高松志帆さん

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声優になりたいけど、どうすればいいのかわからない……。でも大丈夫。夢を叶えた先輩からのメッセージには、そんな悩みを解決してくれるヒントが満載です。
今回は、静岡から上京して社会人生活を続けながら、声優の切符をつかんだ高松志帆さんにお話を聞きました。

高松志帆さん
たかまつしほ●3月21日生まれ。社会人として働きながら、東京ボイストレーニングスクールが開催するプロダクションオーディションで見事に合格をつかみ取った。特技は小学時代からやっていた和太鼓。成人式でみんなの前で演奏した経験も。

 

「え、同じ人なの!?」から声優に興味を持ち始めた

高松さんが声優を目指そうと思ったきっかけは?

小さい頃から『犬夜叉』や『名探偵コナン』などのアニメを観て育ったのですが、中学時代に『魔女の宅急便』のトンボの声が山口勝平さんだと知って驚いたんです。「犬夜叉と新一とトンボって同じ人なの!?」って(笑)。そして高山みなみさん。同じく『魔女の宅急便』でキキとウルスラを演じていらっしゃいますが、キキとウルスラの会話シーンで本当に感動し、そこから声優という職業に憧れました。

高松さんは社会人経験もされているとお聞きしました。

高校を卒業してすぐに地元のケーキ屋さんで働きつつ、東京のとある養成所に週3回通っていました。でも電車の移動時間がもったいなかったので、お金を貯めて上京し、映画館で働き始めたんです。映画館は声優を目指している人にはオススメの職場です! 映画を通じてプロの演技を毎日見られるので、働きながら演技の勉強もできます。洋画、邦画、アニメ、それに恋愛、アクション、ホラーなどジャンルによっても演技が全然違うと肌で感じられますし、ほかにも外画の字幕を見ながら「私ならこう表現するだろうな」みたいな表現のストックもたくさんできるなど、いいことずくめですから! 私は声優を目指す人にとって、社会人経験は無駄ではないと教えてあげたいです。

そのマンツーマンレッスンのほかに印象に残っていることは?

学校開催のライブイベントでMCをさせていただいたのが思い出深いですね。ライブのMCなんて普通に生活をしていたらそうそうない経験じゃないですか? そういう貴重な体験は今後の糧になるなと感じました。

歌唱の方では参加されなかったんですか?

歌は苦手で……。もし今後歌うことになったら東京ボイストレーニングスクールで歌のレッスンを受けようかと思います(笑)。

 

年に1回開催されるプロダクションオーディション

東京ボイストレーニングスクールには、仕事につながるさまざまなオーディションがあるそうですね。

そうなんです。例えば私もマーサ役で参加させていただいた青春学園ドラマCD『あの日、僕らはいつもの空を眺めていた。』は、学内でのオーディションで配役を決めるという、実際のお仕事につながる内容でした。

初体験のアフレコはいかがでしたか?

今回のドラマCDはそのシーンに登場する出演者全員でブースに入って演技をしたのですが、実はそこで初めて知ったこともあって……。それが「一拍おいてセリフに入ってください」というディレクション。普通の芝居だったら「ここで入りたい!」というタイミングでも、声が重なっちゃうとまずいから一拍待たないといけなかった。これが意外と大変だったんです。役者同士の呼吸とかセリフのやり取りで生まれる“間”を大事にして演じるのが声優だと思っていたのですが、お仕事としての演技はそれだけじゃないんだなと知ることができましたし、まさにこれは現場を経験しないとわからなかったことなので、とても勉強になりました。この『あの日、僕らはいつもの空を眺めていた。』は私の初仕事となった思い出の一枚です。現在Amazonでご購入いただけますので、気になった人はぜひ検索してみてください(笑)。

オーディションといえば、年に一度の合同オーディションもあります。

年明けに事務所の担当者さんにお越しいただきプロダクションオーディションが開催され、合格して声優事務所に預かりが決まりました。それでも所属でなく預かりというのはちょっぴり悔しさもあって……。でも、悔しいけれど「そうだよな、まだまだだよね」と思っている自分も。これがゴールではなくスタートなんだという気持ちを強くもって、これからもがんばっていきたいと思います!

では最後に、これまでの経験から高松さんが声優を目指している人にアドバイスをするならどんな言葉を贈りますか?

「自分らしくいてください」ですね。皆さん憧れの像はあると思いますが、自分は自分。そこから自分しか出せない何かを見つけられたらそれが個性になり、個性は武器になります。そして「毎日を楽しんでください」という言葉も併せて贈りたいです。笑顔は周りを元気にしますから!

高松さん自身の目標もうかがっておきましょう。

子供が大好きなので、大きな目標としてはいつかプリキュアを演じて小さな子供たちに笑顔を届けたいという夢があります。それからもう一つ、美術館が大好きなので音声案内で大好きなゴッホ、ミュシャ、ルノワールの絵を私の声でたっぷりと紹介したいです!

 

Information

池袋、新宿、渋谷、秋葉原、代々木と都内に5つの校舎を構えるボイストレーニングスクール。声優を目指す「声優・ナレーターコース」のほかにも、歌手を目指す「ボーカルコース」、ビジネスシーンでも役に立つ「ビジネス・話し方コース」の3コースがあり、すべてマンツーマンレッスンが受けられる。レッスンは1カ月4コマ(1コマ30分)からで、社会人として仕事をしながらでも、無理なく通える受講体系も魅力の一つ。

東京ボイストレーニングスクール
https://www.voitore.jp/