キャラクターの裏に隠された声優たちの素顔に迫る、インタビュー企画『声優図鑑 by 声優グランプリ』。
今回は、『ウマ娘 プリティーダービー』のフォーエバーヤング役などで活躍中の海弓シュリさんにお話をうかがいました。
みゆみしゅり●1月6日生まれ。マウスプロモーション所属。主な出演作はアニメ『スノウボールアース』(新條明日)、ゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』(フォーエバーヤング)、『D4DJ Groovy Mix』(月見山渚)ほか。 公式HP: https://mausu.net/talent/miyumi_shuri.html ★海弓さんの手書きプロフィール&コメント動画は2ページ目に! |
「男の子キャラを女性が演じることもあるんだ!」と衝撃を受けました
――海弓さんが声優になった経緯を教えてください。
声優に興味を持った最初のきっかけは、小さい頃に観た『満月をさがして』と『ぴちぴちピッチ』でした。まだ声優という職業があることは知らなかったんですけど、アニメの中で歌っているキャラクターが好きで。おうちに誰もいないとき、家にあったカラオケマイクを手に、一人でコンサートみたいなことをしていました(笑)。それからしばらくたってニュース番組に水樹奈々さんのライブ映像が流れたことがあったんですけど、ワイヤーで空を飛んでいる水樹さんを観た母が「声優さんが空を飛んでるよ」と言ったんですよ。そこで初めて、“声優”というものをしっかりと認識して、「声優さんはお芝居もして、歌も歌って、ライブもやるんだ」と思いました。何年も前なので、はっきりとは覚えていないんですけどね。
――その頃もアニメは観ていたんですか?
はい。『テニスの王子様』の、越前リョーマや不二先輩(不二周助)が好きでした。しかも、リョーマは皆川純子さん、不二先輩は甲斐田ゆきさんが演じられているじゃないですか。それを知った時は「男の子キャラを女性が演じることもあるんだ!」と衝撃で! これを機に、女性の演じる少年キャラがすごく好きになったんです。「声優になりたいな」という気持ちは、この時ほんのりと芽生え始めました。でも、当時はすでに“声優ブーム”といわれていた時代で、ミーハーなことが嫌いな父からは若干反対されてしまって。「やりたいなら自分でバイトをしてお金をためなさい」と言われたので、高校に入ってからはバイトを始めました。
――じゃあ、そのお金で養成所に?
それが……私の調べが甘くて、声優の養成所は全日制しかないと思っていたんです。それに、「大学は必ず卒業しなさい」という親との約束もあったので、「養成所には大学を出てから通おう。それまでにやれることはやっておこう」と思い、先に歌を習い始めました。もともとアニメと歌が好きだったので、歌の世界にハマるのもあっという間で、気づけば歌に夢中になっていました。
――まずは歌の道に進んだんですね。
大学は美術系に進学してデザインを学びながらも、歌を続けていました。そんなとき、『レイヤードストーリーズ ゼロ』という、コンテンツのオーディションを知ったんです。声優、漫画家、キャラクターデザイナーなど、コンテンツを作るためのスタッフを広く募集しているオーディションで、私はボーカリストオーディションを受けました。そうしたら、ありがたいことにグランプリを頂き、この作品の主題歌を歌わせていただけたんです。そしてこの時、「ボーカリストとして作品に関わるのも面白いけど、声優になればもっと深く作品に関われるんじゃないか」と、声優になりたいという気持ちが再燃したんです。
――なるほど。そういう経緯で声優の世界に入るのですね。
同じオーディションの声優部門に合格した方々やこのコンテンツに出演されていた声優さんとお話しする機会があったので、「お芝居って楽しそうだな」「作品のストーリーに沿って、一緒に進んでいく感じが素敵だな」と思う機会も多かったんです。だったらしっかり声優の勉強をしようと思い、マウスプロモーション附属俳優養成所へ2年間通いました。
思い描いていたことが、一つひとつ現実になっている感じです
――養成所はいかがでしたか?
私は、幼稚園や小学校のお遊戯会でしか演技をしたことがなかったんですけど、周りは演技経験のある子たちばかりだったので焦りました。ただ、恥ずかしいと思ったり不安なそぶりを見せたりするとどんどん縮こまっちゃう性格なので、最初から「全然できますけど?」みたいなスタンスを取っていました(笑)。
――実際はやったことがないけど(笑)。
そうなんです(笑)。周りと打ち解けてきた頃に、仲良くなったクラスの子に「実はやったことがなくて……」と明かして、演技を教えてもらうことが増えました。2年生になった時にはコロナ禍に入ってしまって養成所に集まることが難しくなってしまったんですけど、リモートでの授業や人数を絞ってのスタジオレッスンなど、先生が工夫して環境を整えてくださり、あっという間に1年が過ぎていきました。皆で、オンラインで芝居の話をするのも楽しかったです。切磋琢磨している感じがありました。
――ちなみに、初めてのお仕事は何でしたか?
事務所に所属する直前に頂いた、TVアニメ『俺だけ入れる隠しダンジョン』のファン役です。別の作品の番レギ(※1)に選んでくださった音響監督さんが、番レギに入る前に呼んでくださったんです。「まだ一緒に仕事をしたことがないから」という理由だと思うんですけど。ただ、一つなかなか言えないセリフがあったんですよ。
(※1)番レギ/番組レギュラー……作品のレギュラーキャストとして毎回さまざまな役を演じること
――舌が回らなかった?
いえ、訛ってしまっていました。しかも何度言ってもダメで抜け出せなくなってしまって、汗が止まらなかった記憶があります。これが強烈すぎて、ほかの思い出は真っさらです(笑)。
――出身地である沖縄の訛りが出たのでしょうか?
私は沖縄出身ではあるんですけど、幼稚園の頃からずっと東京なんですよ。なので、なんで訛ってしまったのかわからなくて。普段あまり訛らないので直す経験も少なく、焦ってしまい……当時は本当に緊張しました。
――また、海弓さんといえば、『ウマ娘 プリティーダービー』(以下、『ウマ娘』)のフォーエバーヤング役でもあります。今年(2026年)2月に発表されたばかりですが、早くも芝居に歌にとさまざまな経験をされていますよね。
声優デビューして今年で6年目、まだまだ駆け出しなので当たり前なのですが、「私の知らない世界がこんなにたくさんあるんだ」と毎日思うくらい、たくさんの経験をさせていただいています。いろいろと思い描いていたことが、一つひとつ現実になっている感じです。
――フォーエバーヤングという役は、海弓さんの中でどんな存在になっていますか?
これからずっと、一緒に歩んでいきたい存在です。モチ-フとなっているフォーエバーヤング号は、競走馬としての馬生?を歩んでいる真っ最中。伝説を今まさに刻んでいる競走馬なんです。そんなすごいお馬さんをモチーフにしたキャラクターなので『ウマ娘』のフォーエバーヤングもとてもかっこいいキャラクターで。彼女に引っ張っていってもらっている日々ですが、私も頑張って二人三脚で歩んでいきたいと思っています。















