たかはし智秋

マイケル・ジャクソンになりたかった幼少時代。たかはし智秋さんが声優を目指すキッカケや声優業界について語ってくれました♪

プロフィール

たかはし智秋……5月8日生まれ。フリー。主な出演作はTVアニメ『ヤッターマン』(オモッチャマ、ネエトン)、『BREACH』(灰猫)、ゲーム 『THE IDOLM@STER』(三浦あずさ)、海外ドラマ『ゴシップガール』(ナレーター)ほか。

Vol.1 10年ぐらいでやっと新人というような世界。これって、本当に職人技だなって思います。

この世界に入るキッカケを教えてください。

実は小さい頃、マイケル・ジャクソンやマドンナになりたくって、ビニールプールでセクシーポーズをしちゃうような、ちょっと変わった子だったんです。今とやっていること変わらないんですけど(笑)。だけど、そんな感じで小学校に行くと浮いてしまっていじめられるようになってしまって。で、いじめられないようにするためにどうしたらよいんだろうと考えて、私はマンガとかテレビで流行っているものまねを頑張って練習したんです。その中で、自信のあるものをみんなの前でやってみると、「わぁ、似てる!」と注目されるようになって。いじめられっ子から一気に人気者に変わることができました。それをずっとやっていくうちに、パフォーマンスで食べていけるようになりたいと思ったんです。芸事以外の道は考えられなかったですね。

声優の世界で必要なことは?

声優さんって大きく分けると、2パターンあると思うんです。地声がすごく魅力的な人と、色んな声が出せる人。私は多分後者だと思います。また、声優という職業はすごく厳しい世界で、独特の器用さが必要です。例えば5人画面に出ていても3つしかマイクがない、というときはマイクを譲り合って使うし、絵に口を合わせ、ハートをこめて芝居をして、ページをめくる音も気をつけて…。滑舌だって、しゃべっている本人の姿が直接見えているわけではないので、明確に発音しないと伝わりません。なので、とても練習や慣れが必要だと思います。10年ぐらいでやっと新人というような世界。これって、本当に職人技だなって思います。

厳しい世界ならではの苦労なども多いのでは?

そうですね、芸暦が今、約12年でようやく新人になれた私は、「生徒A」役のような一からの叩き上げで、這い上がる気持ちでお仕事をさせていただいてきました。声優は、さっきも言った通りすごく技術が必要で、面白いものでないと子供も夢中になってくれない。だから常に楽しくて、素敵な作品を提供したいと思っています。それにはやっぱりきちんと勉強することが大切ですね。

技術を持った若い人たちに入ってきてもらいたいですね。

アニメに詳しくなくてもゲームができなくても声優という仕事が大好きという気持ちがあれば頑張れると思います。もちろんゲームやアニメが好きで、そういった分野で色々語れると、ラジオやイベントなどで自分をアピールする場所があるとは思います。だけどそれだけじゃ声優とはいえないのではないかと私は思います。

(取材:2009年)

Vol.2声優になるには、自分を知ること、知ろうとすること。人生は一回しかないんだから、負けず、焦らず、自分を信じて頑張って!

声優の魅力とは?

私は、小さい頃から落ちこぼれで、自分がこの先、生きていくにはきっと全てにおいて努力が必要なんだって思ったんです。それも7、8歳のころに(笑)。で、どうせ努力するなら、少しでも自分の得意なことをやりたい。それが今の職業「声優」でした。
声優という仕事ははっきり言って難しいです。でも難しければ難しいほど、トライしたいし、自分を向上させていきたくなるんです。苦労は覚悟の上! 自分を高めることができる職業だからこそ魅力的なんだと思いますよ。

声優に向いている人、必要な資質などがあれば教えてください。

何にでも向き不向きってあるかもしれないけれど、月日が経って初めて分かるものじゃないでしょうか。懸命に努力して、狭き門に入れるように何度もトライすることが大事だと思います。そして、いっぱい失敗したほうがいいと思います。そのたびに、失敗した原因を追求して、自分の中で消化しながら、また練習して・・・・・・。それを何度かくり返すうちに、おのずと進むべき道が開けてくるような気がしますね。
あとは、自分を知ること。あるいは知ろうとすること。お芝居をしっかりやるのは大前提として、もともと持ってる声のルックスを活かすか、それとも色々な声色で様々な役を演じていきたいのか。最初から決める必要なんてないと思いますが、その人によって勉強の仕方とアピール方法が違うと思うんです。見聞を広げて、そこから何をチョイスするかは自分のセンス次第。芽が出ないっていう人は、もしかしたらそれまでのチョイスに何か問題があるのかもしれないですね。問題は、それに気付くか気付かないか。私も模索中ですよ。

具体的にアドバイスするとしたら?

もし、役者さんで憧れている人がいるのだったら、その人にはなれないですが、真似から始めてみてもいいかもしれません。そうすると、その人と自分との差を考えますよね。それによって自分と向き合うことができると思うんです。そして、新しい自分に気づくことができる。そうしたらきっと、今までとはまた違った世界観が広がって、引き出しが増えていくと思います。

最後に、声優を志している方に向けてメッセージをお願いします。

極論ですが、とりあえず「死なないから」ですかね(笑)。もちろん先のことなんて分からないですが、「生きているだけでありがたい」って気持ちで頑張れば大抵のことはできますよね。もちろん、何かを失うのは怖いし、挑戦していくことは勇気が必要です。でも、何てったって、人生は一回しかないので是非、負けず、焦らず、自分を信じて頑張ってほしいですね。

(取材:2009年)

ゴシップガールがリリース開始!キャラクター

たかはし智秋がナレーションのゴシップガール <ファースト・シーズン> Vol.1が
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