【声優道】日髙のり子さん「『タッチ』で学んだ、キャラクターの感情の奥を考えること」

三ツ矢雄二さんや吉田理保子さん……
大先輩にたくさんしごかれました

私って〝しごかれ体質〟で、誰かにしごかれてしごかれて成長させてもらうことが多かったです。アイドル時代は怖~い歌の先生にしごかれましたし、声優になってからは『タッチ』で三ツ矢雄二さんにしごかれました。その後、元声優で大先輩でもある吉田理保子さんにマネージメントしていただいた時期があるんですが、理保子さんにもしごかれましたね。この頃は、仕事場に行くと音響監督さんからダメ出し、理保子さんからもダメ出し、という感じでした。

また大先輩とご一緒して、いい刺激を受けることも多かったです。『ピーターパン』のときはフック船長役が大塚周夫さんで、私と大塚さんの二人のシーンもかなりありました。大ベテランの方が相手役でいらっしゃるので、精いっぱいの演技で返したいという想いで、ずっと緊張感をもってやっていました。『炎の闘球児 ドッジ弾平』では、私が主役の弾平をやらせてもらいましたけど、弾平の相棒のポジションに野沢雅子さんがいらっしゃったんです。このとき野沢さんの仕事ぶりを間近で拝見して、少年役を演じるうえでの心構えや少年のいろんな感情の演じ方を学ばせていただきました。

厳しくダメ出しをして教えてくださった先輩方、現場でいい刺激を与えてくださった先輩方……私自身が成長するチャンスを与えてくださった皆さんには、本当に感謝しています。