしてからは、11thシングル「僕は今夜、出て行く」のユニット曲を3曲続けて披露していく。
晴れた日のベンチのロックチューン「もう純情は邪魔なだけ」は激しいダンスと歌で、客席からも大きなコールが起こる。
続く、気の抜けたサイダーの「悲しみの半分」は、4人の特徴的な歌声が優しく響く。
セリフから始まった蛍光灯再生計画の「僕のホロスコープ」は、キレのあるダンスで、カッコ良く魅せていく。

そして22/7 紅組の「今年 初めての雪」では、かわいらしい歌詞が素敵なポップチューンを、かわいらしく歌っていく。
最後のセリフではサプライズがあって、「キレイなのは今だけだし」と宮瀬が歌うと、「でも、れいにゃんはずっときれいだよ」「れいにゃんってかわいいよね!」と、天城サリーさんと雨夜音さんがセリフパートを変えて返していたのが絶妙だった。
そう、れいにゃんはずっとかわいい。そのまま「皆さん、姫のために盛り上がる準備はできていますか!」と天城さんの叫びで始まった「韋駄天娘」は、ライブで盛り上がりまくる曲なので、大きなコールも巻き起こっていた。
曲の終盤は、宮瀬さんと望月さんが手を繋いで仲良くしていたりして、キュンとする。

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MCでは、この日披露した新曲について話していく。
「もう純情は邪魔なだけ」は、相川奈央さんが提案したダンスも取り入れられているところがポイントだそう。
「悲しみの半分」のことを、略して「カナブン」と言う天城さんに、「ダンスでふざけられないからって、やめてください!」と西條和さんがピシャリ。2人のやり取りがとても面白かった。
「僕のホロスコープ」で、「蛍光灯再生計画が、失恋ソングを脱却しました!」と喜ぶ白沢さん。
トークでは控えめにしていた宮瀬さんだったが「この曲を5人で歌うことができて、とても楽しかった」と嬉しそうにしていた。

11thシングルの全形態共通収録曲の「あやふやな世界観」は、リズムがころころ変わっていくロックチューン。
ダンスも緩急があって、高速で手を動かす細かい振り付けがあったかと思えば、サビで拳を振り回したり、振り上げる大胆な振り付けに変化していったり、見ていても圧倒された。
そして「交換条件」「読みかけの漫画」「雷鳴のDelay」と、宮瀬さんが所属するユニット曲がすべて披露されると、「循環バス」へ。
宮瀬さんは、途中まで涼花萌さんと楽しそうに歌っていたが、途中で、みんなに背中を押されてフロントに1人だけ出てくる。
真ん中で1人で舞い踊り、それを後ろから他のメンバー全員が応援するという最高の演出。
これから新たな世界へ旅立っていく彼女が、私は大丈夫、羽ばたいていくよと示しているようだった。

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本編ラストは、「僕は今夜、出て行く」。
宮瀬さんにとって最後のシングルの表題曲で、グループを卒業する彼女の背中を押す楽曲だ。
「最後に歌わせていただくのは、『僕は今夜、出て行く』です。私にとって、皆さんの前での最初で最後のパフォーマンスです。私はこの曲で卒業をします。素敵な曲をいただきました。メンバー14人で歌えること、送り出せてもらえること、すごく幸せです。大切に歌います」と言い、曲間の長セリフも気持ちを思い切り込めて歌う。
最後の〈自分を憐れんでどうする?〉で涙を堪えながら歌う宮瀬さんに、駆け寄る先輩メンバーたち。この日限りのパフォーマンスに、こんなにマッチする振り付けがあるだろうか。
そして最後は、旅立つ宮瀬さんを見送る13人が手を振ったり、ハートを作ったりしている。きっと向かう未来は変わっていっても、14人の絆は変わらないのだろうと思わせてくれた。

今日この日だけ、この曲の歌詞は宮瀬玲奈のものだったし、彼女へのエールになっていたと思う。
今後歌われるときは、多くの人の夢を後押しする曲になると思うが、メンバーだけでなく、ファンも彼女の一歩を後押ししたこのライブを、忘れることはできないだろう。

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アンコールでは、もう一人卒業しなければならないメンバーが登場する。立川絢香がスクリーンに映し出されると会場からどよめきが起こる。
立川とステージに出る前のメンバーとのやり取り。ステージに送り出す会話だったが、卒業の意味も込められているようで涙が出てくる。
最後に「行ってきます」と立川が言ったと同時にステージに飛び出してくる宮瀬さん。
ここからは立川絢香として、キャラクターソング「Moonlight」を妖艶に歌っていく。白いドレスを纏った姿もとても美しかった。
「キャラクターのみんなに背中を押されて、立川絢香ちゃんと一緒に踊ることができました」と伝えると、大きな拍手が起こる。

そして、ステージにひとり立って、想いを綴った手紙を読んでいく。
まずは、立川絢香へ。彼女と共に歩んできた6年間を振り返り、絢香のセクシーなところを出すのに苦戦をして、彼女の魅力を出せていないのではないかと苦しんだこと。
でもその気持ちは徐々に溶けていったこと。この日、キャラクターで分けられたユニット曲を歌ったことで絢香を感じられたこと。
そして「これからも一緒に成長していこうね。ずっとずっと私の憧れです」と伝える。

続いて、22/7のグループでの思い出を語っていく。
苦しいときに支えてくれたのはファンの皆さんだったと伝え、グループを離れた活動でもファンが支えてくれたことで頑張ってこられたという。
そしてメンバーへ向けて。先輩メンバーとは6年。どんなことも共に乗り越えてきた。
「卒業したメンバー含め、こんなに絆が強いグループはなかなかないと思います」と言い切る。
1年半、活動を共にしてきた後輩メンバーへは、みんながついているから大丈夫と優しく声をかける。
「何も恐れず、これからも魅力をたくさん出していってください。立派な先輩になれたかわからないけど、後輩メンバーが入ってきてくれて、私はとっても楽しかったです。卒業しても見守っています」と約束する。

「私はグループから卒業して新たな道へ進みます。小さい頃から憧れていた女優という夢を挑戦せずに諦めたら後悔すると思いました。こんな温かいグループから出て、無謀だと思う方もいるかも知れませんが、私は頑張り続けたいと思います」と決意を語ると、最後に「私は皆さんのことが大好きです。私をアイドルでいさせてくれてありがとうございました。これからも22/7をどうぞ、よろしくお願いします」と、きっとこれが最後となる「22/7 立川絢香役宮瀬玲奈」という挨拶で締めくくる。

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ありがとうの声に包まれながら、最後はやはり立川絢香、そして宮瀬玲奈を代表する楽曲「シャンプーの匂いがした」を14人で歌う。
曲の歌詞が、リリース当時とはまったく違って聞こえてきて、切なくなる。メンバーから、卒業する彼女へ向けての言葉はなかったが、きっとそれは歌に込めていたのだと思う。
曲のラスト、ひとりステージに残った宮瀬さんは「ありがとうございました。またね」と残し、マイクをそっと置いてステージを降りた。

責任感が強く、ファンへの想いも人一倍強かった彼女。
グループに尽くしてきた姿は何度も見てきた。だが、アイドル活動をしながらも、彼女は自分の夢を隠すということは決してしなかった。そんな強い気持ちを持つ彼女のこれからの道も、応援し続けたい。そして変化をしながら進んでいく22/7のこれからも、楽しみでならない。

22/7「宮瀬玲奈 卒業コンサート」

2023年5月25日(木)
東京・Zepp DiverCity(TOKYO)

<セットリスト>
01.ポニーテールは振り向かせない
02.未来があるから
03.タトゥー・ラブ /蛍光灯再生計画(河瀬 詩・白沢かなえ・宮瀬玲奈・四条 月・月城咲舞)
04.ハレロ /22/7 紅組(涼花 萌・宮瀬玲奈・麻丘真央・雨夜音・清井美那・椎名桜月・四条月)
05.Just here and now
06.もう純情は邪魔なだけ /晴れた日のベンチ(相川奈央・麻丘真央・雨夜 音・清井美那・望月りの)
07.悲しみの半分 /気の抜けたサイダー(天城サリー・西條 和・涼花 萌・椎名桜月)
08.僕のホロスコープ /蛍光灯再生計画
09.今年 初めての雪 /22/7 紅組(天城サリー・涼花 萌・宮瀬玲奈・雨夜音・清井美那・椎名桜月・四条月)
10.韋駄天娘
11.あやふやな世界観
12.交換条件 /蛍光灯再生計画
13.読みかけの漫画 /蛍光灯再生計画
14.雷鳴のDelay /22/7 紅組(天城サリー・涼花 萌・宮瀬玲奈・雨夜音・清井美那・椎名桜月・四条月)
15.循環バス
16.僕は今夜、出て行く

EN1.Moonlight /立川絢香(CV.宮瀬玲奈)
EN2.シャンプーの匂いがした

取材・文/塚越淳一

 

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