【声グラ独占カットあり】最後まで全力疾走!熱血のライブ 「朱演2022 LIVE HOUSE TOUR『はじまりのサイン』」レポート

開演前、ライブ中の注意事項がアナウンスが終わると、バンドメンバー全員が白を基調にしたファッションでステージにゆっくりと登場する。すぐに大きな拍手が湧き起こり、座席からファンたちが一斉に立ち上がる。そこに、この日の主役である斉藤朱夏さんが真っ赤な衣装に身を包んで現れると、拍手はさらに大きくなる。こうして、「朱演2022 LIVE HOUSE TOUR『はじまりのサイン』」のファイナルとなる、東京・豊洲PITライブ第2部がスタートした。

幕開けを飾ったのは、2ndミニアルバム『SUNFLOWER』のオープニングに収録されている「ゼンシンゼンレイ」だ。大きなフラッグを手に、拳を突き上げる斉藤さん。彼女のパワフルなボーカルと動きに煽られるように、会場のボルテージが上昇している。歓声こそ聴こえないものの、それがよく伝わってくる。そして、続く「リフレクライト」から「恋のルーレット」、「パパパ」、「ぴぴぴ」までは、ノンストップのパフォーマンスが続く。上手から下手までを何度も走り、会場全体に笑顔を届ける斉藤さん。「ぴぴぴ」では、彼女とファンが振りを揃えることで、会場の一体感がより高まっていく。ステージ後方には大きな白い布が全面にあしらわれ、楽曲ごとにその布が色とりどりのライトで照らされることで、ステージ全体が様々な表情を見せる。そんなステージで、よく通る澄んだ声で歌い、颯爽と動き回る真っ赤な彼女がとてもよく映えている。それにしても、スタートから全力疾走。この日のライブの1曲目のタイトルのように、まさに全身全霊。とにかく、その歌も動きも表情もエネルギーに満ちている。会場の熱気も、1曲ごとに上昇を続けている。昨年12月にパシフィコ横浜で行われた「朱演2021 HALL TOUR『つぎはぎのステージ』」も見応えのあるライブだったが、この日のライブも感じ入るところの多いライブになりそうだ。

立て続けに5曲を披露したあとは、この日最初のMCとなり、「最近、ソロデビュー当時のことを思い返すことがある」と話し始める。耳をそばだてて、じっと聞き入るファンたち。斉藤さんは、そんなファンに向けて言葉を紡いでいく。歌に対して、いちばん気をつけているのは言葉だということ。でも、言葉は時々怖いものになって、知らないうちに人を傷つける場合があること。だからこそ、繊細に言葉を扱っていきたいということ。言葉は怖いものではあるけど、今しか言えないことはたくさんあるから、強い心でそれを伝えていきたいということ。今話していることも含めて、自分の言葉を受け取ってくれるファンがいることをうれしく思っているということ。言葉への強い思いは、怖いからこそ繊細に扱わなければいけないという意識は、ソロデビューから現在まで何も変わっていないということ。そんな話をした後、「今から、この思いを曲を通して届けたい」という言葉でMCを締める。一瞬の静寂のあと、大きな大きな拍手が彼女を包み込む。

そんな中、ふっと息を吐いて歌い始めたのは、デビューミニアルバム『くつひも』の1曲目である“斉藤朱夏のはじまりの歌”=「ことばの魔法」だ。これが、素晴らしかった。本当にすごかった。タイトル通り、まるで魔法のような力を持つ「言葉」というものについて歌ったスローナンバーだが、MCで語った思いの本気を証明するかのような熱唱に、心が動かされた。切々とドラマティックなメロディーを歌い上げる声が、どこまでも伸びていく。力がみなぎる歌には、時に切なさもよぎり、シャウト気味の歌唱や瞬間的なファルセットも、「ことばの魔法」に宿るメッセージを伝えるためにしっかりと作用している。歌詞とメロディーに、彼女の感情が確かに乗っている。だからこそ、歌い手としての技量と楽曲への思いが絶妙なバランスでせめぎ合いながらも、ギリギリのところで思いが技量を超えて胸に突き刺さってくる。そうして聴く者の心を揺り動かすのが“歌の魔法”だとしたら、この日の「ことばの魔法」は間違いなくそれだった。その魔法に聴く者がかかったことを示すように、「ことばの魔法」を歌いきった彼女への万雷の拍手は、しばらく鳴り止まなかった。

「ことばの魔法」の余韻が冷めやらぬ中、ピアノのイントロが静かに流れ始め、「セカイノハテ」を歌い始める。オリジナルバージョンは、ピアノのみのイントロでスタートしたあと、ほかの楽器も加わった上で歌い出されるのだが、この日はそうではなかった。ピアノと歌だけで、楽曲の中盤までが進む。ピアノの音に寄り添うように、一語一語を噛み締めるように歌われる歌。最小限の編成でのパフォーマンスだけに、ソロデビューからこの8月で3周年を迎える斉藤朱夏のシンガーとしての成長、そして彼女の歌が持つ力がダイレクトに伝わってくる。中盤以降はバンドサウンドでのパフォーマンスになったが、歌の力はもちろん衰えることがなかった。この「セカイノハテ」とその前に熱唱した「ことばの魔法」は、豊洲PITに集まったオーディエンスにとって、間違いなくこの日のライブの1つのクライマックスだったと断言できる。それは、「ことばの魔法」を歌い終えたときに巻き起こったあの拍手と同様の、いやそれ以上にも感じる喝采の拍手が、「セカイノハテ」を歌い上げた直後に鳴り響いたときに確信できたことだ。

その後も、歌に感情が乗ったパフォーマンスを続けながらファンを楽しませていく、斉藤さん。「しゅしゅしゅ」では左右のお立ち台でタオルを振り回し、「Your Way My Way」では恒例の会場の二分して行う赤青旗上げで会場を盛り上げる。「月で星で太陽だ!」では、弾けるようなボーカルを聴かせる。続くMCでは、ファンへの感謝を伝え、音楽を通したコミュニケーションのかけがえのなさを熱く語った。そして、そのあとに披露されたのは、このライブツアーのために制作された新曲「はじまりのサイン」だ。力強いメロディーラインと歌声に、ファンも力強いハンドクラップで応える。「ハイタッチ」では、真っ赤なサイリウムで埋まった会場を前に大きく右手を振り続ける。そして、斉藤朱夏という人間の性分を赤裸々に歌うロックナンバー「もう無理、でも走る」、ハートウォーミングなポップチューン「声をきかせて」でライブの本編を幕を閉じた。

すぐに、アンコールを求める手拍子で会場がいっぱいになる。その“声”に応えて再びステージに登場するバンドメンバー、そして斉藤さん。アンコールで披露されたのは、疾走感が魅力の「止まらないで」と、エモーショナルなサウンドがその詞曲とシンクロして相乗効果を生む「ヒーローになりたかった」だ。1日2公演目だとは思えないエネルギーは、決して最後まで途切れなかった。

この日のライブを見て気づいたのは、斉藤朱夏の朱=赤は、“熱血の赤”なのだなということだ。あふれる思いが、たぎる感情が、彼女の歌にはほとばしっている。それは、これまでもきっとそうだったのだろうが、今はその思いや感情をきっちりと歌詞とメロディーに乗せ、音楽として聴かせ、聴く者に届ける力量が格段に増したからこそ、気づくことができたのだと思う。それぐらい、この日のライブからは熱いものが伝わってきたし、真っ赤な衣装がよく似合っていたように、熱さもまた彼女にはよく似合う。ゆえに、斉藤朱夏の朱=赤は、“熱血の赤”なのだ。彼女の誕生月であり、彼女の季節でもある8月からスタートするツアーでは、全国10ヶ所のライブハウスを巡る。少し気が早いけれど、斉藤朱夏らしい熱血に魂を焦がされるようなライブを、今から期待して待っていたい。

撮影/Viola Kam [V’z Twinkle] 取材・文/大久保和則

◇SET LIST◇

01. ゼンシンゼンレイ
02. リフレクライト
03. 恋のルーレット
04. パパパ
05. ぴぴぴ
06. ことばの魔法
07. セカイノハテ
08. しゅしゅしゅ
09. Your Way My Way
10. 月で星で太陽だ!
11. はじまりのサイン
12. ハイタッチ
13. もう無理、でも走る
14. 声をきかせて
<アンコール>
15. 止まらないで
16. ヒーローになりたかった

◇ライブ情報◇

朱演2022 LIVE HOUSE TOUR「キミとはだしの青春」

8月20日(土) 柏PALOOZA OPEN 17:30 / START 18:00
8月21日(日)柏PALOOZA  OPEN 16:00 / START 16:30
9月9日(金)仙台darwin OPEN 18:00 / START 18:30
9月17日(土)岐阜club-G OPEN 17:00 / START 17:30
9月19日(月祝)LIVE ROXY SHIZUOKA OPEN 17:00 / START 17:30
9月23日(金祝)広島SECOND CRUTCH OPEN 17:00 / START 17:30
9月25日(日)福岡DRUM Be-1 OPEN 17:00 / START 17:30
10月8日(土)神戸VARIT. OPEN 15:30 / START 16:00
10月22日(土)HEAVEN’S ROCK さいたま新都心 VJ-3 OPEN 15:30 / START 16:00
11月3日(木祝)京都MUSE OPEN 17:00 / START 17:30
11月5日(土)yokohama BayHall OPEN 15:00 / START 16:00

チケット料金:立見 6,000円(税込/ドリンク代別)
※整理番号順の入場 ※未就学児入場不可 ※枚数制限2枚(複数公演申し込み可能)

■最速となる「FCサイト『しゅかランド』会員限定抽選受付」開始
チケット受付期間:4月24日(日)21:00 〜 5月8日(日)23:59
FCサイト『しゅかランド』:https://shuka-land.jp/

◇リリース情報◇

Blu-ray『斉藤朱夏 LIVE&DOCUMENT-朱演2021“つぎはぎのステージ”-』
2022年4月13日(水)
完全数量生産限定盤【BD+ライブCD+フォトブック】VVXL-90~92 ¥11,000(税込) / \10,000(税抜)
通常盤【BD】VVXL-93 ¥7,700(税込) / \7,000(税抜)

<収録曲>
ワンピース
くつひも
恋のルーレット
あめあめ ふらるら
パパパ
ぴぴぴ
36℃
よく笑う理由
ヒーローになりたかった -Acoustic ver.-
セカイノハテ -Acoustic ver.-
しゅしゅしゅ
Your Way My Way
またあした
もう無理、でも走る
声をきかせて

<特典映像>
DOCUMENT

Information
斉藤朱夏公式Twitterアカウント:@Saito_Shuka
斉藤朱夏スタッフ公式アカウント:@Shuka_staff
斉藤朱夏オフィシャルサイト http://www.saitoshuka.jp
斉藤朱夏 Official YouTube Channel  https://www.youtube.com/channel/UCNZixANYOD3NyepS2lsAArg

PROFILE
斉藤朱夏(さいとう・しゅか)
埼玉県出身、8月16日生まれ。
2015年『ラブライブ! サンシャイン!!』の渡辺 曜役で本格声優デビュー。
同作品のスクールアイドルユニットAqoursとしても活動。
2018年11月に開催されたAqoursの東京ドーム公演(2days)では、国内外ライブビューイング含め、15万人の動員を記録。「第69回 NHK紅白歌合戦」への出場も果たすなど、今注目の女性声優。
2019年8月14日(水)にミニアルバム『くつひも』でアーティストデビューを果たした。