畠中祐

畠中祐のゆっくりすくすく 第52回

畠中祐

このコラムでは畠中さんのお仕事や好きなもの、感銘を受けた作品などについて語っていきます。

今回選んだ作品は映画『ドリーム』。

色々あった2020年。皆さんにはどんな年になったでしょうか?きっといろんな気持ちを味わったそんな一年。2020年はいろんな感情に襲われて、結局一言では言い表せない濃い年になりました。

そんな2020年のラストはどんな映画がいいか考えましたが、2021年を、自分にとって最高の年にするためにも、映画から元気をもらいたい!ということで、今回はこの「ドリーム」をチョイスさせてもらいました。

舞台は1961年のアメリカの南東部バージニア州ハンプソン。宇宙開発競争でソ連とアメリカが競っている時代でした。そんな中、幼少期から天才的な数学者の能力があった黒人女性、キャサリンは、同僚のドロシー、メアリーと共に、NASAの非白人計算係が集められた西グループで働いていました。当時は人種差別が激しく、職場の場所、バスの座る位置、学校、図書館、トイレなど、ほぼ全てが白人と白人以外に分けられていて、キャサリンやドロシー、メアリーは非白人用しか使用を認められません。骨の髄まで差別が染み込んだ職場で、十分に能力を発揮できない3人。そんな中、有人宇宙飛行を遂行するマーキュリー計画のスペースタスクチームに、計算係が不足していたため、天才的な能力を持っていたキャサリンが抜擢されます。そこから、彼女たち3人の、自身の、仕事への誇りを掛けた戦いが始まるのでした、、、!!!

なんて、、、!!
なんて痛快な映画なんだ、、、!!

そこに描かれる差別や逆境は、映画を見てて思わず「ふざけんなよ!!」と声を荒げてしまうほどです。なんと当たり前のように虐げられることか!!こんなん、自分が彼女達の立場なら何度愚痴を吐いて、何度腐りかけることか。でもね、多分ここで負の感情を吐き散らかしたって何も変わらないんですよ。彼女達はきっとそれをもう知ってるんですね。その悔しさを前向きなパワーに変えて、知性とユーモアと、実力に裏付けられた説得力で、周りの環境をどんどんいい方向に変えていきます。もうね、見てて気持ちが良すぎるのですよ。悔しさをパワーに変える。それは本当に簡単なことじゃない。だからこそ彼女達の本気さを目の当たりにして、こちらの胸が揺さぶられるのです。

そんな彼女達に揺さぶられて、上司を含めた周りの人たちもどんどん変わっていきます。

とくに、キャサリンの上司で、チームトップのアル・ハリソンが「非白人用トイレ」の看板をハンマーでぶっ壊しながら「これからは仕事に早く戻るために一番近いトイレですればいい。NASAではションベンの色はみんな一緒だ」のセリフ。表現は汚いのに目頭が熱くなりました。そんなに都合よくいい人がいてくれるなんてことはないのかもしれないですが、彼女達は、実力と行動によって、こういう人たちを引き寄せたのではないでしょうか。

2021年。まだまだどうなるかわからない年になるでしょう。でも、彼女達の姿を見てると、どうしようもないなんてことないんじゃないかな。まだまだきっと、僕らができることはあるなって、そんな勇気をもらえます。前向きに戦う3人の姿を、2020年の最後に見れて、本当に良かったです。皆様、是非ご覧ください!そして!良いお年を!!!

次回の「畠中祐のゆっくりすくすく」は、1月30日(土)に更新予定! お楽しみに!

畠中さんに質問!

Q:もうすぐ年末ですね! おれかま大忘年会楽しみにしてます! 好きなおせち料理はありますか?(広島県・真由美)

真由美さん! 質問ありがとうございます! 今年も最後まで頑張りますヨォ!
もうね、くりきんとんが大好きです、、、あれだけ食べたいくらいです(笑)。

畠中祐が今、答えます!!!

畠中さんが動画でも質問にお答えしていきます。
今回のお便りのテーマは「今年一番欲しいプレゼントは?」

次回のお便りのテーマは「あなたの2021年の運気はどうなりそう?」です。各所から皆さんの2021年の運気が発表されている今日この頃! 皆さんが仕入れたご自身の2021年の運勢やそれにまつわるエピソードを大募集! たくさんのおたよりをお待ちしております!

畠中さんへの質問&お便りを大募集!


    はたなかたすく
    8月17日生まれ。神奈川県出身。賢プロダクション所属。主な出演作はアニメ『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』(永見祐)、『バジリスク ~桜花忍法帖~』(甲賀八郎)、『ダイヤのA ActⅡ』(浅田浩文)、『うしおととら』(蒼月潮)、『KING OF PRISM by PrettyRhythm』(香賀美タイガ)ほか。