NOW ON AIR連載最終回スペシャルソロインタビュー第5弾！ 鈴木陽斗実さんはメンバーとの物作りで新たな発見！

苦手なことを、良いと言ってくれることがうれしい

――神戸光歩さんが鈴木さんに付けたキャッチフレーズ「音楽だけじゃない!! 優れた審美眼をもつ、分析力の要！」ですが、第一印象はいかがですか？
こんなこと言われたことないので、すごくうれしいです！

――神戸さんは「物事を冷静に判断してくれる人」というのを強く推していました。
　私は冷静と言うより、感情的になるのが苦手なんです。怒ったり泣いたりすると人を傷つけてしまうんじゃないかと心配になっちゃうので、感情的にならないようにしているんですけど、そこを良いと言ってもらえるのはうれしいです。あと、音楽だけじゃないと言ってくれるのも本当にうれしい。

――鈴木さんは美術館巡りが好きだと聞きました。
　美術館は演奏会の次に好きな場所です。多分、人の表現したものを見るのが好きなんでしょうね。そこを審美眼と褒めてもらえたのはやっぱりうれしいです。

――『声優グランプリ』では、2年近くにわたり連載を続けてきましたが、特に思い出に残っている回はありますか？
　6人で声グラさんの25周年をお祝いした回です。お祝いのボードをみんなでボードを飾り付けていく作業が楽しかったです。学生時代の工作っぽくて、中学生以来の作業でした（笑）。高校からは美術ではなく音楽を選択していて、美術の授業はなかったんです。あの回は学生気分も味わえたとても温かい時間でした。それにみんなでやるのと自分一人で作るのとはまた違った表現というか。「そうくるか！」みたいな驚きもたくさんあって楽しかったです。

――いちばん「そうくるか！」と思った表現は？
　ももちゃん（岩淵桃音さん）の絵かな？　芸術性が高いというか（笑）。驚いたのは、みなみー（片平美那さん）。感性が独特というか、大胆というか、みんなでシールや折り紙を切り貼りしているところに、鶴とかを折って貼っていて立体的にしようとしているんですよ。二次元では収まらない表現がすごいなと感じました。「うちわを作ろう」の回でも、一人だけ型にはまらない表現を見せてくれましたし。

――最後に鈴木さん個人としての夢や目標をお聞きしたいと思います。
　たとえばアニメの中で得意のクラリネットをBGMとして演奏して、声でも出演するなど、音楽を活かした活動をしていくのが目標です。その作品の主題歌も歌えたら最高ですね。主題歌を歌いながら作中にも声優として出演している方はたくさんいらっしゃいますが、それにプラスしてクラリネット奏者として劇伴まで参加する人はまだいないと思いますので、ぜひ第一号になりたいです。簡単な道ではないと思っていますが、頑張っていきたいと思っています。

――プライベートでの目標は？
　体力、特に筋力を付けたいです。NOW ON AIRでもダンスがあるので持久力はそこそこだとは思いますが。クラリネットをやっているので筋力も右腕と腹筋は人並み以上かもしれません。でもやっぱり左腕や足の筋肉が足りないなって感じていて。

――クラリネットは両手で持つ楽器じゃないんですか？
　右手で支えて演奏する楽器なんですよ。左手は添えるだけです。

――そうなんですね。某バスケット漫画の名言を思い出しました（笑）。
　じゃあ、その名言で締めてください（笑）。

【プロフィール】
すずきひとみ●6月21日生まれ。オフィスPAC所属。千葉県出身。主な出演作は海外ドラマ『ダーク・マテリアルズ／黄金の羅針盤』（サルシリア）、ゲーム『バイオハザード レジスタンス』（ヴァレリー・ハーモン）、『装甲娘 ミゼレムクライシス』（パーフェクトZX3）ほか。

【スタッフクレジット】
撮影／藤木裕之　取材・文／田中克佳