森川智之

【声グラ限定】「僕の声でお届けできるのは運命的」森川智之さんが音声ガイドを務める『古代エジプト展』が渋谷にて開催中!

森川智之

6月27日まで、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで『ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展 美しき棺(ひつぎ)のメッセージ』東京展が開催中だ。オランダのライデン国立古代博物館から届いた約250点にも及ぶコレクションをじっくりと眺めながら、古代エジプトの文化に想いを馳せていたのは、本展示の音声ガイドを務める森川智之さん。森川さんと古代エジプトとの間には不思議な縁があるそうで……。

■ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展
http://www.leidenegypt.jp/
※6/27(日)まで全日程予約制。入場にはチケットの他に【オンラインによる日時予約制】が必要です。

森川智之さんインタビュー

──森川さんが古代エジプトと聞いて思い出すものは何でしょうか?

たくさんあります。まずは“謎”(笑)。他には、解明、発掘、スフィンクス、ミイラ、ツタンカーメン、太陽神、ナイル川、ロゼッタ・ストーン……いっぱい出てきますね。古代エジプトは四大文明のひとつですけど、そのなかでも特にインパクトの強い文明なんじゃないかなと思っています。

──特に気になった展示を挙げるとしたら何でしょうか?

博物館にはよく行くのですが、古代エジプトの展示を見るのは生まれて初めてだったんです。ミイラを見るのも棺を見るのも初めてで、もう感動しかないですね。装飾品をはじめ、多くの物に色が美しく残っていることにも驚きました。特に「杯」や「シャブティ(来世で死者の労働を代行させるための副葬品)」の焼き物のブルーの色彩。専門家の先生によると、今の技術でもあの色は出せないらしいんです。すごいですよね。本来ならばオランダの博物館まで行かないと見られない貴重な展示を見ることができて、こんなに贅沢なことはないなと思いました。

──棺の立体展示、そしてミイラは圧巻でした。

レプリカじゃなく本物ですからね。何千年前に生きていた人が悠久の時を越え、ミイラとして現代に残っているって本当にすごいことだと思いますし、今回は世界初公開となるミイラのCTスキャンも見られます。解析したことで新たな発見が見つかっているとのことですので、ぜひいろんな方に楽しんでもらいたいです。

──今回の展示を通して、新しく学んだ知識や発見はありましたか?

古代の生活をしていた人たちの当時の環境だったり死生観だったり、学ぶことはたくさんありましたが、特に驚いたのは現代に勝るとも劣らない技術力です。そのどれもが洗練されていて、現代人が「古代」と称するのは失礼にあたるんじゃないかなと思うほど、今以上にシステマティックな文明だったんじゃないかなと。何千年という時が経っているにも関わらず、ヒエログリフ(エジプト文字のひとつ)など、古代エジプトで使われていた象形文字が綺麗に残っていること自体もすごいですよね。今の我々の文明を何千年もあとに残せるかといったら、きっと難しいと思うんです。マイクロチップやディスクなどに保存している情報は、何百年か経ったら消えてしまう可能性もあるかもしれませんし。だから皆さん堅い石を買って、彫刻で文字を残しておいたほうがいいですよ(笑)。それか、パピルス(古代エジプトで使用されていた紙)に文字を書いて綺麗にニスを塗って。さっき先生に教えていただいたのですが、日本は湿気が多いので、文字が綺麗に残らないんだそうです。だから常にドライにしないといけません(笑)。

──現代では逆に難しそうですね(笑)。環境の違いがあるとはいえ、当時それだけすごい技術があったことにも驚かされます。ミイラを作るときも湿気を取り除いて、何日も費やして作っていくそうです。

身体にナトロン(天然の塩)をつけて、時間をかけて乾燥させていく。考えるだけでも大変な作業です。それだけ死後の世界が大切にされていたんだなと感じています。

──森川さん自身は来世や死後の世界を考えられることはありますか?

う~ん……考えたことないですね。古代エジプトでは悪いことをすると火あぶりになってしまうこともあったそうなので、火に焼かれないようにまっとうに生きていきたいなとは思いますが(笑)。

──では来世があると仮定して、森川さんが来世になりたいものはありますか?

伊豆半島になりたいです。

──えっと……あの伊豆半島ですか!?

ゆっくりと腰湯に浸かって足は小笠原諸島のほうに向けて、両手を広げて浸かっている感じにして、左に相模湾、右に駿河湾を抱えながら、箱根のほうを枕にして、枕元には富士山があって気持ちいいかなって(笑)。ゆったりした時間を過ごせたらいいなと。すみません、なんだか期待していない回答だったかも。犬や猫のほうが良かったですかね?(笑)

──いやいや、興味深いです! でもまさに、本展示には猫の像、猫のミイラも展示されています。保護の女神バステトとしても人気を得ていたという猫のミイラは女神の本拠地・ブバスティスの集団墓地などに奉納されていたそうで。

そうそう! また、猫の他にもハヤブサ、ワニのミイラなどがあって。やっぱり(死後の世界に)連れて行きたいって考えていたのかな……とかいろいろ考えさせられます。

──森川さんはエジプト神話をテーマにしたショートアニメ『神々の記』で、登場キャラクターの声、ナレーション、主題歌を全てお一人で務められています。古代エジプトとは何かしらの“縁”がありそうですね。

『神々の記』以外の作品でもエジプトの神様をやらせてもらったことがありますし、ほかにも遺跡を舞台にした外画『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』で吹き替えを担当したり(リック・オコーネル役)、ドキュメンタリーの『ピラミッド 5000年の嘘』のナレーションを担当したりと、思えば声優として古代エジプト文明に関わる機会は多いんです。それにメジェド様(古代エジプトの文献「死者の書」に出てくる神様)と僕は友だちですしね。自分のイベントにも遊びに来てくれましたし、『神々の記』の特典映像ではメジェド様と浅草旅行をしたこともあります(笑)。

──古代エジプトと縁が深い理由について、森川さんはどのように考えられていますか?

前世は古代エジプトで働いていたのかも(笑)。僕、コツコツした作業が好きなので、ピラミッドの石を運んでたんじゃないかな。もしかしたら「エジプトはナイルの賜」という言葉を初めて使ったのが僕かもしれない(笑)。

──今回の音声ガイドは運命的と言えるかもしれませんね!

そうですね。こうして『古代エジプト展』で皆さんに僕の声をお届けできるのも運命的なものだったのかもしれません。ぜひ足を運んでいただいて、音声ガイドを片手にじっくりと展示物を見ながら、古代エジプトに思いを馳せていただければと思います。

写真提供:東京新聞

開催概要

ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展
※6月1日(火)より6月27日(日)の全日程、入場にはオンラインによる事前日時予約が必要となります。

エジプト展
展覧会メインビジュアル All images © Rijksmuseum van Oudheden (Leiden, the Netherlands)

【展覧会概要】
世界で最も古い国立博物館の一つであるオランダのライデン国立古代博物館は、古代エジプト、ギリシャ、ローマなど総数約20万点(2018年末現在) のコレクションを所蔵しています。中でもエジプト・コレクションは約2万5千点にのぼり、ヨーロッパでは大英博物館、ルーヴル美術館、ベルリン・エジプト博物館、トリノ・エジプト博物館と合わせて5大エジプト・コレクションに数えられる世界有数の量と質を誇ります。

この度、同館所蔵の古代エジプト・コレクションから、10数点の棺、人のミイラ5体、動物のミイラ8体などを含む、厳選された200点以上の借用が実現しました。本展では、ヨーロッパにおける古代エジプトへの関心の高まりがどのようにして現地での調査へ連なっていったかを示し、発見された遺物から古代エジプト人の生活や社会、死生観といったさまざまな文明の側面を紹介します。

さらに、最新の科学技術を通して、医学的な知識やミイラ作りの過程、色やかたちに対する人びとの美意識といったこれまでに知られていなかった面を解き明かす、従来のエジプト展とは一線を画した、新たな展覧会となります。

【会期】
2021年04月16日(金)〜2021年06月27日(日)

【会場】
Bunkamura ザ・ミュージアム(東京都渋谷区道玄坂2-24-1 B1F )

【時間】
10:00〜20:00(最終入館時間 19:30)

【入館料】
・一般 1,800円
・大学・高校生 1,100円
・中学・小学生 800円(前売券は各200円引き)

※6月1日(火)より6月27日(日)の全日程、入場にはオンラインによる事前日時予約が必要となります。

日時予約ページは下記よりご確認ください(5/31現在。今後の状況によっては、日時予約対象日を変更させていただく場合があります)https://www.e-tix.jp/21_leidenegypt/

また、開館時間は全日10:00~20:00(入場は19:30まで)としますが、今後の状況によって営業内容を急遽変更する場合がございます。最新の情報はBunkamuraホームページで随時ご案内いたしますので、ご来館の際には事前のご確認を重ねてお願い申し上げます。

【本展公式サイト】
ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展
http://www.leidenegypt.jp/

【Bunkamura ザ・ミュージアム|公式サイト】
ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展 美しき棺のメッセージ
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/21_leidenegypt.html

【SNS】
Twitter:https://twitter.com/leidenegypt?lang=ja
Instagram:https://www.instagram.com/leidenegypt/?hl=ja
facebook:https://www.facebook.com/leidenegypt

【主催】Bunkamura、東京新聞、フジテレビジョン、ライデン国立古代博物館
【後援】外務省、オランダ王国大使館
【協賛】DNP大日本印刷、トヨタ自動車
【協力】ヤマト運輸