直田姫奈

【インタビュー】エレキギター演奏にも挑戦! 直田姫奈2ndシングル「My Truth」は”考察がはかどる楽曲”……!?

直田姫奈
「ラベンダー・ブルー」と「My Truth」の“真実”

──そのアンニュイなバランスというのが、新たなエッセンスになっていますよね。

「My Truth」は弱くなりすぎず、でも強くもなってはいけない。単調には聴こえたくないけど、色をつけすぎたくもない。その塩梅がすごく難しかったですね。特にBメロはリズムも特徴的で。途切れさせたくないけど、ちゃんとリズムを刻みたくもない。まさに歌詞の〈枝分かれした感情線と どこにも着けない環状線〉という絶妙なバランスの感情を表現したいなと思っていました。挑戦ではあったんですけど、本番の前にキーチェックをさせてもらっていたこともあって、しっかり準備をして、レコーディングに挑むことができました。迷うことなく歌える環境に置かせてもらっています。

──普段はアコギのイメージでしたが、「My Truth」では直田さんのエレキギターも入っています。

プロデューサーと雑談している時に「弾いちゃう?」と(笑)。エレキギターもこの活動のために用意していただいて、本当にありがたいことです。レコーディングでもワクワクしてしまって(笑)。「My Truth」のテーマは“丁寧にリズムを刻もう”だったんです。もともと刻み(カッティング奏法)が好きなんですよ。だからひたすら楽しかったです。また「My Truth」は「ラベンダー・ブルー」やライブでもお世話になっているリアジュボーンさんが楽器も弾いてくださっています。プロのバンドの方と一緒に演奏するのは本当に貴重な経験です。足を引っ張らないように頑張りたいなと思っていました。

──イントロの部分もカッコいいですよね。

完璧に仕上げてくださっています。私も後から知ったのですが、イントロだけは作曲者でもある西川さん(リアジュボーン/Bs.)がガットギターで弾いてくださったそうです。

──これからのアーティスト活動の中で、この曲がどう育っていくのか楽しみですね。

この曲はまさに「ライブで完成したな」と感じた曲だったんです。コールをたくさん入れるような曲ではないですが、みんなが“聴く”体勢に入っていくような、世界観を一変させる力を持っている曲だと思います。ライブでは私と浅井さんのギターの音の違いも、もっとハッキリと感じ取ってもらえるんじゃないかなって。今YouTubeで公開しているライブ映像の「DAYDREAM BEAT」を観てもらえればわかるんですけれども、私と浅井さんのギターの音色はまったく違うんですよね。自分で弾いているということもあるかもしれないんですが、映像でも、今回の音源でも、ちょっと恥ずかしくなるくらい自分の音がはっきりと聴こえてきます。ぜひそこも楽しんでもらえたらうれしいです。

直田姫奈

掴んだ充実感を未来の活動へつなげていく

──先ほど三部作という言葉がありました。今後はもう1曲、発表されると考えていいでしょうか?

はい! ライブに来てくださった方はご存じだとは思うのですが、ライブで披露した「ばっかだな」という曲が3部作の3曲目になり、それが時系列的には未来の話になります。この曲を聞くと、すべてがつながるんじゃないかなと。この「My Truth」で突然出てくる〈あの子〉は誰なのか、〈得た確信〉はなんだったのか……ああ、本当は話したいことがいっぱいあるんですが、ネタバレになってしまう!(笑)

──またお話をさせてもらうのを楽しみにしております(笑)。では直田さんが今後挑戦してみたいことはありますか?

いずれは、しっとりめの曲もトライしてみたいですね。この間のライブでコレサワさんの「たばこ」をカバーさせてもらったんです。1番は浅井さんのアコースティックギターと私のギターのみの伴奏で、そのあとにバンドがインして……と、クリックを使わずに呼吸を合わせていて、ものすごく緊張しました(笑)。そういう曲がほかに1曲くらいあっても良いのかなって。ライブではほかにもいろいろな曲に挑戦させてもらいましたが、まだまだ音楽のジャンルはたくさんあるので、皆さんが触れたことのないジャンルにも挑戦して、新しい音楽を知ってもらうきっかけを作りたいです。

──目指していきたいアーティスト像はあるのでしょうか?

ライブを経て、いろいろなことに気づくことができました。私はもともと緊張しいで、ステージに立つ前も、立ってからも、いつも緊張していたんです。でも今回のライブで初めて、1曲目を半分くらい歌ってから緊張がほどけていって、すごく楽しむことができました。もしかしたら、自分だけのアーティスト活動なら、緊張しないでステージを楽しめるのかなと。そして、ライブを通して見えた景色を次につなげていけるように“ライブで回収してライブで出していく”アーティストになっていきたいです。

──先ほど、曲の主人公になった気持ちで、というお話がありましたが、いずれはアーティスト・直田姫奈の目線で歌う日も来るのではないでしょうか。

あると思います。今は歌に登場してくる子になる、という気持ちで歌っていますけども、レコーディングを重ねていく中で、私自身として歌える日も来るのかなって思うとすごく楽しみです。「なんでもできる」って思えるのも、ソロのアーティスト活動だからこそ。今日はライブで披露していた「エヌ・オー」という曲のエレキギターの録音をしていて。制作の人たちも、それができる環境をつくってくださっていて「なんでもやってみなよ」と言ってくれるんです。なんでもトライして、皆さんとキャッチ・アンド・リリースしながら、お互いに高め合う活動ができたらと思っています。

取材・文/逆井マリ

直田姫奈 2nd Single「My Truth」
2024.07.24 Digital Release
COKM-45166
https://columbia.jp/artist-info/sugutahina/discography/COKM-45166.html

 

■プロフィール
直田 姫奈
すぐたひな●4月17日生まれ。兵庫県出身。東京俳優生活協同組合所属。主な出演作は、TVアニメ『その着せ替え人形は恋をする』(喜多川海夢)、『BanG Dream! Morfonication』(桐ヶ谷透子)、『ひとりぼっちの異世界攻略』(ギャルリーダー)ほか。