梶裕貴

【イベントレポート】梶裕貴さんプロデュース「そよぎフラクタル」のイベントをレポート! 豪華キャスト陣と共に描いた「人間とAIの共生」

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ここがプロジェクトの新たな“原点”であり、“共犯”の始まり

声優・梶裕貴さんがプロデュースする音声AIプロジェクト「そよぎフラクタル」。その集大成となる3DエンタテインメントLIVE「梵そよぎ1stEXPO『0rigin』」が、2026年3月8日(日)、東京ガーデンシアターにて開催された。

「そよぎフラクタル」は、梶さんの声優活動20周年を機に2023年に発足。自身の声を元に開発された音声合成ソフト「梵そよぎ」を軸に、AI技術とクリエイティブの新たな融合を模索してきた。背景にあるのは、AIの急速な普及に伴う「声の権利」の課題だ。エンタメ業界が直面する現状に対し、梶さんは公式ソフトの展開を通じて「正しい音声AIの在り方」を提示することを目指している。

二度のクラウドファンディングを経て、多くのファンの期待を背負って開催された本ライブ。幕開けを象徴する楽曲「0rigin」が響き渡ると、幻想的な映像とライティングが会場を包み込み、観客を一気にその世界観へと引き込んでいく。
続く「環世界」「v01cez」では、異なる曲調に合わせてダンサーと共に歌い踊る、圧巻の3Dライブパフォーマンスを披露した。

3曲を終えたところで「梵そよぎ」が挨拶。「この『そよぎEXPO』のために素晴らしい楽曲を書き下ろしてくださったアーティストの皆様、クリエイターの皆様に心から感謝いたします。そしてお集まりの皆さん、本日は誠にありがとうございます!皆さんと一緒に、最高のイベントを創っていきたいと思っています!」と、高らかに開会を宣言。
続けて「Heartfelt」「雫花に梵」「聲の唄」と、アルバム『0rigin』収録の書き下ろし楽曲を次々と繰り出していく。

「聲の唄」の歌唱が終了すると、ステージに梶さんが降臨。
朗読劇「ONE IN TWO」がスタートした。梶裕貴さんと梵そよぎ、同じ声を持つ二人が生演奏と圧倒的な映像演出と共に紡ぐ「1対1の物語」に、観客は食い入るように耳を傾ける。

朗読劇の余韻に浸るなか、オーケストラのストリングスと共に「Curtain Call」をしっとりと歌い上げたかと思うと、一転して会場の空気が激変。
次に流れたのは、TVアニメ『忘却バッテリー』のOPテーマ「ライラック」。イントロに合わせてそよぎがギター演奏を披露するというサプライズに、会場は割れんばかりの歓声と熱狂に包まれた。その勢いのまま、梶さんの盟友・下野紘さんが制作した「電波Jack」へ。キャッチーなメロディーと「ガラガラのグルグル ニコニコのゴロゴロ」というフレーズに合わせ、観客もそよぎと同じ振り付けを楽しみ、会場は一体となった。

その後も「ねむねむびよりzZZ」「I WANNA KNOW」と多彩な楽曲が続く。プロジェクト名にある「幾何学模様(フラクタル)」のように、梵そよぎを通じて多様な作品が重なり合い、これまでにない新たな表現が体現されていく。

 

続いてライブは、梶さんをはじめ、山下大輝さん、岡本信彦さん、寺島拓篤さん、下野紘さん、浦和希さんという、現在の声優界を牽引する超豪華ゲスト陣が登壇する「梵そよぎ4コマまんが劇場 生アフレコ」コーナーへ。
種田優太さんによる完全新規描き下ろし脚本のもと、梶さんと旧知の間柄であるキャスト陣による圧巻の公開生アフレコや、息の合ったトークセッションを展開。さらに、声優の魂が吹き込まれる「人間の熱量あるパフォーマンス」が、ステージを鮮やかに彩った。

梶裕貴、下野紘、岡本信彦、寺島拓篤、山下大輝、浦和希

トークコーナーでは、キャスト陣、そして会場のファンから梵そよぎトへ質問が飛ぶなど、AIと人間によるユニークな交流も。

その後、ライブ後半戦ではるぅとさん(すとぷり)が手がけた「神がかりときめキュン!」ではLOVOTダンサーが登場し盛り上げると、梶さんが再び登場し、梶さんのオリジナル曲「HOME」を梵そよぎとともにデュエットで披露。

続いて、ヒグチアイさんによるTVアニメ『進撃の巨人 The Final Season Part 2』EDテーマ「悪魔の子」も披露。二人が奏でる切なくも力強い歌声に、涙を流すファンの姿も多く見られた。そして本編ラストは、Revoさん(Sound Horizon / Linked Horizon)が手がけた「千年後のボクへ」。壮大な世界観を感じさせるナンバーで締めくくられた。

アンコールでは、梶裕貴さんの1stシングルであり、音声AI「梵そよぎ」によるカバーMVプロジェクト第1弾としても話題を呼んだ「sense of wonder」を披露。会場の熱気は最高潮に達した。

梶裕貴
再びステージに登場した梶さんは、鳴り止まない拍手の中、ファンへの感謝と共にプロデューサーとしての熱い想いを語った。
「クラウドファンディングを通じて、皆さんと一緒にコンピレーションアルバム『0rigin』を形にしてきた半年間。そして今日3月8日、この3Dライブ『そよぎEXPO』という形でお届けするまで本当に濃厚な1年間でした。出演してくれたキャストや奏者の皆さん、そして何より、今日ここにお越しくださった皆さん一人ひとりの力がなければ、この光景は実現しませんでした。心から感謝を伝えたいです。本当にありがとうございました」とコメント。

さらに、プロジェクトが掲げる理念についても言及。「『人間とAIの共存』という、僕が目指したい新しいエンターテインメントの形を、皆さんにお届けできていたら嬉しいです。ですが、今回はあくまで通過点。『0rigin』という名の通り、ここがむしろ出発点であり、原点だと思っています。これから一緒に、この『そよぎフラクタル』というプロジェクトを盛り上げていってくださる……そんな『共犯者』に、皆さんもなっていただければ嬉しいです!」とさらなる「そよぎフラクタル」の共創を呼びかけるその言葉に、会場からは賛同の大きな拍手が送られた。

ラストは、可不さんとのコラボ楽曲としても知られる「FRACTAL」の梵そよぎ単独バージョンが、本公演の最後を飾った。「リアルとバーチャル」、「アナログとデジタル」、最新技術をもって人間とAIが共存する新たな表現の形を提示した『そよぎEXPO』。会場を包み込んだ熱狂と化学反応は、まさにプロジェクトが目指す「新時代の共生」を体現していた。未来への確かな一歩を刻み、ライブは感動のうちに幕を閉じた。


<セットリスト>

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M01. 0rigin / 水槽
M02. 環世界 / KOHTA YAMAMOTO
M03. v01cez / 澤野弘之

<MC(梵そよぎ)>

M04. Heartfelt / 伊東健人
M05. 雫花に梵 / 桑原聖
M06. 聲の唄 / 豊永利行

<朗読劇 「ONE IN TWO」(梶さんと梵そよぎによる朗読劇)         

M07.Curtain Call / 横山克&天城サリー
M08. ライラック/ Mrs . GREEN APPLE ※カバー曲
M09. 電波Jack / 下野紘
M10. ねむねむびよりzZZ / 小岩井ことり
M11. I WANNA KNOW / AMADEUS(武内駿輔 & Lotus Juice)

<梵そよぎ4コマまんが劇場 生アフレコ>

<出演キャスト&梵そよぎトーク>      

M12. 神がかりときめキュン! / るぅと(すとぷり)
M13. HOME / 梶裕貴※梶裕貴&梵そよぎによるデュエット歌唱
M14. 悪魔の子 / ヒグチアイ※梶裕貴&梵そよぎによるデュエット歌唱
M15. 千年後のボクへ / Revo(Sound Horizon / Linked Horizon)
EN1. sense of wonder / 梶裕貴 ※カバー曲

< MC(梵そよぎ & 梶裕貴 )> 
EN2. FRACTAL / 水槽

<エンドロール>

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