茅原実里

13年間の想いが詰まった歌声が、河口湖に響きわたる『SUMMER CHAMPION 2021 ~Minori Chihara Final Summer Live~』(8月8日)

茅原実里

茅原実里が毎年開催している夏のライブイベント『SUMMER CHAMPION』が今年も開催! 8月7日、8日の両日、山梨・河口湖ステラシアターで恒例のライブが行われた。2021年いっぱいで歌手活動休止を発表している茅原さんにとって、最後の“夏の祭典”。その時を共に過ごそうと集まったファンと茅原さんが共有した感動のステージが、ここに。

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ステラシアターへの想いをすべて詰め込んだステージ

河口湖ステラシアターにて行われる茅原実里さんの毎年恒例の野外ライブ。その歴史の一区切りとなる今回のライブの冒頭では、『SUMMER CHAMPION』(以下、『サマチャン』)の前身となる『SUMMER DREAM』で誕生したマスコットキャラクター・サマ鳥(どり)が会場に登場し、客席に挨拶をする。その後に颯爽と登場したのは、虹のように光るスカートをまとった茅原さん。まずは挨拶代わりとばかりに「Tomorrow’s chance」を披露。「みんなにめちゃめちゃ会いたかったよ~!」と満面の笑顔で叫び、会場のボルテージを高めていく。

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軽快なサマーソング「夏を忘れたら」を歌唱後 、真っ白なサイリウムに囲まれて「純白サンクチュアリィ」のイントロが流れると、ステージ後方の扉が開き、河口湖の雄大な緑が姿を現す。さらに「詩人の旅」、元祖フラッグ曲の「Lush march‼」と、これまでステラシアターで幾度となく披露されてきたナンバーを畳みかけていく。この日は日本列島の大部分が台風の脅威にさらされ、ライブ会場もその影響を受けることは必至と思われたが、奇跡的に雨は降らず。これまでの公演でも雨に降られたことがほとんどないという茅原さんの“ミスサンシャイン”ぶりが、今回も発揮されたのだった。また、オンライン配信では、ドローンを使った、現地観覧者とは一味違うアングルでの映像を楽しむことができる演出も。残念ながら会場に足を運ぶことができなかったファンも、ともに夏の思い出を共有していたことだろう。

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ここからはアコースティックコーナー。茅原さんが中央に設置された椅子に座り、軽快なメロディに乗せて「Love Blossom」、そしてフラッグをゆっくり振りながら、バンドメンバーの「ラララ~♪」の歌声が響くなか「Joyful Flower」と続けた。“お花”つながりで「凛の花」をしっとりと歌い上げると、バックバンド「CMB」によるパフォーマンスがスタート。茅原さんを常に後ろから支えてきた頼りになるメンバーが、今年も安定感たっぷりの演奏を披露し、ステージを彩った。深青のドレスに着替えた茅原さんが再び登場すると、「NEO FANTASIA」を歌い上げる。続くMCでは、これまでの河口湖公演を振り返り、たくさんの思い出を語っていくうちについついテンションが上がってしまう茅原さんの姿が、何ともおちゃめだった。

ライブは後半へ。「皆さんの背中を押してあげたい」と、真剣なまなざしで「Hopeful “SOUL”」、そして激しい光の明滅とともに「TERMINATED」、さらに炎が吹き上がるなか「赤い棘のギルティ」を熱唱。オーディエンスもクラップで応える。クルクル回る赤いサイリウムの海を前に「夢幻SPIRAL」を歌い上げると、茅原さんのライブで幾度となく披露されてきたキラーチューン「Paradise Lost」を渾身の力で披露。歌い終えると「どうもありがとう!」と、額から汗を流しながら満面の笑みを浮かべた。

ここで、はっぴを羽織り、扇子を手にした茅原さんは、「まだまだ祭りは終わりませんよ!」と、この季節にピッタリの和ロック「美歌爛漫ノ宴ニテ」を投下。最後は渾身の「富士山」ポーズで締めて、ステージは早くもクライマックスへ。ラップ調の歌詞が特徴的な「We are stars!」を、このステージのためにアレンジしたフレーズを存分に盛り込んで歌唱。途中からはスピーカーを使って会場のファン全員にあふれ出す想いを全力で伝えた。

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オーディエンスからのアンコールに応え、ライブTシャツとカラフルなスカート姿で登場した茅原さん。サマ鳥 が持って来てくれた大きなひまわりを手に、飛び跳ねながら「Sunshine Flower」を歌唱。

メイクさんから「昨日、今日と汗で(メイクが)大変なことになってるよ、と言われました。みんなのせいだぞ!」といたずらっぽい表情を見せると、ここからは自分の心境を言葉を選びながら丁寧に語っていく。

「みんなが私の歌を聴いてくれて、想ってくれたおかげで、これだけ長く歌い続けてこられました。感謝しています。ありがとうございます」。

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ここで、茅原さんより、11月18日にミニアルバム『Re:Contact』をリリースすることが発表された。本作には、2007年にリリースされた1stアルバム『Contact』の制作時の想いが込められているそう。「私の『いままで』と『これから』がいっぱい詰まったミニアルバムになると思います。みんなの未来の力になる曲を届けることを約束するので、ぜひ受け取ってください」と語りかけた。さらに、12月26日に神奈川県民ホールでのラストライブの開催も発表。神奈川県民ホールといえば、カウントダウンライブも行われた思い出の地。「年末、みんなと一緒にライブができるのは、これまで支えてくれたすべての人のおかげです。本当にありがとう!」と頭を下げ、オーディエンスからは温かい拍手が贈られるなか、感謝の気持ちを歌に乗せて、「Contact 13th」をしっとりと、さらに青いサイリウムに照らされて「Freedom Dreamer」を歌唱し、ステージを後にした。

再度わき上がるアンコールに応え、浴衣姿で登場した茅原さんは充実した笑顔で、ステラシアターについて語り出す。「最初はファンのみんなが集まってくれるかどうか不安でした。でも、そんな心配も吹き飛ぶくらいにたくさんの人たちがきてくれました。地元の皆さんにもたくさん応援していただきましたし、幸せな思い出がいっぱいです。本当にありがとう!」と、ありったけの感謝の気持ちをぶつけた。

「(ステラシアターが)大切に育ててくれた曲です」と紹介しつつ、続いては「purest note ~あたたかい音~」を披露。クラップが響くなかで歌い終えると、感極まって泣いてしまう一幕も。しかしすぐに笑顔に戻り、CMBのメンバーと一緒に記念撮影に臨む茅原さん。

最後は、サマーチャンピオン恒例の打ち上げ花火。メンバーと一緒にカウントダウンをすると、「ゼロ!」の声とともに、上空にたくさんの花が咲き誇った。最後の花火が夜空に消えると、メンバーとともに万歳三唱。「ライブの楽しさを教えてくれたのはステラシアターでした。ここにある全部が大好き。ステラシアターに着いてからは、何をしてもずっと泣いてばかりで、最初から最後まで歌を届けられるかどうか心配でした。でも、みんなを前にすると、そんな不安は全部吹っ飛んで、楽しい時間を過ごせました。

私は本当に恵まれています。13年間、私に会いにきてくれて、どうもありがとうございました!」最後は笑顔で語りかけると、13年間の想いをすべて込めた「だ~いすき!!」の言葉で締めくくったのだった。

サマ鳥が「僕たちはずっとずっと、同じ空の下でつながっているからね」と感謝の気持ちを込めて三本締めをしたものの、会場の熱気はまだまだ冷めやらぬ様子。もう一度舞台に上がった茅原さんによる、13年分の感謝の気持ちを込めたお辞儀で、『サマチャン』は今度こそ終幕を迎えたのだった。

茅原実里

■8月8日セットリスト
Tomorrow’s chance
夏を忘れたら
純白サンクチュアリィ
詩人の旅
Lush march!!
Love Blossom
Joyful Flower
凛の花
Theme of CMB
NEO FANTASIA
Hopeful “SOUL”
TERMINATED
赤い棘のギルティ
夢幻SPIRAL
Paradise Lost
美歌爛漫ノ宴ニテ
We are stars!
Sunshine Flower
Contact 13th
Freedom Dreamer
purest note ~あたたかい音~

■information
ミニアルバム『Re:Contact』
2021年11月18日(水)発売

【豪華盤(CD+BD)】LACA-35195/6,380円(10%税込)/5,800円(税抜価格)
【通常盤(CDのみ)】LACA-15195/2,530円(10%税込)/2,300円(税抜価格)

〜CD購入特典〜
A-on STORE/A!SMART:2L判ブロマイド
アニメイト:A3クリアポスター+56mm缶バッジ※【豪華盤】のみ対象
56mm缶バッジ※【通常盤】のみ対象
Amazon:L判ブロマイド
ゲーマーズ:L判ブロマイド
ソフマップ・アニメガ:B2タペストリー※【豪華盤】のみ対象
2L判ブロマイド※【通常盤】のみ対象
タワーレコード:L判ブロマイド
TSUTAYA RECORDS(一部店舗除く)/TSUTAYAオンラインショッピング:L判ブロマイド
とらのあな:L判ブロマイド
楽天ブックス:アクリルキーホルダー

※店舗オリジナル特典は店舗ごとに全て異なるアーティスト写真を使用した特典となります
※一部実施のない店舗もございます
※特典有無についての詳細は各店舗様へご確認をお願いいたします
※特典はなくなり次第終了となります。予めご了承ください

取材・文/佐伯敦史