土岐隼一

アミューズメントメディア総合学院【8月号】

土岐隼一

「アミューズメントメディア総合学院(AMG)」で声優のイロハを学んだ声優は数知れず。本校出身で、現在はアニメやゲームなど多数の人気作品に出演する土岐隼一さん。「負けたからこそ得られるもの」。AMG時代は悔しさからいろんなことを学んだという。

基本情報

アミューズメントメディア総合学院
東京・恵比寿

【所在地】
〒150-0011
東京都渋谷区東2-29-8 ※本館

【アクセス】
JR・地下鉄各線「恵比寿」駅 徒歩5分
東急東横線「代官山」駅 徒歩7分

【公式ホームページ】
https://www.amgakuin.co.jp/

卒業生・土岐隼一さんインタビュー

土岐隼一
土岐隼一さん
ときしゅんいち●5月7日生まれ、東京都出身。WITH LINE所属。主な出演作はアニメ『モンスター娘のお医者さん』(グレン・リトバイト)、『東京リベンジャーズ』(羽宮一虎)、『大正オトメ御伽話』(白鳥策)ほか。

2年生のアフレコライヴで初めて「挫折」を感じた

僕は大学4年生のときに声優を志し、大学卒業後にAMGに入りました。1年生のときは主に発声や滑舌、体力作りなど基礎的な授業が多く、2年生になるとアフレコや舞台など、よりテクニカルな授業が増えていきます。そのなかで、夏に「アフレコライヴ」というイベントがあって、このとき初めて挫折やコンプレックスを味わうことになりました。アフレコライヴでは2年生8クラスでアニメのアフレコを披露します。全クラスが同じ作品をやるので、同じ役を8人が演じるわけです。そこで「自分は何番目にうまいのか」がはっきりとわかり、同時に「勝った、負けた」が生まれます。あるとき先生から「この役では、あなたがいちばんうまい」と言われても、次の週で「全然成長していない」と別の人が一番になったりすることも珍しくありません。その感覚はオーディションに近いですね。オーディションは、その役でいちばん良かった人が選ばれるわけですから。

1年生の時も優劣をつけられる場面はありましたけど、それがより明確に見えてくるのが2年生。卒業公演もありますしね。「今、自分はどの位置にいるんだろう?」と常に意識しますし、「あいつはうまいけど、自分はうまくない」「あいつに勝てない」というコンプレックスを嫌というほど植え付けられる。そこでみんな悔しさを味わうし、なかには心が折れてしまう人もいます。今思えば、そんなふうに自分のモチベーションが下がる要素があるなかで、ずっと高い意識を保てるかどうかも、一つのトレーニングになっていたんでしょうね。

土岐隼一

僕は上の位置にいたわけではありません。みんなから「〇〇くんはすごいね」とスターのように扱われていた人たちもいて、僕はそこには入っていなかった。僕は卒業公演で主人公のライバル役を演じましたが、公演の演出を担当していた鈴木清信さんがその後ドラマCD『四十五番目の話』に僕を起用してくださり、そこで初めてみんなに見てもらえるようになったんです。

在学中、インターンシップで何度かお仕事もやらせていただきましたが、お仕事を取るための学内オーディションでは最後の最後で負けたこともあります。そんなこともたくさんあって、AMG在学中は輝いていなかったですね(笑)。死ぬほど悔しい思いもしたし、泣いたことも何度もありました。先生から「あなた、前回の授業と全然変わらないわね」と何度も言われ続けてきたけど、モチベーションが落ちたり、やめようと思ったりはしなかったです。もしそこでモチベーションが落ちていたら、声優に向いていなかったんだろうなと思ったでしょうし。
よく「モチベーションを保つ秘訣は?」と聞かれますが、僕はモチベーションが落ちたことがないんです。「なんとしても声優になろう」という覚悟をもってAMGに入りましたが、AMGの2年間ではどんなことを言われても、どんなに失敗しても、どんなに評価が低くても構わない。とにかく先生に言われたことをしっかりやってみようという気持ちで通い続けました。そこがブレなかったことが、成長につながったのかなと思います。
逆にモチベーションを保てずに、挫折して途中で学校に来なくなる人もいます。先ほどお話ししたアフレコライヴで壁にぶつかる人が多かったですね。自分が得意だと思っている部分を一度ゼロにされるのがアフレコライヴなんです。「あなたはいちばん良かった」と言われた人はプラスになるだろうけど、それ以外の人は「負けた」という感情になる。それをきっかけに「やめよう」と思う人もいたようです。

僕はAMGの19期で、同期でプロとして活躍している人たちは、誰もそういう逃げの姿勢を見せなかったですね。たとえばダンスのレッスンなんて、3時間ほぼ休憩なしで体を動かし続けてとんでもなくしんどい。だからレッスンに来なくなる人もいました。「この授業は出なくていいや」なんて勝手に取捨選択をして。でも今、プロで頑張っている人たちで、そういうことをした人は誰もいない。プロになった人たちは、つらいこと、悔しいことをバネにして上に登っていった人たちばかりです。実際、2年生の年末に行われるオーディションでは、それまでずっと頑張ってきた人とすぐに諦めてしまっていた人とでは、クオリティーや経験値がまったく違います。

AMGで学んで良かったことはたくさんあります。講師から発声、滑舌、体の動かし方、ダンスなどを教わり、さらに自主練習できる環境が与えられています。家で大きな声を出すと近所迷惑になるけど、AMGでは大きな鏡がある空間で何時間でも練習できる。これってすごいアドバンテージだと思います。

レッスンではそれぞれの講師が求めている芝居を考えていかないといけない。同じ芝居だけやっていたら、A講師の評価が良くてもB講師はそれほどでもないということがままあるんです。そうやって、いろんな方向のお芝居に合わせていく経験ができるのは、AMGの講師陣が多彩だからこそ成り立つことだと思います。これはプロの現場に出てから、いろいろなタイプの音響監督さんに合わせて芝居をシフトしていく、調整していく作業に近いと思います。

AMGで学んでいちばん良かったことは「悔しさ」

インターンシップは、在学中からお仕事ができることもメリットですが、それ以上に大きな意味があります。インターンシップでは自分と似たタイプの声の人が受かったのに、自分は落ちてしまうということがよくあります。そこで「俺は選ばれなかった」という劣等感、コンプレックスを感じることが、インターンシップの大事なところなんです。

通常のレッスンが終わった後、教務の先生が何人かの学生を呼び出すのですが、「あ、インターンシップの呼び出しだ」とみんなわかるんです。また、年に1回インターンシップを経験した学生が「現場でこういう演出を受けました」と報告する「インターンシップ報告会」というのがあります。聞いていてすごく勉強になるけど、同時にめちゃくちゃ悔しい。
つまるところ、僕がAMGで学んでいちばん良かったことは「悔しさ」じゃないかなと思うんです。悔しさを感じてモチベーションを下げてしまうのか、逆にバネにして頑張れるのかはその人次第ですが、悔しさから目を背ける人もいました。「落ちたのは俺の役じゃなかったんだろうな」と強がったりして。そうじゃなくて「あいつに勝つにはどうすればいいのか?」「もう少し低い声も練習したほうがいいのかな」と考えたり、悔しさから学べることはいくらでもある。負けたからこそ得られるもの。それをいくつ得られるのかが大事なのかなと思います。
最近いろんなところで「どういう人が声優に向いていますか?」と質問されることがあります。最近は中学や高校でも職業の適性診断があって、どんな職業に向いているのかを教えてくれるそうです。僕が大学時代に受けた適性診断では「事務職に向いている」と出ました(笑)。そんな背景もあって、若い人たちは「この仕事は向いていないのかな」と考えてしまうこともあるのかなと思います。

土岐隼一

でも、向いている、向いていないじゃなく、モチベーションをずっと保てることがいちばん必要な要素だと思うんです。自分が負けたり、劣等感を感じたりしても、そこでモチベーションを下げずにいられることが大事。先輩たちを見ていてもそう思います。「声優になりたい」という気持ちが強かったら、挑戦してみればいい。向いている、向いていないという考えは捨てましょう。必要なのは本人のやる気だけ。やる気を保つためにはメンタルを強くするトレーニングをすればいいわけで、AMGならそれを経験できます。とにかく“なりたい”気持ちがあるなら、最初は気軽に足を踏み入れてみる感覚でいいので、一度AMG説明会に足を運んでみてはいかがでしょうか?

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未経験から2年でプロデビューも可能!

AMG

「制作現場こそ、最高の教育現場」という考えのもと、昨年は延べ200人以上の在校生がインターンシップによりプロの現場を経験。その経験は「芸歴」となり、プロダクション直接所属への大きなアドバンテージとなっている。実際、プロダクション直接所属率(所属・ジュニア・準所属・預かり等)は驚異の66%(※)。また、たとえ未経験でも努力次第では2年でプロのスタートラインに立てるそのスピード感も特筆すべきだ。なお「プロダクション所属学内オーディション」では70社以上のプロダクションが来校。オーディションは1社ずつ行われるので、1日1日集中して受験できるという恵まれた環境であることに加え、受験エントリーに制限がなく、多くの合格チャンスがある。

※2021年3月卒業生の声優プロダクション直接所属率

AMGの学校説明を動画で公開中

スマホやタブレットで視聴可能
4ステップの動画でAMGを知る

AMGではオンラインによるサポートも充実。学科担任が懇切丁寧に説明してくれる「オンライン個別相談会」に加え、4ステップでAMGについて理解できるわかりやすい動画も用意されている。この動画では各学科とその特徴や、入学制度の種類や学費といった基本的な情報を知ることができるほか、学生寮や学生マンションなど住まいについての案内もあるため、特に遠方の方で東京での生活に不安がある方はぜひチェックしてみよう。

AMGの卒業生

アミューズメントメディア総合学院

入所案内&コース紹介

【募集コース】
声優学科(本科)/全日2年制
声優専科(夜間・日曜)/半年~、週1~2回
声優オンライン専科(週1回)/半年(全20回)

【入学時期】
4月

【選考方法】
書類審査(選考料25,000円)

【学費】
入学金100,000円、初年度授業料1,180,000円、ほか教材費など。

※入学時期、選考方法、学費は声優学科(本科)のものです。
声優専科・声優オンライン専科については、お問い合わせください。

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https://www.amgakuin.co.jp/