高槻かなこ

【声グラ限定】TVアニメ『ブラック★★ロックシューター DAWN FALL』エンディングテーマ!高槻かなこさん3rdシングル「Before the Nightmare」インタビュー

高槻かなこ

高槻かなこさんの3rdシングル「Before the Nightmare」が5月25日(水)にリリースされます。儚さと力強さが巧みに合わさった表題曲は、現在放送中のTVアニメ『ブラック★★ロックシューター DAWN FALL』のエンディングテーマ。これまで同様、シングル収録曲のすべての作詞を自身で綴っています。本作に込めた思いを語ってもらいました。

念願叶い実現したタッグ

──今回のシングルのリリースにあたっての率直なお気持ちから教えていただけますか?

「やっと世に出るときがきたな」と、うれしい気持ちでいっぱいです。実はこの楽曲を制作していたのは1年以上前なんです。

──タイアップ曲の場合は制作も早いですもんね。TVアニメ『ブラック★★ロックシューター DAWN FALL』のタイアップのお話をいただいたときは、作品に対してどのようなイメージがありましたか?

楽曲の「ブラック★ロックシューター」や、前作のアニメを知っていたので、『ブラック★★ロックシューター DAWN FALL』はどういう作品になるんだろうってワクワクしていました。前作とは全く違う作品になるとは事前に聞いていて、プロットももらってはいたんですけど、映画のようなクオリティの作品なので『DAWN FALL』だけの世界観がどういうものなのかなと、いちファンとして楽しみに待っているような感じです。

──「ブラック★ロックシューター」を聴かれていたとのことでしたが、もともとお好きだったんです?

はい! カラオケでも絶対に歌うくらい好きな曲です。だからこのプロジェクトに関われることがうれしいですね。私自身もその世界観に寄り添えるように、試行錯誤しました。

──「Before the Nightmare」は、cadodeのebaさんが作曲を手がけられていますが、タッグを組まれたのは初めてですよね?

一緒にお仕事することは初めてなんですけど、実は私がこの世界に入ったキッカケがebaさんなんです。私がYouTubeに「歌ってみた」の動画を上げていたときに、ebaさんが声を掛けてくれて、ebaさんが作られた曲の仮歌を入れたこともありました。デビューしたら絶対ebaさんと一緒に作品を作りたいと思っていたので、念願が叶いました。

──ebaさんもうれしかったでしょうね。

最近久しぶりに会ったんですけど、まだそういうことを話せてなくて(笑)。また今度別の機会に聞いてみたいなって。制作時はコロナ禍ということもあって、音楽プロデューサーを介して、オーダーを元にebaさんに曲を作ってもらって。私も「サビは盛り上がりたいです」ってリクエストさせてもらいました。

──すごくカッコ良い曲ですが、念願の曲が届いたときはどのような印象を持たれましたか?

「ebaさんの曲だなぁ」って。幅広くジャンルを網羅している方ですけど、ギターサウンドが初期のebaさんの印象だったので、イメージ通りの曲だなって。

──「Before the Nightmare」は直訳すると悪夢の前に。歌詞のテーマはどのように決められていったのでしょうか。

曲をもらってから、歌詞を書いて。もともと悪夢をテーマに書きたいなと思っていたんです。『DAWN FALL』のプロットを読んで、記憶をなくした主人公の気持ちや、作品のパラレルワールドのような世界観が、夢の中のようだなと思って。

──実際に悪夢を見たあとに書かれたとか。

そうです(笑)。夢の中に出てくる全然知らない人が怖かったり、なぜか大切に思ったり、起きてからももう一度その夢を見たいなと思ったりすることって皆さんもあると思うんです。私の場合、夢の中で見た顔ははっきり思い出せなくても、感情だけ覚えていることがあって。それが1話の内容にもマッチしているなと。サビの歌詞はすぐに思い浮かんだのですが、どういうストーリーにするかは、悩みながら言葉をはめていったような感じでした。

──レコーディングはいかがでしたか?

すごく順調でした。今レコーディングしたらまた歌い方が少し変わるのかなとは思います。この1年の間にボイトレにも通うようになったんです。これまでボイトレにはあまり通ったことがなかったんですが、プロの意見を聞きたいなと思って。そしたら先生から「実はあなたは低い声だよ」「もっと野太い声だよ」って指摘されました(笑)。指導してもらっているうちに、(歌い方に)変化があったので、ライブバージョンになると全然違う雰囲気になると思います。歌い方や声が変わるのが良いことなのかはまだわからないですけど、曲によって変えていけたらいいなって。

──いろいろな曲にアプローチできる武器が増えるのは、とても良いことですよね。

そうですね。それでもっと低くてカッコ良い声が出せるようになれば、また違う曲も歌えるようになるし。オールジャンル歌える人になるように練習に励んでいる感じです。

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Love myselfの気持ちを曲にのせて

──カップリングに収録されているバラード「Love myself, All myself」もこれまでになかった毛色だなと思っていました。

確かに。今までバラードを歌ったことがなかったということもあるんですが、わりと素の自分に近いのかなって。カップリングの2曲は最近作ったものなんです。でも歌いたいテーマは2曲とも決まっていて。 2曲目の「嘘つきダーティ」はボカロっぽい曲にしたいなと思っていて、ボカロPの市瀬るぽさんに書いてもらいました。ジャジーなものになっていて「おお!」と。

──「嘘つきダーティ」にはいろいろな宝石の名前が出てきますね。

曲のテーマは決まっていたんですけど、歌詞のテーマは決めてなかったんです。この歌詞を書いていたときが、人に嘘をつかれたことに傷ついていた時期で。それをダークになりすぎないように宝石に例えてぶつけようかなって。一聴すると「カッコ良い曲」という印象ですが、紐解いていくと、芯のある曲になったなと思ってます。ただ、キーが高くて速いので、歌うのはすごく難しかったです。ライブでは歌えないかも(笑)。でも難しい曲にチャレンジしたかったんですよね。今まではどちらかと言うとシンプルな曲が多かったので、みんなが爆上がりできる曲になったらいいなって。

──お客さんのことも想像しながら書かれた曲なんですね。

はい。一方の「Love myself, All myself」は自分のために書いた曲です。

──「Love myself, All myself」は、<未来のために 今が苦しくて私のためは先延ばしに>と、冒頭からストレートに想いを綴られています。

ストレートすぎて、もしかしたらあまり共感してもらえる人がいないかも(笑)。それでも良いから、今の自分を励ます曲を歌ってみたかったんです。「Love myself, All myself」は、その名の通り、私の“Love myself”についての想いを書いています。

毎年目標を決めているんですけど、今年の目標を“Love myself”にして。今の自分の仕事って花火を打ち上げるような仕事というか。一見華やかですけど、打ち上がったあとに現実とのギャップに寂しさを感じることもあったんです。でもコロナ禍を経て、人との絆や日常の中で感じる幸せを一つ一つ大切にして、自分の気持ちと向き合おうって。新たにまた一歩を踏み出すCDの中に、等身大の自分を曲として置いておきたいなと思いました。

── 1stシングルのときは「Anti world」のときは“believe in myself”と歌われていましたが、そこからの“Love myself”。忙しいと忘れがちになってしまいますけど、自分の気持ちを抱きしめてあげることってすごく大切なことですよね。

そうなんですよね。今年に入ってから、“Love myself”の考えをちょっとずつ植え付けるようにしました。

──この曲では作曲も手がけられています。どのように制作されたのでしょうか。

歌詞先行で作ったんです。その後、曲を作ってもらって、メロディをつけてもらったんですが、最初はなかなか“これだ”と言うものにならなくて。それで「こういう感じのメロディをつけたいです」と歌って送ったものをアレンジしてもらって、出来上がっていったという感じです。。

──自分の素直な気持ちを歌にしたことで、なにか気付きのようなものはありましたか?

自分ってすごく素直な人間なんだなと思いました(笑)。自分で書いた歌詞にメロディー、自分にしかない気持ち……本当に自分が詰まってるなって。ちょっと恥ずかしいです(笑)。みんなの手元に届いたときに、どう思われるのかなって少しドキドキしています。

──前作「Subversive」に収録されている「金魚」もそうでしたが、音楽活動を通して、高槻さんの素顔も感じることができますね。

私、何に対しても嘘がつけない性格なんです。その時の自分の気持ちを残せる場所があるってなかなかないから、少しでも入れたいなって。カッコつけた部分だけじゃなくて、共感してもらえるような……みんなで輪になるような作品にしたいなって気持ちが強くあります。

──アートワークについてもおうかがいさせてください。MVでは、2つ衣装を身にまとって、コンセプチュアルな世界を表現されています。

悪夢がテーマなので、夢の中の自分、現実の自分、2パターンの自分の姿で撮ってもらって。儚さや夢の中のうつりかわりを監督に表現してもらいました。私も大好きなMVになりました。

──ジャケ写真は街の中で撮られたものですね。

夜の街を練り歩きながら撮ったんです。街の写真を、歪ませた背景で、夢の中というのを表現してもらいました。3作とも同じ方が作ってくれているんですが、いつも自分らしさを汲み取ってもらえていて、本当にありがたいです。

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──本作のあとの音楽活動も気になるところです。

目標としては、アルバムを出したいです! あとライブをやりたいんですが、まだシングル3作だけしか出していないので、フルライブには曲数が足りなくて。だからアルバムを引っさげてのツアーが夢です。一人ひとりの顔が見られるようなライブハウスをまわってみたいですね。

──自分のことを応援してくださっている方と心で通じ合いたいという思いが、高槻さんのなかで強いのでしょうか。

単純に、一人でも多くの人に楽しんでもらいたいって気持ちが強いんです。もし自分と目があっただけでよろこんでくれる人がいるのなら、よろこばせにいきたいなって。音楽でやりたいことはたくさんあるので、焦らず、丁寧に作っていきたいなと思ってます。

──それこそ“Love myself”の精神で。

そうですね。自分のペースで、心の赴くままに。

取材・文/逆井マリ

■プロフィール
たかつきかなこ●9月25日生まれ。アミューズ所属。主な出演作は、テレビアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』(国木田花丸)、Webアニメ『けいばじょう』(くりげ)、『ぶらどらぶ』(2021年、紺野カオル)ほか。

■information
TVアニメ『ブラック★★ロックシューター DAWN FALL』エンディングテーマ
高槻かなこ ニューシングル「Before the Nightmare」
2022年5月25日(水)発売

【初回限定盤 (CD+BD)】LACM-34264 ¥2,750円 (10%税込) / ¥2,500円 (税抜)

【BRSDF盤】LACM-24264 ¥1,430円 (10%税込) / ¥1,300円 (税抜)

<CD収録内容>※全形態共通
1. Before the Nightmare
作詞:高槻かなこ 作曲・編曲:eba
2. 嘘つきダーティ
作詞:高槻かなこ 作曲:市瀬るぽ 編曲:eba
3. Love myself, All myself
作詞・作曲:高槻かなこ 編曲:森 拓人 弦編曲:内田清孝
4. Before the Nightmare (Off Vocal)
5. 嘘つきダーティ (Off Vocal)
6. Love myself, All myself (Off Vocal)

<Blu-ray収録内容>※初回限定盤のみ同梱
「Before the Nightmare」Music Clip
「Before the Nightmare」Behind The Scenes (メイキング映像)

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