スフィアが10周年イヤーの締めくくりに新たな挑戦! 全曲ライブ『スフィアだよ!全曲集合!!』を徹底レポート!“ふつかめ”

たくさんの「5人目のスフィア」と一緒にゴールテープを切る!!

一夜明けて2月16日、『LAWSON presents Sphere 10th anniversary Live 2020 “スフィアだよ!全曲集合!!ふつかめ”』がやってきた。2009年の結成以来、スフィアが歌ってきた全84曲のうちの42曲を“いちにちめ”で披露。この日は残りの42曲を歌い切ることになる。といっても、リリース順にセットリストを組んでいるわけではないので「昨日の続き」という感覚はあまりない。“いちにちめ”と“ふつかめ”でまったく違う曲を歌うということで、新鮮な感覚で“ふつかめ”を迎えられた。

“いちにちめ”のレポートはこちら

 

たとえば、オープニングの演出をとってみても“いちにちめ”の1曲目「Future Stream」では4人がセンターステージから姿を現したのに対し、“ふつかめ”の「Future Is Now!」はいきなりトロッコに乗って登場。オープニング映像が流れている間の暗がりの中で4人の姿をいち早く見つけようとセンターステージに視線を送っていた人も、これには意表を突かれたのではないだろうか。声優ユニットのパイオニアとして常に時代の先頭を走ってきたスフィアだけに、いい意味で我々の期待や予想を裏切ってくれる。そんなスフィアのことが大好きなファンの笑顔が会場全体にあふれて、トロッコで場内を駆けめぐる4人も全力でそれに応える。何よりびっくりするのは、前日に42曲も歌ったというのに4人がとんでもなく元気だったこと。1曲目を終えてセンターステージに集まった4人は、会場のあらゆる角度に向けて「私たち、スフィアです!」の決めポーズを振りまいたりするなど、デビュー当時とまったく変わらないワチャワチャとしたやりとりを見せてくれていた。

戸松 遥さん

 

“ふつかめ”もトロッコに乗って、縦横無尽にアリーナを飛び回るスフィア。4人が4方向に分かれると、周囲のファンがペンライトの色をいっせいに目の前のメンバーの担当カラーにパッと変えて、アリーナを俯瞰で見るときれいに4色に分割されるのが美しい。今やスフィアのお家芸ともなっているトロッコ移動。まだまだ忘れてはいけない大事なことがある。

「今からあなたたちが最前列です!!」。4台のトロッコがアリーナ後方に集まって列をなし、簡易ステージに変化。最後列の席をあっという間に最前列へと変えてしまう、通称「大魔王席」と呼ばれるこの手法はスフィアのライブで名物となり、“いちにちめ”は「情熱CONTINUE」、“ふつかめ”は「Stop Motion」で大魔王席が作られた。ちなみに大魔王席というネーミングの由来は「REALOVE:REALIFE」がオープニングテーマになっていたTVアニメ『いちばんうしろの大魔王』から。気がつけば『いちばんうしろの大魔王』が放送されたのも10年前の2010年で、大魔王席もすっかり由緒正しい名前になったといえるだろう。

豊崎愛生さん

 

“いちにちめ”と“ふつかめ”でセットリストも違えば、演出も違う全曲ライブ。だが実は、戸松さんの身にも“いちにちめ”とちょっと違うことが起きていた。このライブのリハーサル中に3人から誕生日プレゼントでイヤリングをもらったという戸松さんだが、「本番に絶対持ってこようと思って、“いちにちめ”は忘れちゃったんですよ」と衝撃の告白(笑)。“ふつかめ”はしっかりイヤリングを付けてライブに臨んでいた。また、リハーサルでは4人もバンドメンバーも頭を使うことが多くて大変だったそう。「全曲(ぜんきょく)だけに、全記憶(ぜんきおく)をよみがえらせようと、リハーサルを頑張ったんだよね!」続けて「こんなアリーナで、こんなダジャレありーな?」と、高垣さんによるダジャレパートは本日も絶好調で、会場も最高に温まったところでライブも中盤へ。

前半を締めくくる24曲目は5周年のアニバーサリーシングル「Eternal Tours」のカップリングとして制作された「Sincerely」。CDではType-A~Dとそれぞれ異なる4バージョンがリリースされているが、それとは別のライブバージョンで歌唱。今回のライブでは歌詞もスクリーンに表示されるので、歌詞の意味をじっくりと目と耳でかみ締めることができた。

スフィアの4人はスタッフやバンドメンバー、もちろんファンも含めて、スフィアを支えてくれる人たちのことを「5人目のスフィア」と親しみを込めて呼んでいるが、改めてこの全曲ライブでも本当にたくさんの「5人目のスフィア」がいたことに気づかされる。そんな「5人目のスフィア」たちと共に駆け抜けてきた全曲ライブも、残すところあと10曲。1曲、また1曲とエンディングへ向けてのカウントダウンが進むたびに、寂しい気持ちになってくる。ともすれば、しんみりとしてしまいそうな空気を吹き飛ばすかのように、クライマックスは「MOON SIGNAL」「鋼のVictress」「Super Noisy Nova」と、間髪いれずにキラーチューンをフルサイズでぶち込んでくる。最後の最後は「サヨナラSEE YOU」「LET・ME・DO!!」と来て、42曲目、通算84曲目は「Endless Anniversary」でフィニッシュ! メンバー4人+大勢の「5人目のスフィア」が一つになって、全曲ライブのゴールテープを切った。

最後は、ライブを振り返って一人ずつコメント。「みんなでゴールテープを切って、初めてのすがすがしい感覚です。今日はゴールかもしれないけど、未来からしたら一つの通過点。また未来で会いましょう!」(寿さん)、「4人で覚悟を決めて、全曲ライブをやりました。本当にやってよかったと思います。皆さんの人生の中で、スフィアの曲が心のそばにいられることを祈っています」(高垣さん)、「終了!と言ってゴールテープを切れるのが初めての感覚で、めちゃくちゃ気持ちいいです!本当に、スフィアを好きになってくれてありがとうございます!」(戸松さん)、「私の大好きなスフィアは、皆さんのおかげでスフィアです。ここをまたスタートとして、みんなとまた10年先、超ベテランアイドル声優ユニット目指して頑張ります!」(豊崎さん)。

 

バンドメンバーが去り、スフィアの4人も去り、誰もいなくなったステージ。これでもう、2日間にわたった全曲ライブの幕は下ろされたことになる。けれど、最後の4人のコメントにもあったように、ここはゴールであるのと同時に次の未来へ向けての出発点。「またここから、一緒に」スクリーンに表示されたスフィアからのメッセージをそっと胸にしまいながら、全国から集まった「5人目のスフィア」たちは会場を後にするのだった。

 

【プロフィール】

ことぶきみなこ●9月17日生まれ。ミュージックレイン所属。主な出演作はアニメ『アイカツオンパレード!』(神崎美月)、『Gのレコンギスタ』(ノレド・ナグ)、『HELLO WORLD』(徐依依)、『やがて君になる』(七海燈子)ほか。

たかがきあやひ●10月25日生まれ。ミュージックレイン所属。主な出演作はアニメ『ソマリと森の神様』(プラリネ)、『Gのレコンギスタ』(マニィ・アンバサダ)、『戦姫絶唱シンフォギアXV』(雪音クリス)、『七つの大罪 神々の逆鱗』(デリエリ)ほか。

とまつはるか●2月4日生まれ。ミュージックレイン所属。主な出演作はアニメ『ソードアート・オンライン』(アスナ/結城明日奈)、『妖怪学園Y ~Nとの遭遇~』(姫川フブキ)、『俺を好きなのはお前だけかよ』(パンジー/三色院菫子)、『女子高生の無駄づかい』(ヲタ/菊池茜)ほか。

とよさきあき●10月28日生まれ。ミュージックレイン所属。主な出演作はアニメ『ミュークルドリーミー』(みゅー)、『慎重勇者~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる~』(リスタルテ)、『女子高生の無駄づかい』(ロボ/鷺宮しおり)ほか。

 

【インフォメーション】

2019年10月~12月に放送され話題となったTVドラマ『劇団スフィア』のBD-BOXがバンダイナムコアーツ/GloryHeavenより好評発売中。小劇場界で注目される若手劇作家とスフィアのコラボレーションにより生み出された5編(全10話)のドラマを完全収録。そのほか最新情報はスフィアポータルスクエア(https://sphere.m-rayn.jp/)をチェック!

 

【セットリスト】

01. Future Is Now!
02. REALOVE:REALIFE
03. Absolute Pride
04. Neo Eden
05. Dangerous girls
06. 君の空が晴れるまで
07. Feathering me, Y/N?
08. Spring is here
09. Stop Motion
10. By MY PACE!!
11. イマジネーションは終わらない
12. 夕立ちの欠片
13. Hazy
14. 一分一秒君と僕の
15. Life is Wonder!!
16. タイムマシン
17. best friends
18. 愛に出会い恋は続く
19. synchronicity
20. 本当だから困るんだ
21. ワタシ♪NOTEと#ペンシル
22. Jolly Dolly’s Music!!!
23. 優しさに包まれるように
24. Sincerely
25. Non stop road
26. Pride on Everyday
27. Heart to Heart
28. キミが太陽
29. 手のひらに夢
30. キミ想う旋律
31. Miracle shooter
32. CITRUS*FLAG
33. My Sweet Words
34. SPOTLIGHT
35. パルタージュ
36. Dream sign
37. MOON SIGNAL
38. 鋼のVictress
39. Super Noisy Nova
40. サヨナラSEE YOU
41. LET・ME・DO!!
42. Endless Anniversary

 

【スタッフクレジット】

取材・文/仲上佳克

 

BAR『Envelop』バーテンダー・亜夜芽【CV.諏訪彩花】