スフィアが10周年イヤーの締めくくりに新たな挑戦! 全曲ライブ『スフィアだよ!全曲集合!!』を徹底レポート!“いちにちめ”

ほぼノンストップで駆け抜けた、全曲……じゃなくて半曲ライブ!?

2009年2月15日、東京・浜離宮朝日ホールにて開催されたイベント『ミュージックレインgirls 春のチョコまつり』にて、当時まだ“ミュージックレインgirls”と呼ばれていた寿美菜子さん、高垣彩陽さん、戸松遥さん、豊崎愛生さんの4人がユニット「スフィア」の結成を発表。それからちょうど11年後の2020年2月15日、スフィア11歳のお誕生日にして10周年イヤーを締めくくる大事な日にスフィア初の挑戦となる全曲ライブ『LAWSON presents Sphere 10th anniversary Live 2020 “スフィアだよ!全曲集合!!いちにちめ”』を開催。歴史的な瞬間を共有しようと、会場となった東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナには大勢のファンが詰めかけた。

全曲ライブと一言で言っても、何しろ10年だ。途中、音楽活動の充電期間があったとはいえ、この10年の間に生み出されたスフィアの楽曲たちは数十曲にも上る。そんなスフィアの全曲ライブは、果たしてどんな形で幕を開けるのか? 期待と緊張感が膨らむなか、オープニング映像として会場のスクリーンにはスフィアがこれまでリリースしてきたCDのジャケットや曲名が次々と映し出されていく。デビューシングル「Future Stream」から始まった彼女たちの足跡が現時点までたどり着いたところで映像は終了。

すかさず流れ出したのは、その始まりの曲である「Future Stream」! センターステージから登場した4人は360度を埋め尽くしたファンの大きな声援に全力のパフォーマンスで応えていた。直後のMCで戸松さんがライブタイトルを『スフィアだよ!全員集合!!』と言い間違えるというハプニングもあったが、まずは順調な滑り出しを見せた『全曲集合』。 全曲ライブともなると必然的に通常のライブよりも歌唱する曲数は多くなるわけで、さすがのスフィアでもライブ序盤は徐々にギアを上げていくだろう……と思っていたら大間違い。2曲目から「GENESIS ARIA」と、いきなりハードな楽曲でガンガンに攻めていく。さすがにすべての楽曲がフル尺というわけではなく、ショートバージョンで歌われる楽曲もいくつかあったが、それをまったく物足りないと感じさせないほどの熱量が全編を通して生まれていた。序盤からエンジン全開で駆け抜けたスフィアは10曲目「vivid brilliant door!」で各メンバーカラーに分かれた4色のトロッコに乗り込み、アリーナへと飛び出していく。もはやスフィアの伝家の宝刀にもなっているトロッコは、2日間にわたって何度も活躍を見せることになる。

寿美菜子さん

 

ちょっと一息ついたところで、メンバーから「今日のセットリストは明日と違う」「1曲もかぶらない」ことが明かされる。つまり、この『全曲集合』は1日だけだと“半曲ライブ”で、2日合わせて初めて“全曲ライブ”になるとのこと。うすうす予感していた人も少なくないかもしれないが、改めて明言されたことで応援する側としても気合いを入れ直す形となった。とはいえ、1日42曲のうちの、この時点でまだ10曲目。先を考えたら気が遠くなりそうなところで、高垣さんが「アリーナと聞いて、こんなところでスフィア全曲ライブなんて、ありーなん?」と得意のダジャレをドヤ顔で披露。寿さんいわく「ここがダジャレパートです」とのこと。会場が温かい笑いに包まれたところで、ライブ再開となった。

実は今回、スフィアのライブとしては初めての試みがなされていた。1曲目の「Future Stream」から始まり、スクリーンにずっと歌詞が映し出されていたのだ。考えてみれば、この会場にいるファンのすべてが10年前から応援してきたという人ばかりではない。最近スフィアのファンになったという人もいれば、途中お休みしていたという人もいるだろう。もちろんライブへの参戦回数も人それぞれだし、すべての楽曲の歌詞が完璧に頭に入っている人というのはむしろ少ないほうだろう。みんな誰しも初めて聴く曲や、久しぶりに聴く曲があるなかで、歌詞が表示されることでより楽曲に親しみがもてるようになる。どんなファンにとってもこの特別な日のライブを楽しむ手助けとなる、配慮の行き届いた演出だった。

高垣彩陽さん

 

始まってみればライブはどんどん進んでいくもので、あっという間に前半21曲が終了。前半部分でのトピックは、15曲目の「glory colors~風のトビラ~」。これは2011年にリリースされたZONEのトリビュートアルバムでスフィアがカバーしたもので、厳密にいえば“スフィアの楽曲”として発表されたものではない。それでもスフィアの曲には変わらないということで、全曲ライブのセットリストに仲間入り。こういうレアな楽曲が聴けるのも全曲ライブならではの楽しみだ。

後半で4人が着た衣装は、10年分のライブやジャケット撮影で着用した衣装をつなぎ合わせたもの。一つひとつ見ていくだけでさまざまな思い出がよみがえってくる、実にエモい仕掛けとなっていた。ここで特筆すべきは、スフィアの全楽曲中、ライブで一度も披露されていない曲が存在していたということ。その曲とは「虹を駆ける旋律」で、2011年3月発売の2ndアルバム『Spring is here』に収録されたもの。アルバム全体を締めくくるエピローグ的な位置付けの曲であり、アカペラで曲の長さも短いという性質上、なかなかライブで披露できる機会がなかったのだろう。そんな貴重な楽曲を、9年越しに初披露。4人のアカペラはレコーディングした当時よりも格段に成長しているはずで、9年という時間が流れてから初披露することにもきっと大きな意味があったに違いない。

グッズのTシャツに着替えて迎えた最終ブロックは「A.T.M.O.S.P.H.E.R.E」「Ding! Dong! Ding! Dong!」など、どれが来ても盛り上がること間違いなしのクライマックスにふさわしい曲ばかり。もう終盤とは思えないほどのパワーをスフィアもファンも発揮して、「NEVER ENDING PARTY!!!!」でこの日のフィナーレを飾る。だが『全曲集合』全体で見れば、ここはまだ折り返し地点に過ぎない。スフィアによる10周年イヤーラストのお祭りは“ふつかめ”へと続いていく――。

 

“ふつかめ”のレポートは明日更新! お楽しみに!

 

【プロフィール】

ことぶきみなこ●9月17日生まれ。ミュージックレイン所属。主な出演作はアニメ『アイカツオンパレード!』(神崎美月)、『Gのレコンギスタ』(ノレド・ナグ)、『HELLO WORLD』(徐依依)、『やがて君になる』(七海燈子)ほか。

たかがきあやひ●10月25日生まれ。ミュージックレイン所属。主な出演作はアニメ『ソマリと森の神様』(プラリネ)、『Gのレコンギスタ』(マニィ・アンバサダ)、『戦姫絶唱シンフォギアXV』(雪音クリス)、『七つの大罪 神々の逆鱗』(デリエリ)ほか。

とまつはるか●2月4日生まれ。ミュージックレイン所属。主な出演作はアニメ『ソードアート・オンライン』(アスナ/結城明日奈)、『妖怪学園Y ~Nとの遭遇~』(姫川フブキ)、『俺を好きなのはお前だけかよ』(パンジー/三色院菫子)、『女子高生の無駄づかい』(ヲタ/菊池茜)ほか。

とよさきあき●10月28日生まれ。ミュージックレイン所属。主な出演作はアニメ『ミュークルドリーミー』(みゅー)、『慎重勇者~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる~』(リスタルテ)、『女子高生の無駄づかい』(ロボ/鷺宮しおり)ほか。

 

【インフォメーション】

2019年10月~12月に放送され話題となったTVドラマ『劇団スフィア』のBD-BOXがバンダイナムコアーツ/GloryHeavenより好評発売中。小劇場界で注目される若手劇作家とスフィアのコラボレーションにより生み出された5編(全10話)のドラマを完全収録。そのほか最新情報はスフィアポータルスクエア(https://sphere.m-rayn.jp/)をチェック!

 

【セットリスト】

01. Future Stream
02. GENESIS ARIA
03. STAR’S ELEMENT
04. & SPARKLIFE
05. らくがきDictionary
06. 夢奏レコード
07. DREAMS, Count down!
08. Now loading…SKY!!
09. Pl@net Spheres!!
10. vivid brilliant door!
11. Planet Freedom
12. 風をあつめて
13. Hello, my love
14. When You Feel Love?
15. glory colors~風のトビラ~
16. My Only Place
17. SPHERE-ISM
18. Brave my heart
19. Treasures!!
20. Sign
21. HIGH POWERED
22. 微かな密かな確かなミライ
23. 輪郭の無い未来へと
24. 明日への帰り道
25. LOST SEASON
26. Joyful×Joyful
27. 虹を駆ける旋律
28. 虹色の約束
29. かってな成長期
30. Congratulations!!
31. Oh my gorgeous!!
32. PRINCESS CODE
33. CHANCE!
34. Eternal Tours
35. A.T.M.O.S.P.H.E.R.E
36. Ding! Dong! Ding! Dong!
37. Sticking Places
38. GO AHEAD!!
39. 情熱CONTINUE
40. Music Power→!!!!
41. クライマックスホイッスル
42. NEVER ENDING PARTY!!!!

 

【スタッフクレジット】

取材・文/仲上佳克

 

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