【声優図鑑】野中ここな「挑戦したいことに挑戦して、人生を楽しめる人になりたい」

野中ここな「挑戦したいことに挑戦して、人生を楽しめる人になりたい」【声優図鑑 by 声優グランプリ】

【声優図鑑】野中ここな「挑戦したいことに挑戦して、人生を楽しめる人になりたい」

キャラクターの裏に隠された声優たちの素顔に迫る、インタビュー企画『声優図鑑 by声優グランプリ』。

今回登場するのは、『ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ』で村野さやか役などを演じる野中ここなさん。2021年に成長期限定ユニット「さくら学院」を卒業してから、声優の仕事を本格的にスタート。いつでも全力の野中さんに、その胸の内を聞きました。

【声優図鑑】野中ここな「挑戦したいことに挑戦して、人生を楽しめる人になりたい」

野中ここな
のなかここな●1月28日生まれ。アミューズ所属。主な出演作は『ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ』(村野さやか)、『おにぱん!』(つゆくさ)ほか。特技は陸上競技。

オフィシャルサイト:https://www.amuse.co.jp/artist/A8878/index.html
Twitter:https://twitter.com/cocona_nonaka

★野中さんの手書きプロフィール公開中!
https://ch.nicovideo.jp/seigura/blomaga/ar2156919

中学1年の自分に「頑張ったね」と声を掛けてあげたい

――アミューズに所属されたきっかけは?
小学6年生の夏頃に全国規模のオーディションがあって、九州のオーディションで合格しました。おばあちゃんがたまたま新聞に挟まっていたチラシを見つけてくれて「行ってきたら?」と。うちは親戚の集まりが多くて、小さい頃からずっと人前で歌ったり踊ったりしていたので、表舞台に立つことに興味があったんです。

――人前でどんな曲を歌うことが多かったんですか?
いちばん覚えているのは、結婚式で新郎新婦さんに向けて、AKB48さんの「会いたかった」を振りつきで歌ったこと。周りの大人たちの影響で、松田聖子さんの「制服」とか「木綿のハンカチーフ」など、昭和の曲を歌うこともありました。

――さくら学院には2018年から3年間所属していますが、この頃の思い出は?
もう懐かしいです(笑)。中学1年の時に、他のメンバーと一緒に3人で入ったんですけど、歌やダンスの経験がなくて。歌は未熟で、ダンスはヘニョヘニョだし、MCでは変なことを言っちゃうし……。週末だけ飛行機で上京してダンスレッスンを受けていましたけど、毎回ノートがダメ出しでいっぱいになるくらいでした。でも、全部直せるように頑張りました。先生から「どんどん良くなってる」って言われるのがうれしくて。

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――頑張って直しているとき、胸の中にはどんな気持ちがあったんですか?
申し訳ないっていう気持ちが大きくて……。最初のライブで他の皆さんのパフォーマンスを見学したとき、レベルが違いすぎて、ここに自分がいたらグループの名を汚してしまうなと……。だから、昨日よりもうまくなりたいって、いつも思ってました。一日に50個くらいのダメ出しを直していったんですよ。

――なかなかの量ですね。それを一日で克服…?
そうですね。土曜と日曜の間に。地方組は寮があったので、自分一人でできないときは頼れるメンバーに見てもらうこともありました。夜中まで練習して、朝の5時に起きて走って、また練習。あの頃の自分には「頑張ったね」って声をかけたくなります。

――最後の年にグループ内の生徒会長になったのは、まさに努力の賜物と言えそうですね。
自分は選ばれないと思っていましたけど、後でダンスの先生に聞いたら、みんなのことを大切にできるし、みんながこの子を支えたいって思える子が生徒会長でもいいんじゃないかと思ったと言っていただいて。さくら学院には伝説があって、以前、生徒会長を務めていた堀内まり菜さんの目には、ダイヤモンドが埋め込まれているんですよ! パフォーマンスをするときの目の輝きがすごくて。

堀内さんのことは本当に尊敬しているし、生徒会長になったとき「みんなを引っ張るというより、まり菜みたいに全力を見せて」と周りの人から言われて、動画を観て勉強したこともありました。私は普段人に甘えたり、自分の気持ちを表に出したりするのが恥ずかしくてできないほうなんですけど、生徒会長になったことで、少しずつ自分を出せるようになりました。皆さんのおかげで成長させていただいて、さくら学院は第二の母校みたいな素敵な場所でした。

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同じ女子高生として蓮ノ空のメンバーに共感します

――2022年からテレビ東京系列『おはスタ』内で放送の『おにぱん!』でメインキャラクターのつゆくさ役を務め、今年2月、『蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ』の村野さやか役に抜擢。役が決まったとき、どんな気持ちでしたか?
シンプルにうれしかったです! オーディションの時からなぜか「この子を世界でいちばん素敵な子にしたい」と思っていたメンバーなので。こういう子になってみたいなっていう憧れがあったんだと思います。オーディション受けてもいいよ、決まったら上京していいよって言ってくれた家族に「ありがとう!」って思いました。

――村野さやかちゃんのかわいいと思うところは?
敬語で話すところがかわいいなと思ったのと、おさげの髪がかわいくて。まじめでしっかりした女の子だから、朝から自分で髪の毛を結んでるのかな〜とか考えたり、ちょっとしたところに未熟な部分が見え隠れしていて、そこがさやかちゃんの魅力だと思います。

――キャラクターからいろんな想像が膨らんでいることが伝わりますね。これから、さやかちゃんをどんなふうに素敵にしていきたい?
私たちはバーチャルスクールアイドルなので、まずはなりきれるように頑張りたいです。生配信でも「さやかちゃんならこのコメントは拾うだろうな」と想像したり、本当に細かい言動でも、さやかちゃんらしさを表現できたらいいなって。フィギュアスケートをしている子なので、冬の間はフィギュアスケートをよく観ていました!

――野中さんは現役の高校生ですけど、同じく蓮ノ空女学院でスクールアイドルをする6人を見て、共通点を感じることはありますか?
たくさんあります! 蓮ノ空のみんなが高校生になって、心機一転、スクールアイドルとして新しい自分を見つけたいっていう気持ちにはやっぱり共感します。私自身、『ラブライブ!シリーズ』を通して自身の高校生活を楽しみたいと思ったので!

それに、これからストーリーが進んでいくなかで、きっと6人は苦戦することも増えていくと思うんです。シリーズ1作目でも、μ’sの穂乃果ちゃんが辞めたいと言ったときの気持ちがすごく刺さったことがあって……。蓮ノ空のみんなに共感しつつ、みんなを助けてあげたいって感じることもありますね。

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――野中さんにとっては同級生のような感覚なのかもしれませんね。ちなみに、μ’sが登場する『ラブライブ!』を観ていたのはいつ頃?
小学校高学年のときに一挙再放送があって。その頃はアニメに詳しくなかったんですけど、タイトルを番組表で見たときに気になって観たのが初めてです。実際に観てみたら、かわいい女の子たちが、私の好きな歌やダンスをしていて。「これってアニメなんだ!」と、初めての感覚でした。

――蓮ノ空としては、夕霧綴理(CV.佐々木琴子)とのユニット・DOLLCHESTRAの1stシングル「Sparkly Spot」が、この4月に発売されました。
DOLLCHESTRA自体が、今までのシリーズにはなかったようなダークな雰囲気をもつユニットで。自分を誰かと比べて落ち込んだり、胸の内に秘めている本音を明かしたりするような等身大な楽曲が多くて。「希望に向かって」ではなく、「希望をつかみ取りたい」みたいなイメージなんです。タイトル曲は、途中でコード進行が変わるところが心の動きとリンクしていて。自分の気持ちと重ねて、心臓をドクドクさせながら聴いていただける曲だと思います。特に夜に聴くのがおすすめです! 夜って昔のことを思い出したり、感情があふれてくる時間だと思うので。

――ほかのメンバーとはどんなお話をすることが多いですか?
蓮ノ空って、たぶん歴代の皆さんと比べても“癖が強い”集まりだと思うんです(笑)。世界でいちばんメンバーに似合う子たちが選ばれているなと思いますし、みんなどこかヘンなんですけど、一人一人ヘンなところが違って、それをお互いに突っ込みあえるんですよ。そこが面白くて。私は自分の気持ちを伝えるのが苦手だから、コメントがすごく遠回りになったりして、「今はその答えじゃないよ」と言われたりとか。これからは、皆さんに突っ込んでいただけるとうれしいですね。

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気持ちを伝えるのは苦手だけど、もっと素直になりたい

――今年の春、長崎から上京して1年が経ったそうですね。もう東京には慣れましたか?
まだ慣れないことばかりです。電車が本当に難しくて、今いる場所から1本で行けるような場所でも調べてから行くようにしています。うれしいなと思うのは、流行りの到達が早いこと! 長崎にいるときは、都会の流行りが届くまで1〜2週間かかってたんですよ。JKの流行りって3日で変わるから(笑)。今はクラスのみんなで共有できるので、流行を知るのが早いです!

――ちなみに、今、流行っているものは何でしょう。
TikTokで双子ダンスがまた増えてきたな〜とか。食べ物でいうと、ワッフルの上に甘いスイーツが載っているものや、チョコクッキー系、キャラメル系……。でも、この記事が出る頃にはガラッと変わっていると思います(笑)。

――長崎を離れて寂しいと感じることは?
寂しいなと感じることはほとんどなくて。でも食事は、都会のおしゃれで最新のものも素敵ですけど、実家のご飯を食べたいなって思っちゃう時もありますね。おばあちゃんが作るオムライスやナポリタン、お母さんの唐揚げ、お父さんが作るチャーハン。お母さんが作ったお弁当も、食べたいな。あとは、兄弟の成長を間近で見られないのが寂しいです。中学生の弟なんて、最近スマホを買ってもらって、「これ俺の」みたいにかっこつけていて(笑)。みんな甘えてくれてたのに……。今すぐにでも駆けつけたい! っていう気持ちはあります(笑)。

【声優図鑑】野中ここな「挑戦したいことに挑戦して、人生を楽しめる人になりたい」

――「夜行性」ということですが、夜、何をしているのか気になります。
部屋の模様替えを始めて止まらなくなったりとか、スマホのホーム画面でアイコンをかわいく変えたりとか。作詞も好きで「ちょっと待って! 今の私はこういう気持ちだ」と思ったことをノートに書き出してみたり。次から次へとしたいことが増えるので、どんどん時間がズレて、最近は夜行性に。1日24時間じゃ足りないです!

――SNSではファンへの問いかけがあったりして、交流を楽しんでいるのが伝わってきました。
問いかけに答えてくださるのがうれしくて、何目線?ってなるかもしれないけど、すごくかわいく思えて。リプやコメントを見ると、なんて素敵な人たちなんだろうと。気になることがあったらすぐに聞いちゃいますけど、楽しいことを共有したいっていう気持ちが強いです。

――これから声優という仕事を通して、どんな人になっていきたいですか?
小さい頃から表現するのが好きだったので、声のお仕事はもちろん、自分の体で表現できるような舞台にも出てみたいです。あと”人として”という点で言うと、軸がブレない強い人になりたいです。私のお母さんも、自分が挑戦したいことに挑戦する人で、かっこいいなと思っているので。私も人生を楽しめる人になりたい。そのためにも、思っていることをもっともっと表に出して、自分で自分を作り上げていける人になりたいです。

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【声優図鑑】野中ここなさんのコメント動画

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

撮影=石田潤、取材・文=吉田あき、制作・キャスティング協力=吉村尚紀「オブジェクト」

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