ファンと共に喜びを分かち合った、クッシーの半世紀の軌跡を凝縮したライブ!
■串田アキラ デビュー50周年記念公演 ~Delight 2019~
2019年11月17日(日)
東京・よみうり大手町ホール
『宇宙刑事ギャバン』(1982年)、『キン肉マン』(1983年)など、数々のアニメ&特撮ソングで知られる串田アキラが活動50周年を迎え、去る2019年11月17日東京はよみうり大手町ホールにて記念ライブ「串田アキラ デビュー50周年記念公演 ~Delight 2019~」を行った。
これまでに歌ってきた幾多のアニメ&特撮ソングはもちろん、デビュー曲、串田の活動の原点でもあるR&B、そしてCMソングと、およそ半世紀に渡る活動を選曲&構成はもちろん、MCも自ら担当するなどこだわりのセルフプロデュースで実現。
その模様をお伝えする。
チケットは発売早々にSOLD OUTとなり、当日は熱心なファンが会場を埋め尽くし、そんな中、「おかげさまデビュー50周年を迎えることができました。途中、葛藤はありましたが、皆さんの応援と声援をいただき、確実に歌の楽しさを一つずつ積み上げてきました。今日も目一杯歌います。楽しんでください」との第一声を経て、開幕を飾ったのは「太陽戦隊サンバルカン」(OP、1981年)。
串田にとっては初の特撮ソングで、「この曲があるから今日の僕があります。レコーディングでは何度歌ってもカッコ良さが分からず、これでだめなら帰ろうかと思ったところ“もう一回やってみよう”と歌ってみたらなぜかOKを貰えました。一年後に『宇宙刑事ギャバン』の主題歌を歌い、そこでようやく“ヒーローの見え透いたカッコ良さではなく内に秘めた優しさ”を求められていたんだと分かりました。ディクレターが教えなかったのは“自分で掴め”という教えだったんでしょうね」と、後の人生を左右した楽曲との邂逅を思い入れたっぷりに語った。
そして『サンバルカン』の挿入歌「夢の翼を」を経て、アニメソング第1作となる『戦闘メカ ザブングル』(1982年)からOP「疾風ザブングル」&ED「乾いた大地」を力強くも気持ちを込めて歌い上げた。
『機動戦士ガンダム』(1979年)の富野由悠季(当時は喜幸)が総監督を手掛けた本作、レコーディングでは「乾いた大地」の歌詞をいかに表現するかで苦心したが、実際に番組を観てその深い世界観に納得がいったという。
雑誌企画として誕生した『仮面ライダーZX』(1982年)のイメージソングであり、1984年の新春に放送されたテレビスペシャル『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』において主題歌に採用された「ドラゴン・ロード」は、串田との相性も抜群のR&B風の楽曲で、そのパワフルな歌声が会場を魅了した。なお、原作者の石ノ森章太郎とは、以前から顔見知りで、石ノ森がオーナーを務めていたクラブ「クローバー」で、自身のバンドで歌い、R&Bの曲やバンドについて語り合ったことはがあったが、その頃にはマンガ家であることは知らなかったという。「後に『仮面ライダーZX』のショーに歌いに行ったら、野外テントにクローバーのアフロの親父に似た人がいるんですね。それで“え、なんでいるの?”“なんだ、お前か!”と(笑)。そこで初めて、マンガ家で仮面ライダーの原作者・石ノ森章太郎先生だと知ったんです」と秘話を明かした。
その仮面ライダーとの結び付きは、後に『仮面ライダーオーズ/OOO』(2011年)で変身ベルト(※オーズドライバー)の音声に抜擢されたことでも話題になったが、ここで急遽、ベルト音声の生「タトバ」を披露して会場のファンを沸かせた。
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