声優スクール特集2022
ケッケコーポレーション附属養成所
ベテラン声優の難波圭一さんが代表取締役を務める声優事務所・ケッケコーポレーション附属の養成所。“ケッケ道場”と称されることもある同養成所は、1クラス定員16名の少人数制なのでレッスンは濃密。また、難波先生をはじめ、第一線で活躍しているプロの業界人による本気のレッスンが受けられると好評だ。
【スクール形態】
養成所(プロダクション附属含む)・劇団
【公式ホームページ】
http://www.kekke.co.jp
難波さん、木村さん、加藤さん 師弟鼎談
難波圭一先生(写真:左)
なんばけいいち●8月26日生まれ。山口県出身。ケッケコーポレーション代表取締役。『タッチ』(上杉和也)や『聖闘士星矢』シリーズ(魚座のアフロディーテ)といったアニメ作品はもちろん、TV番組のナレーションも多数。また、数々のTVドラマにも出演するなど、幅広い活躍を続けている。
加藤綾乃さん(写真:中央)
かとうあやの●9月28日生まれ。栃木県出身。芸能系事務所でのレッスンを経て、ケッケコーポレーション附属養成所に入所し、現在に至る。TOKYO FM『SCHOOL OF LOCK』内ラジオCMに出演。
木村亜希子先生(写真:右)
きむらあきこ●6月28日生まれ。福井県出身。難波先生の教え子として、現在は声優として活動しながら講師として主に基礎科、ジュニアクラスを担当し、後進の育成に励んでいる。主な出演作はアニメ『ロックマンエグゼ』シリーズ(ロックマン)、ゲーム『テイルズ オブ イノセンス』(ルカ・ミルダ)ほか。
苦手意識をなくし、興味があることには何でもチャレンジするのが大事
木村 加藤さんにジュニアクラスで初めて会ったのは、もう2年近く前になるのかな?
加藤 そうです。私だけ後期のレッスンから加わったので、テキストも初めて渡されてガチガチでした。原稿を読むのも全然できなくて。
木村 今は笑って話せているけど、最初は笑顔もあまり出ていなかったものね。でも真面目で初々しくて、言われたことに対して、一生懸命に取り組む姿は印象的でした。難波さんに初めて会った時のことは覚えていますか?
加藤 緊張しすぎていて、実は覚えていないんです。所属の契約の際に、両親と一緒に事務所に行った時のほうが印象に残っています。私が静かにしていたら、難波さんに「猫被っているでしょう?」って(笑)。私のボイスサンプルや歌を聴いてくださっていて、その印象から「本当はもっと元気な感じでしょ?」と言われて、「見破られた!」とうれしくなりました。
難波 綾乃はすごく自分をもっている高校生だと思いました。最近若い人と話すと、自分のことより他人のことが気になってしまう人が多い。自分を磨くより、人と比べたりする。でも彼女は全然それがなくて。木村もそうでした。木村は、自分の枠というものがなくて、何かをやらせるとどんどん大きくしていく子だった。もっとこうしたらと言われなくても、自分から広げていける力を最初からもっていたんですよ。綾乃も人と比べるというより、自分で考えて自分なりの答えをいつも探していたので、それが良いなと。
加藤 そんなふうに思っていただいているなんてうれしいです。木村さんも難波さんに教えていただいたんですよね?
木村 難波さんのレッスンは怖くて仕方なかったです。もう、じっと見られていると思うと汗がダラダラ出て、とにかく集中しなければと必死でした。
難波 僕はいちばん厳しかったんですよ。昭和の人間なんでね。木村は僕が厳しく教えていた最後の世代じゃないかな。
木村 私の担当している基礎科は、雰囲気も和気あいあいとしていて、生徒さんと同じ目線に立ってできないところを頑張っていこうという感じですが、私が難波さんに教わっていた頃は、他の講師の方も含めて「こうだ!」と教わったら、あとは自分で考えて、自分でやらなきゃという感じでした。
加藤 時代で教え方も変わりますか?
難波 時代によっても違いますね。今の若い人がどういう環境で育ってきたのかということを考えれば、いきなり昔の厳しさを与えてもしょうがないので、彼らにも理解できるようなアプローチから始めます。ただ、最終的には厳しさも教えないと現場に行ったときに困るので、現場に求められる厳しさや緊張感は段階的に教えていきます。本科、研修科ではそこも踏まえて講師を選んでいます。木村には、彼女のもっている優しさとプロとしての頑張り方と言う点で基礎科の講師に向いていると思ってお願いすることにしたんですよ。
木村 基礎科のレッスンは、体力作りや呼吸や滑舌といった基礎が中心です。難波さんからは、長く仕事を続けていくうえで大事なことだからその部分をしっかり教えてほしいと言われています。生徒に教えることで、全部ブーメランになって自分に返ってくるんですよ。自分でもあらためて基礎の大切さを実感しています。
難波 綾乃は今、何を目標にしているの?
加藤 近い目標として一つ決めているのは、特技や自分の好きなことを生かした作品に出演することです。料理や歌うこと、それから体を動かすことが好きなので、バスケや剣道などの経験を活かせるような作品に出られたらと思います。
難波 木村は、綾乃にどんな声優になってほしい?
木村 今は、声優の仕事の幅が広がっていて、いろいろなものを求められるので大変だなと思います。これはできるけどこれは無理と決めつけずに、加藤さんには今のように真摯に向き合って、いろいろなお仕事にチャレンジしてほしいと思います。
難波 綾乃は高校の調理科で料理の勉強もしているからよく話すのですが、料理人だったらたとえ嫌いな食材があっても、その食材を自分の料理に絶対に使わないという人はいないだろうと。人に食べてもらう前に一度は口にしていると思うしね。つまり、苦手意識をなくすことですよね。あと、興味があることには何でもチャレンジすることが大事だと思います。不思議なもので、何気なく始めたことが仕事につながったりすることが多いんですよ。
加藤 頑張ります! 今は学校との兼ね合いで難しいのですが、少人数でしっかり見ていただけるのがうちの養成所の魅力なので、これからお仕事と並行してまたレッスンにも参加したいと思っています。
木村 現場に出ると、そこで自分に足りないものに気づくこともあります。ここではダンスや落語などいろんなことが学べますし、一方通行ではなく、求めたことにちゃんと応えてもらえるのが、ケッケコーポレーション附属養成所のおすすめポイントだと思います。
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本科では落語のレッスンも!
難波さんと木村さんが所属する「落語研究会」は、養成所生も参加できる。「落語の稽古では難波さんも生徒。ベテランの難波さんが師匠から言われたことを一生懸命に聞いています。大先輩との取り組み方の違いを間近で見られる貴重な機会になっています」とは木村さん。一人で情景から登場人物全員を演じる落語には、声優に通じる要素がたくさんあるとのことで、本科のレッスンにも落語を取り入れている。
代表取締役 難波圭一さんからのメッセージ
求める人材について、特にこの年代、こういう人でなければならないというのはありません。ただ、声優にはどういうお芝居が求められているのかということに早く気づいたほうが楽でしょうね。「セリフに心がこもる」というのはどういうことか。また、TVドラマ、舞台、声優のお芝居とでは、それぞれ表現の仕方が違います。声優にとって感情が変わるというのは、音が変わることとイコールなんです。そこにまず気づいてもらうことが大事だと思います。そのうえで表現の幅を広げていくこと。幅広く活動していくために、いろいろなお芝居をできるようになってもらいたいと考えています。
入所案内
ケッケコーポレーション附属養成所
【所在地】
〒151-0063
東京都渋谷区富ヶ谷2-3-6 WAKEIビル2F
TEL:03-3460-5443(平日11:00〜17:00)
【アクセス】
東京メトロ千代田線
「代々木公園」駅 1番出口徒歩約7分
小田急線「代々木八幡」駅 南口徒歩約7分
★スクールの詳しい情報&資料請求はこちらから
HP:http://www.kekke.co.jp
【応募資格】
中学生以上の健全な男女
※未成年者は保護者の同意が必要。
【期間】
4月~翌年3月 年間約36回(1回3時間)
※この他にも、相談会やダンスワークショップ等も開催。
【定員】
本科・研修科16名/基礎科20名
【レッスン費】
年間合計299,000円(税込)(初期費用155,000円+受講料144,000円)
※次期継続の場合は、初期費用減額あり。
※継続時費用:年額248,500円(初期費用104,500円+受講料144,000円)
※ジュニアクラス、オンラインクラスのレッスン費は上記とは異なります。HPをご確認いただくか、別途お問い合わせください。
【授業内容】
コース | 授業内容 |
ジュニアクラス (半年コース) | 中学生・高校生対象のクラス(半年コース)。1クラス12名の少人数制。講師は木村亜希子さん、ミルノ純さん、大原めぐみさん、代表の難波圭一さんなど所属声優が直接レッスン。 |
オンライン 基礎レッスン | インターネットを使用した、オンラインレッスンクラス(半年コース)。基礎を中心に、いろいろな音を身に付けて、さまざまなキャラクターを演じてみる。業界で求められる力強い表現ができるようになることを目指す。 |
基礎科 | 1年かけて、基礎をレッスン。1年間の基礎コース終了後、本科を希望する場合は審査(稽古成果)を見て判断。 ※基礎科から所属になる可能性もあり。 |
本科 | 基礎・演技経験者のみのクラスで、よりハイレベルなカリキュラム。実践演技、ナレーションなど、さまざまな表現を経験し、可能性を広げ、多岐にわたって活躍できるよう、現役プロ(声優・俳優・監督・タレント)を招いてレッスン。 |
研修科 | プロデューサー・監督・制作陣・マネージャーによるオーディション形式や、現場さながらの実践形式でのレッスン。所属タレントもレッスンに参加。随時査定し、所属の合否を決定。 |
【公式ホームページ】
http://www.kekke.co.jp