成田童夢

プロスノーボーダーとしてオリンピック出場という輝かしい経歴を持ちながら、サブカルチャータレントに転身。アニメやゲームという文化を広めるため、幅広い活動を繰り広げる成田さんから熱いメッセージが届きました。

プロフィール

成田童夢
なりたどうむ……9月22日生まれ。プロスノーボーダーとして活躍し、2005年にはワールドカップinウィスラー(カナダ)優勝、2006年トリノオリンピック出場。2011年に現役引退を発表し、マンガ・アニメ・ゲームなどの情報を発信するサブカルチャータレントに転身。

成田童夢 オフィシャルブログ

Vol.1 生意気かもしれませんが、僕にとってオリンピックは通過点でした

アニメやマンガといったサブカルチャーに興味をもったきっかけは?

一番最初に好きになった作品は、小学生のころに見た『ドラえもん』なんです。大山のぶ代さんの声が特徴的で興味を惹かれました。その後、『美少女戦士セーラームーン』でキャラクターの魅力と声がリンクして感じられて、それからはどんどんアニメや声優にのめりこんでいきました。

スノーボードも小さいころから始められていたんですよね。

元はモーグルスキーをしていたんですが、家族でカナダ旅行に行ったときに子供用の板を見つけて「やってみたいな」と思ったんです。それで生まれて初めて親に「買って」とおねだりしました。始めてみたらスキーよりも面白かったので夢中になったんですが、練習は厳しかったですね。朝5時から夜11時までずっと練習で、ご飯とお風呂の時間しか休憩できなかったので、アニメは夜中に睡眠時間を削って見ていました。まあ若かったからできたことです(笑)。

サブカルチャーとスノーボードではまったく接点がないように感じられますが、将来はどちらの方向に進もうか葛藤はなかったんでしょうか。

自分が主にしたかったのは、昔から変わらずサブカル方面です。アニメに限らず、マンガ、ゲームなどクリエイティブな世界がいいなと思いました。じつは中学生になるまで声優という職業を知らなかったんです。ドラえもんもロボットという設定なので、本当にロボットが声を出しているんじゃないかと思っていたくらい(笑)。でも人間が演じていると知って、僕も声を使った仕事がしてみたい、できればアニメの声優になりたいと思うようになりました。

将来の夢について、ご両親にはどう話されましたか。

中学卒業を控えて、父親に「声優になりたい」と話したんです。そうしたら「じゃあ、まずオリンピックに出ろ」といわれました(笑)。そのときは理由を聞いても教えてくれなかったんですが、とにかく「オリンピックに出られたら好きなことをしていい」と約束してくれたので、スノーボードの練習に励みました。今になって思えば、サブカル方面の仕事って誰もが成功できるわけじゃないし、生活も不安定じゃないですか。オリンピックに出たことで多少は知名度も上がったので、まったく違う分野ではあるんですが、活動しやすくなった面はあると思います。

でも、オリンピック出場は決して簡単なことではありませんよね。

そうですね。ハードな練習に耐えられたのも、アニメや声優という癒しがあったから。むしろ、目的はそれのみでした。どんなに厳しくても「これが終わったらアニメが見られる」と思うと、楽しく練習できたんです。滑っている最中はヘッドホンをして音楽を聴いていたんですが、流れている曲は基本的にアニソンですね。オリンピックのときも会場にはKREVAさんの『国民的行事』を流していましたが、オリンピックのハーフパイプはサイズが大きいので、ヒップホップみたいな速いテンポの曲だとリズムが合わないんです。それで、滑っている僕自身はヘッドホンで『ムーンライト伝説』を聴いていました。

サブカルタレントに転身されたとき、周囲から引き留められたのでは?

「もっとスノーボードを続ければいいのに」「次のオリンピックを目指せばいいのに」とは随分いわれました。でも僕自身は興味がないんです。もちろんスノーボード自体は大好きですし、今後も趣味として続けていきたいと思っていますが、それを一生の仕事にしたいとは思えないんです。ですから、こんなことをいうと生意気だと思われるかもしれませんが、僕にとってはオリンピックもあくまで通過点でした。

プロスノーボーダーとして世界に転戦していましたが、各国でサブカル方面での交流はあったんでしょうか。

スポンサー契約などの大人の事情で、基本的にアニメ好きであることは隠さなくちゃいけない状況だったので、交流はまったくありませんでしたね。ただ、フランスで行われているジャパンEXPOだけは行きました。当時はまだ会場で日本人の姿を見かけることもなかったんですが、コスプレなどのレベルも高いし、ポイントを押さえているし、見ていて「分かってるなぁ」と思いました。日本国内ではアニメソングがオリコンチャートの上位に食い込むことも多くなりましたが、アニメを見ない人はそのヒット曲がアニメソングであることを知らなかったりするじゃないですか。もっと日本人自身がアニメを理解して、世界に誇れる文化として発信していければいいなと思います。また、アニメから発信される夢や希望が多くの子供たちに良い方向に影響されたり、大人になって忘れかけていた大事な何かを思いだしたり、日本に限らず、世界の人々にアニメの良さ、サブカルチャーのすばらしさが伝わってくれればと願っています。……ちょっと大きなことをいいすぎちゃったかな(笑)。

Vol.2 声優の仕事はオリンピックに出るよりも難しい

サブカルタレントになってからも、痛板でスノーボードの世界と関わっていらっしゃいますね。

日本痛板協会名誉会長を自任しています(笑)。プロボーダーだった10年くらい前から、僕のプロデュースによる板が発売されていたんですが、版権の問題もあってアニメのキャラクターそのままは使えなかったんです。それで『シャーマンキング』に出てくるコロポックルのコロロに似たキャラクターをデザインしてもらいました。でも、あまり売れなかったみたいです(笑)。スノーボーダーにアニメ好きは少ないのかなと思っていましたが、今は痛板が受け入れられるようになって、すごくうれしく思ってます。そういうジャンルに囚われないボーダーレスな状態が、僕のひとつの理想ですから。

サブカルタレントとして活動するなかで、心がけていらっしゃることはありますか。

僕の本来の好みとしては、ジャンプやサンデーといった少年漫画誌、あと「まんがタイムきらら」くらいしか読まないんです。ですから青年誌のマンガは疎いし、ロボットアニメに対する知識もすごく少ないんですね。サブカルタレントとして活動していくなら、そういうジャンル分けに関わらず知っていなければならないし、いい作品は広く紹介していくべきだと思うんです。だから、できるだけ先入観をもたずにさまざまな作品に触れるよう心がけています。ただ、ホラー系は苦手なんですよ。人間の心理描写に重きを置いたサスペンスホラーはまだ大丈夫なんですが、血がドバーっと出るような作品は苦手ですね。イベントMCのお仕事もありますが、僕はあくまでイベントを円滑に進める役なんですから、自分の主観や好き嫌いが入らないように気をつけています。

声優になりたいという夢ももっていらっしゃるんですよね。

今は独学でボイストレーニングや滑舌の練習をしています。できれば声優養成所に通って基礎からしっかり勉強したいと思っているんですが、現在のサブカルチャータレントとしての活動も僕にとっては大切なことなので、まだ養成所に通う時間が作れない状態です。僕らがアニメ作品を見るとき、声優さんがキャラになりきって作品に入り込んでいないと、僕たちも作品の世界に入り込めなくなっちゃうじゃないですか。しかもアニメって、作っているスタッフさんや声優さんたちの共同作業でできあがる世界ですよね。スノーボード競技では、自分だけの演技時間が設けられていて、そのなかでひとりで滑ればいいだけなんです。そういう意味では、声優さんがやっていることって、オリンピックに出るよりもよほど難しいんじゃないでしょうか。僕も将来はできれば声優になって、動物やマスコットキャラの声を演じてみたいと思っていますが、僕が出演することでアニメの世界を壊してしまっては本末転倒なので、まずは基礎訓練から始めたいと思っています。

今でもかなりお忙しい生活をされていますが、時間をやりくりするコツがあったら教えてください。

今はリアルタイムじゃなくてもアニメはいくらでも見られるし、ゲームも時間や場所を選ばずできるじゃないですか。例えば、この週はアニメを見る、この週はゲームをやる、というように期間を決めてやると、集中できるので短時間でこなせるんじゃないでしょうか。もちろん、育成ゲームのように毎日少しずつコツコツとやることが必要なものもありますが、自分でムダな時間を作らないように工夫してみるといいと思います。

幅広く活動されている成田さんですが、すでに具体的になっている将来のプランはあるんでしょうか。

頭のなかにはありますが、公表することでもないと思うので、今後のお楽しみにしてください(笑)。間近なところでは、水島裕さんの主催で6月2日・3日に東京・大田区産業プラザPiOで開催される「萌えカル文化祭2012」に協力させていただくことになりました。アニソン、コスプレ、同人誌、フィギュア、痛車などのサブカル好きのイベントなんですが、「アニソンは好きだけどコスプレには興味がない」とか「痛車には乗ってるけど同人誌は見たことがない」というような人が、食わず嫌いを抜きにして見て楽しんでもらえたらいいですね。ほかにも週末は必ずといっていいほど、アキバの地下アイドルさんたちのライブに行ってますね。MCで参加することも多いし、地下アイドルさんはアニソンを歌ってくださるので、仕事以外でもオタ芸を打ちに行ってます(笑)。僕はいつどんなときにもオタ芸を打てるようにペンライトを持ち歩いてるんですが、オタ芸ももっと広められたらと思っています。周囲に迷惑をかけないように十分気を配る必要はありますが、運動にもなるし楽しいですよ。昔は「アニメを見るとバカになる」みたいにいわれた時代もありますし、僕も父からそういわれて育ちました。でも今では、ゲームが新たな人脈と繋がるようなコミュニケーションツールになっているし、アニメを見て非日常の世界に触れて想像力を広げることも必要だと思うんです。先ほども触れましたがアニメにはすごくやる気のでるメッセージや感動できることが多く、例えば『ONE PIECE』などは感動させてくれたり、元気をもらえたりするじゃないですか。昨年、日本は大きな震災により、幾多の試練を乗り越えようと頑張っている時だと思うので、今の僕にできることはそういう日本の一員として、アニメ・ゲームなどを通じて元気・勇気・やる気を伝えることなんだと! 思っています。

★これからを担う新人アーティストを盛り上げる!
成田童夢さんがサポートMCを担当
アニソン人気がぐんぐん加速する!!
これからの時代を担うアーティスト、アイドルやアニソン、アニメ声優などが大集合するライブ。司会に、歌手のmanzoさん、サポートMCに成田童夢さんが登場する。
「未来派演芸場」
2012年3月4日(日)OPEN:12:00/START:12:30/ED:15:00 
チケット価格:前売り3,500円 当日4,000円
チケットはローソンチケット、アストロホールにて好評発売中!
お問い合わせは LMPプロモーション株式会社 03-6804-9392 まで。

 

 

 

BAR『Envelop』バーテンダー・亜夜芽【CV.諏訪彩花】