初めて作詞に挑戦! みんなへの感謝の想いを綴った「Letter」
──最後の「Letter」は富田さんの作詞曲。本当に手紙のような曲です。
以前インタビューでもお話していましたが、作詞はずっと挑戦してみたかったんです。でも経験が浅いので「まだ早いのかな」と思っていたんですが、アルバムを作るとなったときに「作詞してみませんか?」と言っていただいて、ぜひ!と。
──初めての作詞はいかがでした?
作詞のやり方すらわからなかったので、「何から手をつけたらいいんだろう」って状態でした(笑)。でも、初めて曲を書くときは皆さんへの感謝の曲にしたいと決めていたので、タイトルどおり、私から“あなた”への気持ちを書いた、お手紙のような曲にしようと思っていました。いちばん伝えたかったのは、ありがとうという気持ち。私がここまで来られたことは、自分一人の力ではなくて。皆さんに支えられて、今ここにいるんだよっていう気持ちをそのまま書こうって思ったらすぐに言葉が出てきて、自然とこの曲が出来上がったような感じです。私は作家さんじゃないのでおしゃれな曲は書けないから、思ったままをつづった形なんですけど、結果的にそれが皆さんの胸に刺さったらいいなって。この曲を聴いて、私と共に歩んできた時間を思い出してもらえたらなと思っています。
──「作家さんじゃないので」とおっしゃっていましたが、富田さんにしか書けない歌詞だと思います。作曲は金子麻友美さんですね。
「初めての作詞だから、曲も富田美憂をよく知ってる方がいいのでは」と、金子さんにお願いすることになりました。金子さんは「Present Moment」の作詞を手掛けてくださっていますし、私のやってるラジオにもゲストとして出てくださっていて。すごく愛情を持って曲を作ってくださる方なんですよね。作曲が金子さんと聞いて「あ、大丈夫だ!」って(笑)。詞先で作らせていただいたので、私が作った歌詞に、金子さんが曲をつけてくださいました。我が子を預けるような気持ちでお渡しさせていただきましたが、本当にピッタリなサウンドを作っていただけて、うれしかったです。
──中でも<夢で終わらせたくない>の一節がすごくハマっていたので、逆に歌詞が後なんじゃないかって思うくらいで。
絶妙ですよね! あの部分は聴いたときに「泣いちゃう!」って。シンプルに驚きましたし、自分が思い描いていたものがドンピシャで返ってきたので「さすがだなぁ」って。編曲もステキに仕上げていただきました。
──個人的に気になったのが<目の前に広がる世界 あの日からね 全て変わったんだ>という部分なのですが、富田さんとしては“どの日”を指してるのかなって。
あの部分は、あえて<あの日>という表現をしました。私としては初めてオーディションに受かった日、初めてステージに立った日などを思い描いていたんですが、聴いてくださった人によって、自由に受け取ってくれたらなと。もしかしたら私を初めて知った日かもしれないし、初めてライブに来た日かもしれない。初めてステージに立ったとき、と書いても良かったのかもしれませんが、誰にでも当てはまるように、あえて明確な日は書かないようにしました。
──先ほど<夢で終わらせたくない>の話題になりましたが、あの歌詞を聴いたとき『アイカツスターズ!』の虹野ゆめを思い出しました。
お世話になっている方々への曲でもありつつ、自分に出会ってくれたキャラクターたちへの曲でもあるんです。よく出てくる“君”という歌詞は、ファンの方であり、キャラクターの存在でもあります。
──キャラクターたちへの感謝の曲でもあるんですね。では、後半に出てくる<ボクの物語の主役になれますように>という言葉にはどのような想いが込められているのでしょうか。
人生=物語だと思うんです。ずっと自分に自信がなくて、“自分なんか”って思ってきたんですが……この世界に入ってから、皆さんから受け入れてもらえることが増えて。自分も胸を張って、好きなことをして楽しんで良いんだ、自分の人生を自分中心にして良いんだなって。
──自分ではなく、他人が軸になってしまう……というのはきっと経験した人が多いと思うんですが、富田さんが変わったキッカケがあったんですか?
徐々にという感じでした。お仕事を通してだったり、皆さんからお手紙などをいただくなかで、少しずつ自信が出てきて。「富田さんのおかげで日々お仕事頑張れています」とか、『アイカツ』を観てくれた小さいお子さんが「将来の夢は声優です!」と書いてくれたり、日々皆さんからいただけるお手紙ってすごく特別で。だからこそ、タイトルを「Letter」にしています。
──今度は自分から送る番というか。本当にお手紙のようなアルバムになったと思うんですが、完成して、感触としてはいかがですか?
今出せる力は出し切ったというか、今回のアルバムが今の自分が出せる100パーセントの力の集合体だと思っています。でもタイトルどおり「序章」なので、次の曲はこれを越えるぞという気持ちで頑張っていきたいと思ってます!
──先ほど26歳、27歳って話がありましたけど、その時にはどんな作品が出るんだろうって楽しみですね。
たしかに想像つかないですね!(笑) 逆にそのときになったら……今歌ってる楽曲を今のように歌うことはできないと思うので、そのときにできる“富田美憂の100パーセント”を常に出していきたいなと思ってます。
──今後イベントなどで今作の曲を聴ける機会はあるのでしょうか?
9月にワンマンライブを行う予定です! このようなご時世なのですが、できたら良いなぁって。今セットリストや演出を考えている最中で、それを考えている時間もすごく楽しいです。今回のアルバムはどの曲もシングルの表題にできるくらいのインパクトがあるので、「どれをどこに持ってくるか」をすごく悩んでいます。曲たちをケンカさせないようなセットリストにしたいなって! 衣装を考えるのも、楽しみの一つです。
<プロフィール>
とみたみゆ●11月15日生まれ。埼玉県出身。主な出演作は『アイカツスターズ!』(虹野ゆめ)、「メイドインアビス」 リコ役、「かぐや様は告らせたい?〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」伊井野ミコ役など。
取材・文/逆井マリ
INFORMATION
富田美憂 1stアルバム『Prologue』2021年6月30日発売!
■初回限定盤(CD+Blu-ray)4,400円(税込)
■通常盤(CD only)3,300円(税込)
【CD収録内容】
1:Present Moment
作詞:金子麻友美 作曲・編曲:睦月周平
2:ジレンマ
作詞:NIYA 作曲:GRP、NIYA 編曲:GRP
3:Run Alone!
作詞:坂井竜二 作曲・編曲:山崎真吾
4:片思いはじめました
作詞:宮嶋淳子 作曲・編曲:トミタカズキ
5:翼と告白
作詞:只野菜摘 作曲・編曲:睦月周平
6:Some day, Summer day
作詞:hotaru 作曲・編曲:eba
7:Broken Sky
作詞:大西洋平 作曲・編曲:VaChee、Ryo Yamazaki
8:かりそめ
作詞:鶴﨑輝一 作曲・編曲:高橋修平
9:足跡
作詞:NIYA 作曲・編曲:Justin Moretz & Kotaro Egami
10:Letter
作詞:富田美憂 作曲:金子麻友美 編曲:佐藤清喜
【Blu-ray収録内容】
「ジレンマ」Music Video
「ジレンマ」Music Video Making Movie
「Present Moment」Music Video
「翼と告白」Music Video
「Broken Sky」Music Video
■『富田美憂 1st LIVE ~Prologue~』
日程:9/26(日)開場16:30/開演17:30
会場:LINE CUBE SHIBUYA
<ファンクラブ先行受付期間>
6/21(月)12:00~ 6/30(水)23:59
■富田美憂スタッフ公式ツイッター:https://twitter.com/miyustaff
■富田美憂公式YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCvLYHd1gVyZP7txA_vL89Ng
■富田美憂レーベルHP:https://columbia.jp/tomitamiyu/