【インタビュー】「守りには入りたくない」永塚拓馬のニューアルバム『Jewel』は、アイドルっぽさをとことん追求!【声グラweb限定】

作詞曲は「最初は恥ずかしかった」

──ではそれぞれの曲について、曲順を追う形でおうかがいします。MVにもなったオープニングナンバー「Tears Jewel」は、3曲目の「終電間際、未だ返事はない」の作詞も手掛けている鶴崎輝一さんによる楽曲です。タイトルにぴったりのキラキラした曲ですね。
アイドルのようにキラキラした王道の曲なので、皆さん好きになってくれるんじゃないかなと思っています。それでいて、意外と男性声優アーティストがあまりやっていないようなジャンルなのかなと。2曲目の「風と花」のようなバラードや「終電間際、未だ返事はない」のテイストは、多いイメージですけれど。

──レコーディングはいかがでしたか?
スムーズでした! 歌いやすい楽曲なので、そういった意味で早かったのかも。鶴崎さんも来てくださったのですが「バッチリです!」と言ってくれました。

──作詞された「風と花」はバラード。以前のインタビューで「作詞するならバラードで」とおっしゃっていましたが、まさにですね。
「Shooting star」系の曲を作詞するイメージがあまりなくて。どちらかというと、バラードのほうが自分のパーソナリティ的に合うのかなと思っていました。先に曲をいただいたのですが、その時は夜、大人の恋愛ソングという印象で。前回が夜のイメージだったので、今回は朝・昼にしたいなと思いガラリと変えさせてもらいました。

──まさに朝を感じる言葉も入っています。冬の香りも漂う曲ですが、作詞されるうえで意識されたことを教えてください。
リリースが11月ということで、冬のはじまりの季節感を意識していました。詞から匂い、空気感が伝わることを大事にしたいなと思っているので、そこを出せるようにしつつ、今までインプットした引き出しを開けていったという感じです。

──吐息の部分も含め、コーラスも印象的です。かなり録られたのではないですか?
声優活動も含めたこれまでのレコーディングの中で、いちばん録りました。9個くらい録ったかな。

──9個ですか!?
はい(笑)。吐息の部分も、上も下も録って重ねていて。いろいろなパートを録っています。でもシンプルなサウンドで、歌声で作っている曲な分、声に情報は詰め込みたくなかったんです。だから本編を含めて淡々と歌っています。一人で口ずさんでいるような感じ。

──自分が作詞した曲が完成して、あらためて聴いたときはどのような心境でしたか?
初めて聞いたときは恥ずかしかったです(笑)。でも聴いているうちになじんできて。この曲を誰かに好きになってもらえたらうれしいです。正直、言葉の意味とかは考えずに聴いてもらって良くて。肩肘張らずに聴いて、楽しんでもらえたらうれしいなと思っています。

──3曲目の「終電間際、未だ返事はない」は、シティ・ポップっぽい、都会的なサウンドですね。それこそ、肩肘張らずに聴ける曲というか。
今流行っているネオシティ・ポップに近いものがあるのかなと思っています。メロディーを重視してさらっと滑らかに歌っているので、軽く流して聴けるんじゃないかなと。

──それに対して、4曲目「Shooting star」はラップあり、緩急もありと攻めてますね。「dance with me」のMVの振り付けとバックダンサーを担当されたMADKIDのLINさんが楽曲を手がけられています。
今回は作詞・作曲でご協力してもらいました。「dance with me」の流れをいちばん汲んだ曲になったなと思っています。さらにキラキラ感が加味されているので、『Jewel』のイメージに合っている曲になりました。

──この曲のボーカルは全部永塚さんの声ですか?
LINさんに入ってもらっています。自分が歌ったあとにLINさんが入れてくれました。そこも含めて楽しんでもらえるんじゃないのかなと。

──ラストの「エール」は特にキラキラした曲で、“永塚さんのキャラソン”といったイメージがありました。
まさにそんなイメージの曲だと思っています。皆さんがイメージする僕にいちばん近い曲なんじゃないかなと。

──<一歩ずつ ぎゅっと 固めてゆければ 道は 拓けるよ>という言葉をはじめ、サウンド的にも元気をもらえる曲ですよね。
歌詞の通り、どんどんと明るくなっていきます。本当に道が拓けていくかのように。通して聴いて欲しい曲です。

──最後のハンズクラップ、シンガロングは、絶対にライブで盛り上がるだろうなと思いました。
本当はみんなで歌いたいんですけどね。今は難しいですけど、いつか解禁されたらみんなで歌いたいです。