メルパルク最後の濃芝居は思い出の「七三ポンチョビレ」で
2022年6月12日(日)に開催された「森川智之と檜山修之の『おまえらのためだろ!第57弾』」。今回初めて足を運んだ若いお客さんもいるなど、世代を超えて愛され続ける長寿イベントだ。その“聖地”である東京・メルパルクホールでのおまえらは今回がラスト。聖地での最後のおまえらを見届けようと、大勢のファンが集結した。今回はその夜の部をレポート。
※<昼の部>はこちらからご覧いただけます https://seigura.com/news/93984/
■森川智之と檜山修之の『おまえらのためだろ!第57弾』(夜の部)
【会場】メルパルクホール(東京)
【キャスト】森川智之、檜山修之、陶山章央、石塚堅、めぐっち(声の出演)
【ゲスト】緑川光(おまえら初参戦)、鳥海浩輔、杉田智和、伊東健人、葉山翔太
■濃芝居
さよなら…メルパルク!萌ぇおまカフェ♥卒業公演…
緑子もいと子もお市の方々もおまディビジョン!
椅子ノシスマスクで歌います! ♪七三ポンチョビレ
ああ巣鴨も松屋町もイルカが乗った少年でフィナーレ!
<おまキャラさん>
森川智之……「ミッシェル松屋町(まっちゃまち)」/「萌ぇ~♥メルパ店 森長ここあ」
檜山修之……「ジョージ巣鴨/尾宅檜偽男(おたくひぃぎゅお)」
鳥海浩輔……「かの、ミランダ・ワンツスリー・オモロ」
緑川光………おまカフェ 萌ぇ~♥メルパ店「みどり子・イヤーン・キュンキュン」
杉田智和……おまカフェ 萌ぇ~♥メルパ店「お市の方々々々」
伊東健人……おまカフェ おまディビジョン店「いと子・観音様ドツボ・ハマッテどっぴんしゃん」
葉山翔太……おまカフェ おまディビジョン店 「翔子・腹痛空港」
中南米のアンティグア・バーブーダ付近で、“大体”ミリオンヒットしたという怪しげな触れ込みの「イルカが乗った少年」をデュエットしながら登場したのは、「ミッシェル松屋町(まっちゃまち)」(森川智之さん)と「ジョージ巣鴨」(檜山修之さん)の二人。彼らの頭上には、歌のタイトル通りの愛らしいイルカバルーンが鎮座している。ちなみに初出は第41弾(昼の部)で、当時「かわいい!」と評判になった人気のおまキャラである。もっとも、若いファンにとっては非常に難解なパロディーであることは間違いない……。
スポットライトが切り替わり、客席の「お市の方々々々」(杉田智和さん)を映し出す。杉田さん扮するお市の後ろに共生している“方々(かたがた)”は、初登場時から増殖を繰り返しており、現在その数なんと10体。ここまで来ると背負うのも一苦労といった様子だ。一方、杉田さんがボソッと「無茶苦茶かわいい……」とつぶやくほど、ただひたすらにキュートだったのが、「みどり子・イヤーン・キュンキュン」(緑川光さん)。メイド服姿もさることながら、名前どおりのキュンなセリフも妙に心地良い。
一連のやりとりが終了したタイミングで登場したのは、「かの、ミランダ・ワンツスリー・オモロ」(鳥海浩輔さん)。彼女は第31弾から登場している古参のおまキャラで、みどり子とお市が在籍しているおまカフェのオーナーを務める人物である。次いで得意のラップでノリノリな自己紹介をしてくれたのは、「いと子・観音様ドツボ・ハマッテどっぴんしゃん」(伊東健人さん)と「翔子・腹痛空港」(葉山翔太さん)の二人。普段はおまカフェ「おまディビジョン店」に勤務しているが、わけあって「萌ぇ~♥メルパ店」に招集されたらしい。
さらに「萌ぇ~♥メルパ店」の人気嬢「森長ここあ」(森川さん)が、最古参の上客である「尾宅檜偽男(おたくひぃぎゅお)」(檜山さん)を連れ立って登場。いわゆる同伴出勤であり、さすがはかつて行われたおまキャラ人気投票で3位に輝いただけのことはある……と言いたいところだが、実はこれ、オーナーであるミランダの策略。おまカフェは長引くコロナ禍の影響で経営状態が悪化しており、メルパ店とディビジョン店のどちらかを閉店しなければならないばかりか、大胆な人員整理も断行せざるを得ないギリギリの状況に陥っていたのである。
そこでミランダが考えたのが、上客の檜偽男にキャストたちの接客の審査をさせるという作戦。それを聞かされたキャストたちは、生き残るために必死で接客合戦を繰り広げるのだった。結果、ミランダが選んだのはまさかの檜偽男。今の時代、メイドカフェだから女子というのはナンセンス。他人に対して気遣いができる子がいちばんというのがその理由だ。
慌てふためくキャストたちに対し、檜偽男は普段のおどおどした態度とは打って変わって毅然と「みんなで知恵を出し合えばきっと店の危機を乗り越えられる」とキャストたちに奮起を促す。そして、その打開策としてここあが提案したのが「七三ポンチョビレ」だった。初のメルパルク開催となった第27弾(夜の部)で披露した、ここあにとっては非常に思い出深い七三ポンチョビレ。
そんなわけで、全員が舞台上で色鮮やかなポンチョビレの衣装に生着替え。ポンチョビレは無言で行われるため、観客はBGMに合わせて手拍子で盛り上げる。無言のポンチョビレの列はしだいに舞台から客席へと移っていき、一行はそのまま後方の扉から退場。こうしてメルパルクホールでの最後の濃芝居は、おまえららしいシュールな形でフィナーレとなった。
■フリートークコーナー
この日の夜の部では、大ヒット上映中の映画『トップガン マーヴェリック』の話題に。長年トム・クルーズの吹き替えを務めている森川さんは、トムのプロモーション活動に同行し、初めてスタンディングオベーションを経験したと興奮気味に語った。そんな森川さんは、1986年公開の『トップガン』を一観客として鑑賞したという。映画館を出る頃には気分はすっかりマーヴェリック。会場を出るやいなや、そのまま安物のサングラスをかけ、自転車(カワサキのバイクのつもり)で国道1号を華麗に疾走。何故国道1号なのかというと、京浜東北線を戦闘機に見立てて並走したかったから(笑)。こうして映画のワンシーンを自転車と電車で見事に再現した若かりし頃の森川さんなのであった。マーヴェリックになりたいという夢を、36年経って見事に叶えた森川さんはやっぱりすごい!
■しゃべりば
「肌のキメが細かく、一緒に女装写真を撮ってみたら普通に女の子だった」「その辺にいそう」など、まずは伊東さんの女装が話題に。また、イベントを楽しみにしていたと語ってくれた緑川さんも、想像どおりの美しい女装を披露。ちなみに鳥海さんによれば、最初はみんなきれいだが、だんだんと崩れていき、最終的には自分でメイクをこなすようになると自身の経験を交えて語り、森川さんと檜山さんも完全に同意といった様子で頷いていた。また、檜山さんから、女装をするとトークがより男性的になることを指摘されたのが、鳥海さんと同じくおまえら常連の杉田さん。本人もそのことはよくわかっているようで、女装をするとなぜか謎の理性を保とうと思って喋りが屈強になっていくことを告白していた。
トーク終了後はお客さんと一緒に記念撮影。こうして数々の名シーンが展開されたメルパルクでのおまえらは、無事フィナーレを迎えた。
<Information>
■OPENREC.tv『おまえらのためだろチャンネル』
『おまえらのためだろ!』の歴史を振り返るトーク番組『おまえらのためだろチャンネル』はOPENREC.tvにて配信中。月額600円のサブスク会員になれば、月一回の限定生配信を楽しめるほか、アーカイブも見放題。
チャンネルURL:https://www.openrec.tv/user/omaera
森川智之と檜山修之の『おまえらのためだろ!』の最新情報はこちらから
▼森川智之オフィシャルファンサイト「HEAVEN’S DOOR」:http://heaven16.sakura.ne.jp/